胃腸風邪の原因はストレスや食べ物?症状や治療法は?
胃腸風邪の原因および症状と治療法について
胃腸風邪の症状は本当に辛いです。
子供がかかりやすいですが、胃腸風邪の種類によっては大人がかかるケースも多くみられます。
かからなくするには原因となる要素を作り出さないようにすることが大切です。
その根本的な原因はストレスや疲れ、食べ物にあるのでしょうか?
そして、もしかかった場合、治療法はどのようなものなのでしょうか?
本記事では、今記載した内容を含め胃腸風邪全般について記載したいと思います。
胃腸風邪の原因及び症状
胃腸風邪というは別名「感染性胃腸炎」と言い、ウイルスの感染によって起こるものです。
原因となる主なウイルスはノロウイルス、アデノウイルス、ロタウイルス(6歳以下の場合)です。
症状は激しい腹痛や下痢、激しい吐き気や嘔吐で、発熱、関節痛、頭痛を伴う場合もあります。
アデノウイルスの場合は、結膜炎(目ヤニや目の充血)といった症状が出ることもあります。
こういったウイルスに遭遇しても胃腸風邪になる人とならない人がいます。
その違いは免疫力の差と言えるでしょう。
つまり免疫力が落ちているとウィスルに感染し胃腸炎を発症してしまうわけですが、その原因の最も大きなものはストレスです。
ストレスがかかると自律神経という神経の働きが乱れます。
自律神経は血行をコントロールしており、働きが乱れると血行が悪くなります。
血液の中には免疫である白血球が存在していてウィルスから体を守ってくれているのですが、血行が悪くなると免疫力が落ち、そういった状態でウイルスに感染すると胃腸炎を発症してしまうわけです。
その他の免疫力が落ちる原因としては食べ物もあります。
血液は骨髄で作られますが、造血にあたってはビタミン12や葉酸、ビタミンCなどしっかりとした栄養が必要になります。
バランスの悪い食事をしていると血液が作られにくくなり、免疫力が落ちます。
また睡眠不足などによる疲れがあると血行が悪くなりますので、白血球の循環する量も減るので、免疫力は落ちます。
ちなみに子供の場合はどうしても大人に比べると免疫力が低いですので、大人よりも胃腸風邪になりやすいところがあります。
※ロタウイルスの場合はほぼ全ての子供が5歳までに感染すると言われており、一方大人は何度もロタウイルスの感染を経験しているので、ほとんどの場合症状は出ません。
ノロウィルスのことにつきましては次のページをご参照下さい。
不眠症で睡眠不足になり、免疫力が落ちたりもします。
不眠症につきましては次のページをご参照下さい。
胃腸風邪の下痢について
胃腸風邪における下痢は激しく、いわゆる水のような透明な便になることが多いです。
これは体内に侵入したウイルスを体の外に排出する為です。
ですので下痢止めなどで下痢を抑えてしまうのは非常によくありません。
できるだけ早くウイルスを外に出してしまった方がより早い回復が期待できます。
水便になってしまう関係で体内から水分が失われがちになりますので、水分を摂るとまた下痢に繋がるのでは?と抵抗感もあるかもしれませんが、水分補給はしっかり行なった方がいいでしょう。
水分補給をしっかり行うと、早い回復に繋がる一方で、水分を摂らずに不足すると脱水症状を起こし兼ねません。
下痢に関しましては次のページもご参考にしてみて下さい。
発熱について
個人差があり、熱がなくて嘔吐だけを繰り返す人もいれば、発熱と下痢だけという人もいます。
発熱する場合は微熱が多いようですが、39度以上の高熱を伴う場合もあるようです。
熱が出るのは小腸や大腸など腸がウイルスによって炎症を起こしていることから免疫力を上げている為のものです。
つまり改善させるのに必要があって熱を出しているので、基本的には解熱剤などで熱を下げない方が良いです。
嘔吐や下痢の症状が改善に向うにつれ自然に熱は下がっていきます。
ただ、万一高熱が長く続く場合は危険を伴う場合もあるので、医師に相談し、適切な処置をとってもらいましょう。
通常の風邪における発熱につきましては次のページをご参照下さい。
その他の風邪に関する内容につきましては次のページをご参照ください。
ウイルスの潜伏期間と感染経路
胃腸風邪の潜伏期間は次のようにウイルスによって違いがあります。
ノロウイルス・・・1~2日
ロタウイルス・・・2~4日
アデノウイルス・・・5~7日
感染経路はノロウイルスの場合、嘔吐物や便、牡蠣などの食べ物から感染します。
咳やくしゃみなど唾液による感染の可能性は少ないようです。
ただ嘔吐した時に口にウイルスが残っていて、そのウイルスから感染する可能性は無きにしもあらずです。
アデノウイルスの感染力は強く唾液や鼻水などの他、嘔吐物や便などから感染します。
ロタウイルスも唾液や鼻水、嘔吐物や便などの排泄物から口に入り感染します。
家族内ではコップやタオルなどの共有によって感染しやすいので、十分な注意が必要です。
ノロウィルスに関する内容につきましては次のページもご参考にして下さい。
胃腸風邪の治療について
胃腸風邪においては特効薬がありません。
従いまして自然に回復を待つ形になります。
症状が酷い場合は対処療法が行なわれます。
例えば脱水症状が酷い場合などは点滴が行なわれたりします。
乳幼児やお年寄りの場合は体力が無く、重症化しやすいので、ちょっと症状が重いなと感じたら、早めにお医者さんに診てもらう事が肝要です。
ちなみに胃腸風邪の回復期間ですが、個人差はありますが、発症から概ねノロウイルスの場合は1~2日、アデノウイルスの場合は2~7日、ロタウイルスの場合は5~7日続きます。
子供がかかり得るウィルス性の症状に「手足口病」や「リンゴ病」「おたふく風邪」「インフルエンザ」などがあります。
こららの症状に関する内容につきましては次のページをご参照下さい。
胃腸風邪での食べ物について
嘔吐や下痢といった症状が続いている間は食べ物を摂らない方が良いです。
続けて吐いた後などは特に胃腸が弱っているので1~2時間くらいは胃腸を休めた方が良いです。
一方、先にも記載していますが、嘔吐や下痢が続くと体内から水分が失われがちになります。
従いまして、スポーツドリンクなどで水分補給をしっかり行なうよう心掛ける必要があります。
そして嘔吐や下痢などの症状が治まってきて、少し食欲がわいてきたら、おかゆやうどんなど消化が良くて温かいものを少しずつ食べるようにしましょう。
症状が治まってきた時点では胃腸の粘膜が傷んでいるなど弱っていますので、いきなり脂っこいものや乳製品など、消化の良くないものは控えた方が良いです。
免疫力が落ちると「口内炎」ができやすくなったりします。
口内炎に関する内容は次のページをご参照下さい。
ヨーグルトやバナナは効果的?
