不正出血が茶色い原因【排卵日・生理前後・妊娠初期など】
排卵日など不正出血が茶色い原因について
不正出血は、生理ではない日に出血することであり、基本的には通常の出血なのでその色は「赤色」です。
しかし、不正出血が「茶色」であることがあるのです。
健康のバロメーターでもあるため、それが茶色くなっていると何かと不安になってしまうことも多いのではないでしょうか。
本記事では不正出血のタイミング毎に茶色になってしまう原因についてお伝えしたいと思います。
排卵日の茶色い出血の原因は?
排卵日には「不正出血」を起こしやすくなります。
これは、排卵によるホルモンバランスの変化によって、子宮頚管から分泌される粘液に血液が混ざることで発生します。
軽い腹痛を伴なうこともありますが、基本的には生理現象の一環であり、これ自体が問題視されることは殆どないと言っても過言ではありません。
茶色くなるのは、出血してから時間が経っているからであり、要するに「酸化」に伴って発生する色の変化です。
血液は放置しておくと空気によって酸化し、鉄が錆びつくように茶色く変色します。
出血してから時間が経っている場合だと、出血時の濃い赤い色ではなく、鉄分が錆びついた茶色になります。
ただし、排卵日の出血が長引く場合だと、生理現象では片付かない症状である可能性がありますので、早めに婦人科を受診して検査を受けられることをおすすめします。
生理前や生理後の不正出血が茶色い原因は?
生理の前や後になって茶色の不正出血が出る場合には、「経血」の残りであることが多いです。
子宮内膜が剥がれ落ちることで出血を起こしますが、それも血液なので時間が経過することで茶色く酸化してしまいます。
それが不正出血となって現れることで、茶色の不正出血として認識されます。
生理前の場合は子宮内膜が徐々に剥がれ落ちることによる出血の影響で、生理後は生理時に排出しきれなかった経血が体内で酸化し、それが排出されることで茶色のおりものとして認識されます。
生理前後は茶色のおりものが出やすい時期でもあるので、そこまで深刻に考える必要はありません。
もちろん、後述の原因によって茶色の不正出血が出ることもありますが、生理周期に伴うものであればそこまで危険な原因である可能性は高くありません。
妊娠初期の場合は?
妊娠初期に茶色の不正出血が見受けられる場合には、考えられる原因として「着床出血」と「胎児の成長に伴う毛細血管の断裂」です。
着床出血とは、受精卵が子宮に着床する際に、子宮内膜を傷つけることで起こる出血です。
これが体内で酸化することによって、茶色くなってしまいます。
また、お腹の中で赤ちゃんが成長するに従って、子宮内の毛細血管が切れてしまい、そこから出血して酸化することで茶色の不正出血をもたらします。
どちらの場合も妊娠する上で十分に起こり得ることであり、そこまで危険視する必要はありません。
むしろ、これで神経質になることで胎児の成長にも悪影響となる可能性があります。
ただし、痛みを伴う場合や期間が長い場合には病院で診てもらうことが必要です。
ピルで不正出血が起こる?
婦人科において、生理不順や避妊の目的で「低用量ピル」を処方されることもあると思いますが、これが不正出血の原因となる可能性があります。
ピルは女性ホルモンを含む医薬品であり、避妊やホルモンバランスによって起こる病気の治療薬として利用されています。
しかし、子宮内膜が排出されていない状態で飲み始めると子宮内の子宮内膜がゆっくりと排出され、それによって不正出血を起こします。
また子宮内膜を維持するための「プロゲステロン」が急激に減少することによって、不正出血を起こす可能性もあります。
何れにしても、ホルモンバランスを急激に変化させるものなので、不正出血が起こることはある意味で当然なことであるといえます。
不正出血が茶色で腹痛を伴う場合の原因は?
