気管支肺炎の症状・原因・感染経路は?治療法と完治期間は?
気管支肺炎の症状や原因・治療法について
気管支肺炎とは皆さん聞いたことがありますか?
肺炎や気管支炎なら聞いたことはあるけれども、気管支肺炎となると・・・?
と思われるかも少なくないでしょう。
そのため気管支肺炎というものがあると知った方は原因や症状、並びに感染経路や完治させる為の治療方法など、色々とこの疾患のことについて知りたいと思われるかもしれません。
本記事では気管支肺炎の症状・原因・感染経路について、および治療法と完治までの期間などもお伝えしたいと思います。
気管支肺炎とは
気管支肺炎とは名前的に気管支炎と関係があると思ってしまう方もいますが、気管支肺炎とは別物です。
というのも、気管支炎とは気管支に炎症が発生して咳や痰といった呼吸器関連の症状が出てくる病気の総称なのです。
しかし、その炎症が肺にまで広がった場合には肺炎という病名に切り替わります。
この気管支肺炎は細菌やウイルスによって引き起こされるもので、有名なものではマイコプラズマ(細菌の一種)によるマイコプラズマ気管支肺炎があるでしょう。
また、急性気管支炎から急性気管支肺炎という経路をたどることもあるので、ただの風邪が原因で咽頭喉頭炎→気管支炎→肺炎になることもあるでしょう。
症状について
症状は発熱・咳・痰・胸の痛み・呼吸困難・食欲不振・頭痛・寒気・筋肉痛・関節痛・嘔吐など、様々な症状を引き起こします。
また、病原菌によっては症状の重さや種類に差が出てくるようで、痰が全く出ないで乾いた咳が長く続くことや、黄色や緑色の痰が出て湿った咳になることもあります。
もう一つの特徴は気管支が細いほうが症状が重く出やすいという傾向があるので、大人よりも子供や小児のほうが症状が重くなることが多いということです。
喘息や呼吸困難、または呼吸ができない状態になる確率も小さいお子さんのほうが確率は高いです。
また、突然症状が悪化する場合もあるようです。
そのため、少しでも症状が当てはまっているなら、早めにかかりつけの医師に診てもらいましょう。
原因や感染経路は?
気管支肺炎の原因は先に触れていますが細菌やウイルスです。
実際に肺炎の原因の大半がインフルエンザ菌や黄色ブドウ球菌などの細菌になります。
これらが原因で肺炎になった場合は細菌性肺炎といわれており、実際に肺炎になっている人の6~7割がこれに該当します。
ウイルスの場合はRSウイルスやインフルエンザウイルスなどが原因で、ウイルスの種類によっては流行する季節があるので、その季節にこれらの肺炎患者も増えます。
また、数年に一度大流行するようなマイコプラズマやクラミジアが原因となる肺炎もあるので、これ等が流行する年は要注意となるでしょう。
そして、この気管支肺炎は細菌やウイルスによって発症するものなので、もちろんうつることがあります。
これらの細菌やウイルスは原因となる菌が付着した手すりや患者に直接触れることでうつる接触感染や、患者による咳やくしゃみによってうつる飛沫感染が主な感染経路となります。
ただし、うつったとしてもそれが必ず肺炎になるわけではなく、その細菌やウイルスによる別の症状(風邪の症状など)が出ることもあります。
治療法について
治療方法は気管支肺炎になってしまった原因に合わせて変わってきます。
細菌性肺炎の場合は軽度の症状なら自宅で抗生剤を飲んで安静にしていれば治るでしょう。
基本は抗生物質を投与する薬物療法になります。
次にウイルス性肺炎の場合はウイルスを死滅させる薬が存在しないことが多く、対症療法が基本となってしまうようです。
咳止めや去痰薬、熱がひどい場合は解熱剤などが処方されるでしょう。
それ以外にも、気管支肺炎になっている状態は免疫力が低下している状態なので、二次感染しないように抗生物質を用いることもあります。
ただし、脱水症状を頻繁に引き起こしたり高熱が長く続いている場合は1~2週間入院して点滴や酸素吸入を行うこともあるでしょう。
また、自宅療養の場合は部屋の中を乾燥させないように注意しつつ、こまめに水分補給を行うのも大切なこととなります。
完治までの期間は?