ヨーグルトやバナナは胃腸風邪において非常に役立ちます。
まずバナナはミネラルを補給できますし、消化にも優しく免疫力も向上させてくれ、さらにはビタミンCが多く含まれていることから免疫細胞の白血球を活性化させ胃腸風邪の改善に貢献してくれる作用があるのです。
オリゴ糖が含まれていることで腸内の善玉菌を増やすことができるのも大きいでしょう。
また、ヨーグルトはタンパク質の補給と乳酸菌の摂取ができますので、腸内の善玉菌を増やして胃腸風邪の改善に役立ってくれます。
ラクトフェリンと呼ばれる免疫力向上作用がある成分が含まれていることも胃腸風邪改善にはプラスに働きます。
蕁麻疹や貧血といった症状につきましては次のページを参考にしてください。
子供がかかった場合の注意点
子供が胃腸風邪にかかった場合、特に乳幼児の場合は大人よりも体力がないので、重症化しやすいです。
脱水症状になり意識がもうろうとするなど合併症をひきおこす場合がありますので、子供に時々話しかけるなどして様子を見て、異常を感じるようでしたら病院を受診するのが良いです。
そして水分補給はすごく大切なので、嘔吐直後は避け、落ち着いている時に少量(20~50ccくらい)の水分をこまめに飲ませてあげましょう。
吐き気が強い時はミカンなどの柑橘系は吐き気を強めてしまう恐れがあるようですので、避けた方が良さそうです。
そして何より大人が感染しないことも大切です。
嘔吐物や排泄物を処理する場合はマスクやエプロン、手袋などをして、体内にウイルスが入らないよう十分注意しましょう。
嘔吐物は蒸発しないように新聞紙や使い捨ての布で覆い、ビニール袋などに入れ、消毒液を使い捨ての布などで嘔吐物がついた床を拭いてしっかり消毒します。
消毒液はエタノールではなく次亜塩素酸ナトリウム(濃度については下記をご参照下さい)を使います。
嘔吐物を処理する毎にマスクやエプロンなどは廃棄しましょう。
最後に部屋の窓を開け十分な換気を行い、石鹸で手を洗いましょう。
【次亜塩素酸ナトリウムの濃度について】
次亜鉛素酸ナトリウムは薬局で購入できますが、買いに行っている時間がない場合は、家庭に塩素系漂白剤があれば、これを用いることもできます。
濃度については感染者が触れた場所については0.02%、嘔吐物や糞便などが付着した場所は0.1%が目安です。
家庭用漂白剤に含まれる次亜塩素酸ナトリウムの濃度は約5%であることから、消毒液の作り方は
○0.02%濃度の消毒液を作る場合、家庭用漂白剤10ml+水2.5l
500mlのペットボトルを使うと分かりやすいので説明しますと、家庭用漂白剤をペットボトルのキャップに2杯(1杯は5ml)にペットボトル5本分の水を入れて出来上がりです。
○0.1%濃度の消毒液の場合、家庭用漂白剤10ml+水500ml
家庭用漂白剤をペットボトルのキャップ2杯にペットボトル1本分の水を入れて出来上がりです。
また大人が胃腸風邪にかからない為には免疫力を上げておく事が大切です。
その為には日頃から睡眠時間をしっかり確保するなど規則正しい生活を行ってストレスや疲れを溜めないようにし、バランスの良い食事を摂るよう心掛けたいものです。
免疫力を上げるには自律神経の働きを整えておくのが良いです。
自律神経につきましては次のページをご参照下さい。
最後に
胃腸風邪になる原因はノロウイルス、アデノウイルス、ロタウイルスなどのウイルスの感染によるものです。
免疫力が高いと感染しても症状は出にくくなります。
ストレスや疲れ、睡眠不足、食生活に乱れがあると免疫力は弱まってしまいます。
症状は下痢や嘔吐が激しいところが特徴です。
発熱する場合もありますが、微熱のケースが多いです。
感染経路は嘔吐物や排泄物に含まれるウイルスからが多いです。
治療法については特になく、嘔吐や便によってウイルスを体外に排出することで、自然に回復するのを待つ形になります。
脱水状態になりやすいので、こまめに水分を補給することが大切です。
子供が胃腸風邪にかかった場合は合併症をひき起こさないよう注意しつつ、何か異常っぽい症状があるようでしたら病院で診てもらいましょう。
そして大人も感染しないよう十分な注意が必要です。
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