痔瘻の症状や原因・手術の方法と費用!術後の回復や再発は?
痔瘻は放置して自然治癒する?病院での治療方法について
痔瘻は大きなトラブルを生み出す症状が多いので、手術をしてでも早く治したいという人も多いでしょう。
この痔瘻の原因は何なのでしょうか?
治療方法や費用、および術後の経過はどうなのでしょうか?
また再発する恐れはないのかなど気になる点は多々あるかと思います。
本記事ではこの痔瘻に関しての様々な情報を記載したいと思います。
痔瘻とは?症状は?
(http://www.dr-hips.com/fistula-symptomsより)
痔瘻とは「じろう」と読み、肛門内部の粘膜の隙間に細菌感染による膿の塊ができ、肛門周囲の皮下組織に広がって、やがて皮膚に穴が開いて膿が排出されるようになる特殊な痔です。
これは4種類のタイプがあり、最も多いのが2型痔瘻と呼ばれている内肛門括約筋と外肛門括約筋の間を瘻管(体の中の器官と器官、あるいは体の中の器官と体の表面との間にできた管のような通路で、炎症性の疾患によって生じる)が走るタイプの痔瘻です。
これが痔瘻の70~80%を占めると言われております。
それ以外に、肛門上皮か皮下にあって肛門括約筋をつらぬいていない痔瘻の1型痔瘻、肛門括約筋の中でも奥側にある肛門挙筋より下側に発生する3型痔瘻、肛門挙筋をつらぬき骨盤直腸窩痔瘻とも呼ばれる4型痔瘻の4種類です。
上の画像を見ていただくと分かりやすいでしょう。
痔瘻になってしまうと肛門の周囲が腫れるようになりズキズキと痛みが出てきますし、お尻から膿が出るようになります。
人によっては39℃程度の発熱につながることもあるでしょう。
痔の一種である痔瘻の初期症状はお尻におできができるとか、軽い膿が出てくるようになるとか、かゆみが出てくるなどの軽い違和感に近いものもあるようです。
原因について
痔瘻の原因はいまだ不明です。
ただ下痢や便秘の人ほどなりやすいと言われておりますし、中年以降の男性が発症しやすいということは分かっておりますので、特に注意してケアする年代は中年以降の男性となるでしょう。
ちなみに、下痢が多い人は肛門陰窩(こうもんいんか)と呼ばれているくぼみの部分に便が入り込む確率が高く、細菌感染する確率も高いので危険だという背景があり、便秘気味の人たちは排便時に強くいきまなくてはいけない状況になるのでどうしても通常の人たちより高負荷になりがちで、痔瘻になる確率が高まるとのことです。
まれにですが、シャワーやトイレなどで集中的に洗いすぎることで水が肛門内に溜まるようになってその溜まった水が原因で細菌が繁殖することもあるようです。
きれいにすることはいいのですが、やりすぎは要注意と言えるでしょう。
治療【手術】の方法は?
この痔瘻は通常の痔と違ってケア方法も特殊なものとなり、完治するためには病院での手術がほぼ必須となります。
具体的には痔瘻のトンネル部分である瘻管を切って大きく開き、あえて皮膚の外に開放するという開放術式、痔瘻のトンネル部分をくりぬいて摘出し、くりぬいた後に最初に感染した部分を縫合するくりぬき法、痔瘻のトンネルの穴に輪ゴムを通してそのゴムの力で瘻管を切開するというシートン法などになるでしょう。
開放術式のメリットは再発率が非常に低く1%程度しかないということで、デメリットは手術後に肛門の変形が発生する可能性があるということです。
くりぬき法は肛門の変形のリスクは低く完治までも早いのですが再発リスクが化膿しやすいので高めとなっており15%程度になっているのがデメリットと言えるでしょう。
シートン法は痛みも筋肉のダメージも少ないのですが、治療が終わるまでの期間が数カ月になる可能性があり、時間がかかるというデメリットがあります。
いろいろとやり方はありますが、どのような痔瘻なのか、状態はどの程度なのかで治療方法及び手術内容も変わってきますので、まずは医師に相談する必要があるでしょう。
手術にかかる費用は?
