乳腺炎の原因と症状や治療・予防法【何科を受診?】


乳腺炎の症状や原因と検査・治療・予防法および受診科
子育て中の母親にとって非常に辛いのが乳腺のトラブルです。
乳腺炎と思われる症状に出てしまった場合はどのようにすればいいのでしょうか?
いったい原因は何なのか、治療や予防する方法はあるのか、何科に行く向かうのが良いのかと調べたい情報は多岐にわたるかと思います。
今回はこの乳腺炎についてお伝えし、どのように予防すればいいのか、発症した場合どうすればいいのかをまとめます。
乳腺炎の概要
乳腺炎とはわかりやすく説明すると「乳房に炎症が発生してしこりが発生したり赤く腫れて痛みが出る病気」になります。
人によっては痛みが悪化して高熱に繋がることもありますので、赤ちゃんがいる家庭ではかなり厄介な症状と言えるでしょう。
この乳腺炎には何らかの細菌に感染してしまうことで化膿してしまい、乳房が腫れてしまう「化膿性乳腺炎」と母乳が詰まってしまうことで乳房の炎症が発生してしまう「うっ滞性乳腺炎」の2種類があります。
前者の場合は細菌感染というわかりやすい理由があるのですが、後者の場合は健康体でも突発的に発症してしまうことがありますので要注意です。
ただし、この乳腺炎は授乳を開始してからだいたい6~12週間の間に殆どの方が発症すると言われているので、大なり小なりお子さんがいる母親は経験したことがあるでしょう。
人によっては痛みによって授乳そのものを中断してしまうことがありますので、これから母親になるという方は知っておいた方がいい症状となっております。
乳腺炎の症状
乳腺炎の症状はおっぱいが敏感になったと感じてヒリヒリとした痛みや焼けるような違和感を覚えるようになります。
そこから悪化すると痛みが強くなって、圧迫するような苦しさを感じるようになり、赤く腫れてしまって異常に気がつけるようになるでしょう。
先に説明したように38.5℃以上の高熱が出てしまうこともありますし、疲労感や体調不良に繋がってしまうこともありますので、侮れないものとなっています。
母親ならば高確率で一度は発症する症状ではありますが症状の大小はありますので放置するのはおすすめできないなのです。
ここでポイントとなるのは、ある程度の治療や予防は出来るので発症したとしても症状を抑えることが可能と言うことです。
痛みがひどくなると授乳そのものを諦めてしまうことになりますので、症状が重くなる前に対策を講じましょう。
乳腺炎の原因
何らかの細菌に感染してしまうことで化膿してしまい、乳房が腫れてしまう「化膿性乳腺炎」と母乳が詰まってしまうことで乳房の炎症が発生してしまう「うっ滞性乳腺炎」の2種類があると説明したように原因は大きく分けて二つになります。
細菌の場合は母親の皮膚や赤ちゃんの口から細菌が入ってしまったというパターンでしょう。
乳首の皮の亀裂がある状態で歯を立てられると発症してしまう可能性があります。
乳首の亀裂や傷があるという方はケアしておきましょう。
また、細菌感染の場合は本人の免疫力次第の所もありますので、体力の低下や子育てのストレスの蓄積なども原因になってきます。
栄養不足もあるでしょう。
うっ滞性乳腺炎は乳管のつまりが原因なのですが、これは母乳が詰まってしまうことが原因であり乳管が狭まっていると発症しやすいのです。
つまり、非常にキツイブラジャーをして拘束しているという方や授乳中の姿勢が悪くしかもその姿勢でずっと居続けるという人が発症しやすくなります。
何科を受診するのが良い?
基本的にこれらのトラブルは産婦人科医に診てもらうのが一番です。
乳腺炎の場合は産婦人科にいって原因を特定してもらい、細菌ならば抗菌薬を処方してもらうことになるでしょう。
細菌の場合はこの抗菌薬で一気に治療が進みかなり楽になるようです。
授乳期間というのは薬を飲むことに対して慎重にならねばなりませんので、ちょっとしたトラブルがあった場合は医師に診てもらうのが必須なのです。
自分のトラブルが子供に直結するパターンも多いので、子供の身体のケアを必死にするのと同じくらい、自分の身体のケアもしましょう。
検査方法について
乳房のしこりは乳がんの可能性もありますので、検査はいくつか行うことになるでしょう。
まずは体調がどうなっているのか、食事はしっかり食べられているのかといった問診からスタートして、手で乳房やリンパ節の状態を検査し、その後はX線写真や超音波検査を行うことになるようです。
このX線写真はマンモグラフィーとも呼ばれており、こちらの名前も聞いたことがあるという人も多いでしょう。
ただし、X線写真を撮影するときは診断しやすい写真が必要になるので圧迫板といった薄い板に挟んで写真に写りやすくするといった対応が必要になっているようです。
超音波検査は胸に超音波を当てて反射波によって画像を作り状態がどうなっているのかを確認する方法になりますが、先のX線写真だけでは補えない部分もあるので両方実行する可能性があります。
X線写真だと乳腺の密度が濃い状態の部分がしこりがあるかどうか見えないというパターンがあるのでどちらも必要な検査となるようです。
精密検査が必要な状態にある人は、どちらの検査も行うことになるでしょう。
それ以外の検査方法となると、MRI検査を画像診断に用いることがありますし癌の可能性があると判断した場合は細胞を一部採取するために細い針を刺す細胞診を行うことがあるようです。
治療方法について
乳腺炎の治療方法は細菌ならば抗菌薬を使った投薬治療が一般的のようです。
ただし、膿が溜まっているパターンもありますので体内に溜まった膿を取り出すためにドレーンを使ったドレナージュ術を実行することもあるようです。
うっ滞性乳腺炎の場合は詰まりが原因となっているので、こまめに授乳して詰まりを解消しやすくすることが何よりも重要になります。
姿勢によって痛みが出るかどうかが変わることが多いので、抱き方や吸わせ方を変えてみましょう。
痛みがあまりにもひどいというときは医師から鎮痛剤を処方して貰ってそちらを使うことになるでしょう。
つまりは対症療法になるということです。
治療薬が必要かどうかは担当医としっかりと相談して決めましょう。
授乳期間は使える薬にも制限があるので、治療法がどうしても限られてしまうようです。
乳腺炎の予防方法
乳腺炎の予防はとにかく細菌感染しないようにすることと、詰まりにくくすることです。
細菌感染対策は乳首の亀裂や傷などを放置しないでしっかりと治療すること、そして免疫力が低下しないように休むときはしっかりと休んで栄養補給をすることでしょう。
詰まりが発生しないようにするためには、同じ姿勢で授乳しないようにすること、両方のおっぱいが完全に空っぽになるように調節すること、空っぽにしやすくするために温かく濡らしたタオルや温湿布を使って授乳の前に胸を温めておくことなどが予防となってくるでしょう。
乳腺炎につきまして、次のサイトも参考にしてみて下さい。
徳洲会グループ 乳腺外科の病気:乳腺炎
最後に
以上、いかがだったでしょうか。
今回は乳腺炎について記載して参りました。
乳腺炎は育児をしたことがある母親ならば大なり小なり苦しめられてしまう症状なのですが、ある程度対策をしておくことで症状がかなり緩やかなものとなりやすくなります。
特に、姿勢を変えたり授乳前に胸を温めるというやり方は有用と言われておりますので意識して子育てしましょう。
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