出産後の生理不順の原因およびいつまで続くのか?改善法は?
出産後の生理不順の原因と改善法について
女性は出産した直後、多くの場合で「生理不順」を経験します。
ネット上でもその情報は数多く掲載されており、多くの女性がその存在を知り得ていますが、しかしながらその状態が長く続くと誰だって「いつまで続くのか?」と不安になるものです。
本記事では出産後の生理不順の原因と、改善のための方法について解説してきます。
出産後の生理不順の原因は?
妊娠と出産というイベントを経て、女性の体内の女性ホルモンのバランスは大きく乱れます。
その状態で、「授乳」「ストレス」「ダイエット」「運動不足」などの要因が重なることで、生理不順を患いやすくなってしまうのです。
これらの原因は産後の状況において発生しやすいものであり、特に「授乳」は産後に固有の原因となります。
授乳によって女性ホルモンが作用し、これが排卵を抑制することで生理周期が不規則になったりします。
加えて、子育てによるストレス、産後の体重増加のためのダイエット、運動不足や自律神経の乱れなど、生理不順になる要因が重なりやすくなります。
生理不順は出産後でなくても発症しうる症状ではありますが、産後はその原因が複数重なりやすくなっており、それが発症率の高さと、発症期間の長さをもたらしてしまうのです。
出産後の生理不順はいつまで続く?
通常、生理は1ヶ月前後の周期で到来するものですが、生理不順ではそのリズムが狂わされてしまいます。
出産後における生理は、およそ8~10ヶ月までに殆どの人が再開するものとされていますが、残りの数割の女性は1年を過ぎても生理不順が解消されず、不安定な状態が継続しています。
原因と結果が全て女性の体内で帰結してしまうので、どうしても「個人差」の要素を無視することが出来ないのです。
また、「通常は8~10ヶ月までに解消する」と思っていても、人によってはそれ以上になることもあることで、この情報を知ってしまった女性が不安に感じてしまい、それがストレスとなって余計に出産後の生理不順を悪化させてしまう恐れもあります。
生理不順の内容も人それぞれであり、それが余計にストレスの原因となって生理不順の期間を長引かせてしまうことになります。
従いまして、あまり気にし過ぎないことが大切です。
出産後の生理不順の改善方法は?
出産後の生理不順はどんな女性にでも起こり得ることですが、だからといって野放しにしていては健康を損なうことにも繋がりかねません。
早めに生理不順を解消し、子育てに専念したり次の妊娠に備えたいという場合には、積極的に出産後の生理不順の対策を行う必要があります。
まずは「睡眠」です。
睡眠不足は体力を奪ってストレスを溜めこむことから産後の生理不順にとって大敵です。
しかし、子育てに大忙しの女性はなかなかまとまった睡眠がとれないことも事実です。
赤ちゃんが寝付いたら、溜まった家事をするのも良いですが、無理せずに休息の時間に充てることも重要です。
早めに体力回復の習慣を身に付けておくことで、生理不順からの回復と産後の体力回復に役立ちます。
次に「健康的な食生活」です。
産後は授乳の関係もあって、どうしても莫大な栄養量が必要になります。
しかし、なかなかゆっくりと食事の時間が取れないこともネックになります。
もし、どうしても食事に十分な時間が取れないということであれば、「サプリメント」を活用することも考えましょう。
特に、日頃の食生活の中で確実に不足している栄養が何であるかを正確に把握することができるのであれば、その栄養だけでもサプリメントで補うようにして、栄養のバランスを整えましょう。
また、温かい食べ物はストレスの解消と血行促進効果があり、出産後の生理不順にも効果を発揮してくれます。
最後に「ストレスの発散」です。
出産後は子育てに追われて自分の時間が作れず、何かとストレスを溜めやすくなってしまいます。
しかし、ストレスが溜まることで体調を崩し、それがさらにストレスの原因となる悪循環を生んでしまえば、産後の生理不順もなかなか解消することが出来ません。
パートナーや実家の家族、周囲の協力も得て、何とか自分だけの時間を作るように心がけましょう。
スポーツで「産後ダイエット」も並行して行うことも出来ますが、産後は体力が落ちているので無理は禁物です。
生理不順の定義
「出産後の生理不順」というものは、少し定義が難しいです。
単純に「出産後に起こる生理不順」と定義付けすることもできますが、問題はその「長さ」です。
実のところ、生理後の生理不順は人によって期間が異なり、人によっては1年以上継続することもあります。
つまり、ある程度の期間が過ぎたら、それが出産後の生理不順なのか、それともそれ以外の生理不順なのかは区別が難しいです。
ただ、少なくとも妊娠と出産という一大イベントを経験したことによって女性の体には大きな変化が起き、生理不順が起こっても当然という状態になっています。
母乳とミルクとで産後の生理再開時期に違いが出る?
