不正出血の原因はストレス?腹痛は危険?鮮血・茶色はどう?
ストレスは不正出血の原因?腹痛の原因は?
不正出血は、生理時の出血とは異なる出血の総称です。
何でもないような原因で不正出血をすることもあれば、時には重大な原因で不正出血を引き起こすこともあり、原因は千差万別です。
考えられる原因の中に「ストレス」が叫ばれているのですが、本当にストレスは不正出血の原因となるのでしょうか?
また、不正出血に伴う腹痛の原因もストレスが関係するのでしょうか?
本記事ではその辺りを中心にお伝えしていきます。
不正出血の原因はストレス?
不正出血の原因として、「ストレス」の存在は極めて大きな影響を及ぼす存在であると言えます。
ストレスが溜まることで、自律神経のバランスが崩れてしまいます。
自律神経は緊張状態の「交感神経」と、リラックス状態の「副交感神経」を切り替えているのですが、ストレスは緊張状態の交感神経を優位にするため、ストレスが溜まることで交感神経が働き続けます。
緊張状態が続くことで血行が悪くなり、体が冷えやすくなってしまいます。
体が冷えると子宮周辺の血流も悪くなって不正出血を引き起こしやすくなります。
加えて、自律神経が乱れることによってホルモンバランスも崩れやすくなりますので、二重の意味でストレスは不正出血の原因になりやすくなります。
現代社会ではストレスが溜まりやすく、発散の機会も少ない傾向にあるのでストレスによる不正出血に悩む女性は少なくありません。
下腹部痛を伴う場合は大丈夫?
不正出血に際して「下腹部痛」が伴う場合には、場合によっては何らかの病気を患っており、それが原因で不正出血と腹痛を伴っている可能性があります。
病気としては「子宮」に関する病気である可能性が高く、「子宮内膜症」「子宮筋腫」「子宮がん」などの病気が考えられます。
しかし、不正出血に下腹部痛が伴うからと言って、必ずしも病気を原因としているわけでもありません。
単純なホルモンバランスの乱れによる不正出血の場合でも、下腹部痛を伴う場合もありますし、「排卵出血」でも下腹部の痛みが発生することもあります。
詳しい原因については病院で検査を受けてみないとわからないので、放置してそれが原因でストレスを溜めこんで本当に病気になってしまう前に病院で検査を受けて、原因の解明と対策に乗り出しましょう。
不正出血が鮮血の原因は?
不正出血が「鮮血」、つまり血液独特の赤さを保っている場合は「出血して間もない」ということになります。
なので、不正出血の原因がタイムリーに発生しているということになります。
「茶色」の場合だと、過去の出血の残りが酸化して排出されていると推測できますが、鮮血の場合は今現在、もしくはかなり近いタイミングで出血を起こしているということになります。
それだけで何を原因として出血しているかということを特定することは難しいですが、その原因が今現在起こっていることであるということは概ね言えます。
ただし、もっとも重要なことは「どういった時期に出血が起こっているのか」ということであり、生理周期に依存したタイミング等であるかそうでないか、基礎体温等でそれを測ることも重要です。
不正出血が茶色の原因は?
不正出血が「茶色」の場合だと、それは「過去に出血した残り」ということになります。
茶色という色は、要するに「サビ」の色です。
出血した血液が空気に触れて酸化を起こすことで、血液は次第に茶色に変色していきます。
不正出血でも茶色くなることがありますが、これは経血の残りなどが酸化した結果、茶色くなっている可能性が高いです。
つまり、正常な範囲内での出血が、そのタイミングでは排出しきれず、子宮内に残って酸化してから排出されたという可能性があります。
もちろん、その原因によっては危険視しなければならない場合もありますが、茶色の場合だと出血を起こしているのは過去の話であり、それが継続していない限りはそこまで危険視する必要もありません。
当然ながら、茶色の不正出血が続くようであれば病院で診てもらわなければなりません。
不正出血はストレスがあると続く?
不正出血の原因はいくつかありますが、ストレスを原因としている不正出血の場合だと原因となっているストレスを解消しないかぎりは不正出血が続く可能性が高いです。
ストレスを原因としている場合には、自律神経の乱れとホルモンバランスの乱れによって他にもいくつかの症状が見られている可能性が高いので、人によってはストレスがかかっているか自覚しやすくなります。
ただし、生活上のストレスを完全に失くす事はできないので、適度に発散して「溜まらないようにする」ということが重要になります。
閉経後の不正出血の原因は?