気管支肺炎は風邪のようにすぐ治るものではなく、体力がある大人でも1~2週間程度かかるものになります。
そのため体力がなかったり免疫力が低下している状態ではもっと長引くこともあるでしょう。
ですが、細菌性の場合は抗生物質を飲むことで、最短で1日程で症状が改善することもあるので、「風邪かな?」と思って放置していたらいつまでたっても治らないという状態になったのなら、早めに病院に行って診察してもらい、症状を診てもらうようにしましょう。
放置してしまうと長引くことが多いので、早めに対処してしまいましょう。
また、感染中に無理をしてしまうと、ぶり返してしまい完治までの時間が伸びることもよくあるので、体を休めることを最優先してください。
気管支肺炎を治すのに良い食事は?
気管支肺炎といった肺炎症状がある方におすすめの食事は高カロリー、高タンパク食といった体力がつきやすいものや、細菌の増殖を防ぐ乳製品やβ―カロテンを含むニンジンやカボチャといった野菜、そして免疫を活性化させるレクチンを含んでいる豆類やジャガイモがいいでしょう。
その他にも肺の粘膜を強化してくれるビタミンAを含んでいるニンジン・カボチャ・レバー・パセリなどや免疫力を高めて治癒してくれるビタミンCを含むいちご・ミカン・パパイヤなどもいいでしょう。
更にはビタミンB1・B2・Eを含む食べ物は細胞の修復や体力回復並びに免疫機能向上といった力があるので、肺炎になってしまっている時は率先して摂取したいものとなります。
気管支肺炎と気管支炎の違いは?
気管支炎と気管支肺炎の差は、気管支炎を引き起こしているウイルスや細菌が気管支でとどまっているか肺にまで届いているかの差になります。
そのため風邪→気管支炎→肺炎といったルートもたどることがあるので、症状的にも見分けにくいこともしばしばあるのです。
まず、気管支炎の場合は気管支の粘膜に炎症が発生しているので痰の量が増えて痰を絡んだ咳が出るようになります。
これ以外にも関節痛や筋肉痛が発生し、下痢や嘔吐といった症状が出ることもあるでしょう。
肺炎の場合は咳が悪化して激しい咳となり、胸の痛みや高熱が出る確率が上がり、全身症状がよく出るようになります。
また、痰の色も黄色や緑色に変化することもあるようです。
これは体内で炎症が起きているサインとも言われているので、痰の色には注意してください。
基本的に風邪の場合は3日以内に下がりますが、肺炎になっていると発熱や咳といった症状がそれ以上続くので、いつまでたっても治らないと感じたら病院に行き検査するようにしてください。
大葉性肺炎と気管支肺炎の違いは?
大葉性肺炎と気管支肺炎は、胸部レントゲンの撮影によって明確に違いが出てきます。
大葉性肺炎の場合は肺の一葉全体に広がっていくものですが、気管支肺炎の場合は気管支区域にしぼられた病気となっているのです。
大葉性肺炎は肺のうち一葉に異常が短期間で広がるもので、レントゲンでは濃い影が均等に広がって見えるでしょう。
気管支肺炎では気管支周辺に2cm以下の影がたくさんできます。
これは小さな葉に見えるので小葉性肺炎と呼ばれることもあるようです。
肺炎に関しましては次のページも参考にしてください。
気管支肺炎につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
恩賜財団 済生会 本当にただの風邪? それ、肺炎かもしれません
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では気管支肺炎の症状・原因・感染経路についてや治療法、完治期間などについて記載致しました。
気管支炎よりも深刻な症状になりやすいのが気管支肺炎なので、風邪かな?と思って放置していてなかなか治らない場合は、できる限り早めに医療機関に診てもらうようにしましょう。
ただの風邪なら症状も軽いですが、肺炎にまで悪化していると症状が重くなるので非常にしんどいかと思います。
そのためにも、自分の体には常に気を配って異常が発生したら、早めに対応するように致しましょう。
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