上記の原因であれば、そこまで危険視する必要はありませんが、これに「激しい腹痛が伴う」ということが起こる場合には「病気」の可能性を疑わなければなりません。
主に「子宮内膜症」「子宮筋腫」といった子宮関連の病気を患っている可能性があり、自然に治癒することは殆どないと考えたほうが良いです。
場合によっては手術を伴う病気なので、早めに対処する必要があります。
また、妊娠している場合には「切迫流産」の可能性もあります。
無理をすれば本当に流産してしまうという状態であり、母体への負担も極めて大きな状態であるといえます。
どちらにしても、意味もなく激しい腹痛が起こっているということはありませんので、早めに病院で診てもらい、適切な治療を受けることが必要になります。
不正出血が茶色で臭いを伴うこともある?
不正出血が茶色くなり、それだけでなく「臭い」を伴うこともあります。
この特徴は、茶色の不正出血が発生している時に固有の症状であるといえます。
逆に言えば、茶色の不正出血が臭う場合には、何らかの病気を患っている可能性が高いということになります。
おりものは、女性の体調の変化に対して如実に影響を受ける存在であり、これが臭いを放っている場合には何らかの病気である可能性が高くなります。
基本的に子宮やその周辺の病気であり、常に命にかかわるということではありません。
しかし、場合によっては「子宮がん(子宮頸がん・子宮体がん)」である可能性があり、この場合には命にかかわる可能性があります。
おりものや、その他の症状からある程度の原因を特定することも出来ますが、早めに婦人科を受診されることをおすすめします。
茶色で少量の不正出血の原因は?
茶色の不正出血が少量だけ見られる場合には、どういった出血の仕方をしているかによって原因が異なります。
まず、短期的に少量の茶色の不正出血が出る場合には、前述の「着床出血」である可能性が高いです。
茶色の不正出血が数日でおさまるようであれば、生理予定日から1週間後に「妊娠検査薬」を使用してみてください。
もし、茶色の不正出血が長引くようであれば、それは「子宮内の炎症」か「子宮の腫瘍」が原因である可能性が考えられます。
子宮の炎症は不妊症の原因に、腫瘍の場合は悪性腫瘍(がん)である可能性があります。
どちらの場合にしても、民間的な方法で対処できるようなものではありませんので、早めに病院へ行って検査を受けましょう。
更年期では不正出血が起こりやすい?
更年期の女性が苦しめられることが多いのが不正出血です。
生理の期間は過ぎているはずなのになぜか出血が出てしまうといった症状なのですが、これは女性ホルモンの減少によって引き起こされているものなので、回避することが非常に困難です。
更年期になると、どうしても女性ホルモンのエストロゲンが急速に減っていくので不正出血や生理不順が起きやすくなります。
エストロゲンの減少があまりにも急な人は子宮内膜が剥がれることすらあるので、出血も増えてしまうのです。
つまり、更年期障害で苦しんでいる人は不正出血が起こりやすいということになります。
不正出血への対処法は?
不正出血が茶色くなっている原因は、基本的に「血液の酸化」です。
これは自然現象であるため、これ自体はそこまで危険なことでも不思議な事でもありません。
しかし、問題は酸化した血液が「なぜ出血を起こしているのか」、つまり出血の原因についてです。
前述のとおり、不正出血は「自然に起こる(起こってもおかしくない)ケース」と「病気を原因としているケース」の2通りあります。
後者の場合だと、場合によっては手術をしなければ治せないものもあり、また手遅れになると命にかかわる可能性もあります。
これは、自宅では対処することのできないものなので、専門家である医者に診てもらう必要があります。
要するに、茶色の不正出血を確認したら早めに病院で診てもらう事が重要であるということです。
不正出血が茶色い原因につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
Unicharm 茶色の不正出血があるとき、原因として考えられることは?
最後に
不正出血が茶色いことの直接の原因は「酸化」ですが、注意しなければならないことは「なぜ出血が起こったのか」というところです。
これを解明しないかぎりは、茶色の不正出血の存在に悩まされ続けることになります。
仮にそれが健康の範囲内で起こる生理現象によるものであっても、「ひょっとして病気かも?」と思ってしまうと、それがストレスとなって本当に病気になってしまいます。
早めに病院で診てもらうことをおすすめします。
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