閉経しているのに不正出血が発生してしまった場合はどうしてそんなことが発生するのか心配になってしまうでしょうが、これは誰にでも起こるものであるため基本的にはそこまで心配する必要はないでしょう。
まず考えられることは閉経したと思っていたけれど、実は閉経していなかったというケースです。
閉経が近づいてくると経血の量の減少以外にも生理のサイクルが大きく乱れるようになりますので、かなり間隔が空くことがあるのです。
その場合は閉経したと勘違いしてしまうこともあります。
ただ出血の症状だけでは病気か生理なのかわかりませんので心配な方は診てもらいましょう。
それ以外の場合はがんなどの悪性腫瘍といった子宮の病気が考えられますし、腟内を清潔に保つ力が弱まったことで細菌繁殖が発生して膣が炎症する萎縮性膣炎の可能性もあるでしょう。
子宮内膜が維持できずにはがれてしまったことで不正出血するケースもあります。
このように大きな病気からそこまで気にする必要がないものまで、種類がありますので不正出血だけでは病気かどうかわからないのです。
気になる方は病院で検査してもらってください。
治療法について
不正出血の治療は、不正出血を起こしている原因によって治療方法が異なります。
そもそも、治療を行う必要のない不正出血もあります。
「ピル」を処方することでホルモンバランスを整えることもあれば、場合によっては手術を伴うこともあります(子宮膣部のびらん等)。
子宮内膜症や子宮筋腫など、病気を原因としている不正出血の場合は、その病気に応じた治療法を実施します。
場合によっては「子宮がん」を原因とした不正出血である可能性もあり、その場合には手術や放射線治療だけでなく、抗がん剤を継続的に使用していくことになりますので、長期的な治療が必要になります。
薬は有効なの?
不正出血の対処法として、「薬」を使用することには、ある程度の危険性が伴います。
不正出血の原因は、前述のとおり数多く存在します。
その全てが薬で解決できるものではなく、場合によっては手術を必要とするものであったり、薬を服用することで体調が悪化するということも考えられます。
ストレスやホルモンバランスの乱れによるものであれば、薬でも解決できることが多いです。
しかし、子宮関連の病気だとすると、本格的にピルなどでホルモン療法を必要としますし、手術が必要な場面も多くあります。
生理不順などの市販薬で解決できる原因であればまだしも、不正出血の場合は原因によって薬の適正も異なります。
安易に自己判断で薬に頼るよりは、婦人科で診てもらって薬を処方してもらったほうが確実です。
不正出血と排卵出血の違いは?
不正出血は、生理時を除いた性器からの出血を表します。
しかし、必ず不正出血というわけではなく、中には一切の問題のない「排卵出血」という現象が含まれています。
排卵出血は、生理時から2週間ほど経過して起こる出血で、その原因は排卵時に毛細血管が切れることや、排卵時のホルモンバランスの乱れによるものです。
ホルモンバランスの乱れはストレスや生活習慣による物だけでなく、排卵時にも多少なりと乱れます。
排卵による出血の場合、何らかの問題が生じている不正出血と違って危険性はありません。
生理現象の一部であり、これを原因とした出血の場合は危険視する必要はありません。
しかし、外見上は排卵出血なのか、それとも不正出血なのかは判断しにくいところもあります。
判別する方法としては「排卵日」を把握しておくことで、排卵日の前後に起こる出血であれば危険視する必要はありません。
しかし、偶然にも排卵日の近くで不正出血を起こす場合もありますので、不審な点を感じた場合は病院で検査を受けましょう。
不正出血の原因につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
小山嵩夫クリニック 月経以外の出血にはさまざまな原因が…。子宮頸ガンに要注意
最後に
ストレスが不正出血の原因になることも多いのですが、常にそれが原因であるとも言い切れないのが不正出血の怖いところです。
もし、病気のサインとして不正出血を起こしているのにそれを無視してしまうと、病気が進行して取り返しの付かないことになる場合もあります。
常に危険性を伴うということでもありませんが、不審な不正出血が続く場合にはきちんと病院で検査を受けられることをおすすめします。
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