生理再開時期はミルクにしているのか、母乳にしているのかでかなりの差が出ると言われています。
具体的にはミルク育児をされている方は産後2~4ヶ月程度で生理が再開する方が多く、母乳育児をされている方は産後6~10ヶ月程度で生理が再開することが多いようです。
この部分だけで最大8ヶ月もの開きがあることがわかります。
実際に先に子育てをされた友人がいる方は聞いて比較をしてみると面白いでしょう。
その理由として授乳をしていると排卵が起こりにくくなってしまうホルモンのプロラクチンが分泌されやすくなってしまうので、授乳をしている間はどうしても生理が始まりにくいというものがあります。
これは授乳回数が多く、一度の授乳時間が長ければ長いほど影響を与えるとのことですので、ミルクに切り替えている人はそれだけ早くなるのも納得です。
生理不順で二人目を妊娠したいが大丈夫?
先ほど「授乳によって排卵を抑制する」という話をしましたので、出産後すぐに次の妊娠を経験することは難しいように感じてしまいます。
しかし、授乳による女性ホルモンの影響が原因であるため、その原因である「授乳」を中止して、人工ミルクによる育児に切り替えることで排卵が行われやすくすることができるのです。
また、女性ごとに排卵抑制のホルモンの影響は異なるので、完全に授乳を中止しなくても、授乳とミルクの混合授乳にすることで排卵が行われやすくすることも可能です。
排卵を抑制する女性ホルモンの分泌量については、病院で検査を行うことが出来、それによって混合授乳の割合の目安を知ることが出来ます。
なので、出産後すぐに次の妊娠を希望する場合には、病院で相談しましょう。
ホルモンの分泌量なども踏まえて、授乳スケジュールを効果的に立案して頂けるでしょう。
出産後の不正出血はよくあること?
出産後に「不正出血」を引き起こすことは、あり得ることではあります。
出産後の固有の原因として「弛緩出血」「胎盤遺残」といったものが挙げられます。
これらは、胎盤などに関わるものであるため、出産を原因としたものとして考えられます。
しかし、全ての人に同様に起こるということではありません。
ただ起こった場合、大量出血によるショック症状を引き起こす可能性もあります。
また、それ以外にも子宮関連の病気や感染症なども疑われます。
もちろん、そうした異常として見られるものだけでなく、単純に「生理が再開された」ことによる出血である可能性もありますが、そうでない場合には命に関わる可能性すら考えられます。
加えて、出産後に不正出血をしているという精神的な圧迫が、多大なストレスとなって女性の体をむしばむ可能性も考えられます。
ただでさえ、出産後の女性の体はデリケートであり、これを野放しにしていては健康に悪影響を及ぼし兼ねません。
仮に生理の再開によるものであったとしても、不正出血を確認したら早めに病院で診てもらいましょう。
産後の生理不順につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
マイナビウーマン 【医師監修】産後の生理不順は問題? 妊娠? ストレス? いつもどる?
最後に
妊娠と出産、子育てという連続した環境的な要因がどうしても生理不順をもたらしやすくなってしまいます。
しかし、放置していても良いことはなく、子育てや家庭環境などにも悪影響となってしまう可能性があります。
なので、積極的に改善する意思を持つことが必要です。
加えて、体調の変化を感じ取ったら早めに病院で診てもらう事が重要です。
産後の女性の体にはどのような変化が発生するかわかりません。
稀に命にかかわるような病気を発症している可能性もありますから「単なる生理不順、放っておけば治る」などと思わずに行動しましょう。
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