痔瘻になった場合は手術が基本になってしまいますが、手術となった場合に気になるのはどれくらいの費用が掛かってしまうのかではないでしょうか?
具体的な費用は単純痔瘻の場合は3割負担では約2~4万円で、複雑痔瘻の場合では3~6万円が目安なっているようです。
これに入院がセットになると1泊1万円程度の負担増になるでしょう。
単純な手術だった場合は日帰りも可能なので3万円程度で終わるでしょうが、複雑な場合は10日ぐらい入院となるので15万円程度はかかってしまうようです。
手術後の回復について
手術後の状態について記載します。
まず、手術後はある程度の出血が発生しますがそれは再発を意味するサインではないのでそこまで心配はいりません。
注意する必要があるのは、くりぬき法で治療を行った場合は再発率が15%程度あるということです。
そのため、下痢になってしまった場合は再発する恐れがあると思われた方が良いでしょう。
できるだけ膿ができにくい状態を保つよう心がけましょう。
また、手術後は出血以外にある程度の痛みが残りますので、痛み止めや鎮痛剤が処方されるようです。
しばらくは飲み続けるようになるようです。
麻酔が切れたら痛みが出るので切れたタイミングで飲む事になるでしょう。
食事は下痢にならないように注意した食生活を心がける必要があるようです。
仕事に復帰するタイミングはデスクワークであれば3日後で、運動するのは3週間後と言われております。
再発することもある?
既に記載していますが、再発する可能性はあります。
開放術式シートン法は再発率が低く約1~2%と言われているので、そこまで心配する必要はありませんが、くりぬき法は再発率が約15%となっているので、くりぬき法で治療をされた方は再発防止を心がけましょう。
痔瘻は放置して自然治癒することもある?
風邪などの症状の場合、思った以上に体調が悪いと感じた場合は病院に行かれる方が多いですが、性病やお尻の病気になってしまった場合は、他の病気と違って恥ずかしさというものがどうしても出てしまうので放置される確率が高まります。
そのため、痔瘻を放置された場合にどうなるのかを調べてみました。
その結果は意見がバラバラです。
痔瘻は放置しておいたとしても、膿の管が深くなって悪化することはないという意見や、放置することで枝分かれが発生して複雑な痔瘻になり最悪の場合はガンにすらなってしまうという意見もありました。
正反対です。
この痔瘻によってトンネルができてしまった場合、そのトンネルはなくならないので、放置した場合、悪化はしないかもしれませんが、完全治癒はしないと思われます。
再発を繰り返す可能性があるので、悪化しなかったとしても治療を受けるのが基本と考えた方がいいでしょう。
予防方法について
この痔瘻は原因がはっきりしていないので100%の予防策を打ち出すのはかなり難しいです。
それでも対策としてはいくつかありますのでそれを実行していきましょう。
最初にご認識いただきたいのが、先にも挙げていますように下痢や便秘が多い人が発症しやすいということです。
そのため、下痢や便秘にならないような食生活をする必要があります。
また、ストレスが溜まり過ぎることで下痢が引き起こされることもありますし、食生活の乱れから引き起こされることもありますので、それらのケアを毎日どれだけ行っているのかがカギになります。
また、自律神経が正常に働かなくなることで下痢になってしまう恐れもありますので、睡眠不足の人は要注意です。
痔瘻につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では痔瘻について記載してまいりました。
痔瘻は発症してしまうと自然治癒することは無いといわれている痔です。
明確な原因が特定できていないので、予防は難しいのですが、下痢や便秘にならないように気を付けることが最も有効な予防法になるでしょう。
しかし、現代人は食生活が偏りがちで便秘や下痢に悩まされている人が多いので、食生活には気を付けるようにしていただきたいところです。
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