脊柱管狭窄症の治療方法や術後の運動などリハビリについて
脊柱間狭窄症の治療方法とリハビリについて
皆さん「脊柱間狭窄症」という病気を聞いたことありませんか?
本記事ではこの「脊柱間狭窄症」の治療方法や術後のリハビリの期間や内容、運動療法を中心にお伝えしていきたいと思います。
「そんな病気最近初めて知った!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、「腰のしびれや痛み」といった年を重ねることでよくある症状が実は脊柱間狭窄症が原因かもしれないのです。
「何か腰に違和感があって治らない」という方はぜひご覧ください。
脊柱管狭窄症の治療方法
脊柱管狭窄症の治療方法はいくつかあります。
一つは皆さん予想が付くと思いますが手術です。
実際に脊柱管狭窄症の場合には医者からも手術が勧められることが多いようです。
しかし手術と言われると抵抗があるし「できれば手術はちょっと……」という方も多いでしょう。
なのでそれ以外の方法も紹介していきます。
治療方法その②「薬物療法」。
骨の変形に薬が効くのかと言われた場合、違うとしか言えませんが、これはあくまで症状がひどくない場合に痛みやしびれを取り除く方法と捉えてください。
薬で狭くなった脊柱管を広げることはできません。
治療方法その③「理学療法」。
これは方法として血液循環をよくする超音波療法やマイクロ波などによる温熱療法などがあります。
ここで期待できる効果は腰の痛みやしびれを軽くすることです。
治療方法その④「運動療法」。
骨を支える筋肉を鍛えることで痛みを減らす目的で行う方法です。
ただし、やみくもに運動を行うわけではなく、医師や理学療法士の指導の下で行います。
治療方法その⑤「神経ブロック療法」。
これは薬物療法が効かなかった場合に行われることが多い療法で、痛む場所に局所麻酔薬を注入するというものです。
このことにより神経を麻痺させて痛みをとります。
これらの療法を行っても痛みが取れなかったり歩行に障害が起こる場合は手術という方法をとるしかないと思われます。
治療薬について
先ほど記載した「薬物療法」でどのような治療薬を用いるかを説明します。
1つ目はプロスタグランジンE1製剤というものです。
これは間欠跛行やしびれに効果があるといわれており、神経と共にある血管の血流を良くする薬です。
2つ目は消炎鎮痛薬になります。
これはいわゆる痛み止めです。
種類も複数あり外用薬、貼付薬、内服薬などがあります。
3つ目は筋弛緩薬です。
名前は聞いたことがある人が多いと思われるこの薬ですが、特徴は名前の通り筋肉の緊張を和らげる効果があります。
その他にも動物性由来の食品に含まれるビタミンであるビタミンB12を末梢の神経障害を改善する薬として処方されることもあるでしょう。
手術後の運動などリハビリについて
脊柱管狭窄症における改善方法には前述したとおり運動療法というものがあります。
つまりリハビリです。
このリハビリではどのようなことを目的として行うかというと、何といっても腰への負担を減らすことにあります。
では具体的に行う内容ですが腹筋運動や猫背や反り腰を改善する運動があります。
腹筋には種類がいくつかありますが、ここで鍛える腹筋は内腹斜筋や腹横筋というローカルマッスルになります。
手術後のリハビリでは脊柱管が圧迫されている部分以外の下肢や体幹の筋力を取り戻すことを主目的に行います。
筋トレなど運動の大切さについて
脊柱管狭窄症は体力の低下・筋力の低下により症状が悪化することがあります。
慢性的な腰痛があると筋トレを行う気力も生じないという方が多いと思いますが、体を鍛えないと腰を支える力が弱くなるため症状がどうしても悪化してしまうのです。
そのため手術以外で脊柱管狭窄症を治すには運動療法が効果的だとよく言われているのです。
筋トレを行う上で意識してほしいのは体幹(胴体の筋肉)インナーマッスル(身体の深いところに位置する筋肉)になります。
ただし背骨を大きく動かす運動は良くありません。
最初に行うトレーニングは背骨をあまり動かさないものにしましょう。
このようにトレーニング内容は症状や患者の体力がどのようなものかによって大きく異なるので、一人ひとりに合ったプログラムで行う必要があります。
脊柱管狭窄症のリハビリの評価について
脊柱管狭窄症のリハビリによる症状改善には必ず評価能力が求められます。
正しい評価を行わないと正しいリハビリを指示できないため治療効果が期待できません。
場合によっては間違ったリハビリを指示されて症状が悪化する危険性があります。
それでは脊柱管狭窄症のリハビリに必要な評価がどのようなものがあるのかを記載します。
①病歴やX線による一般情報
②VASを用いた疼痛
③MMTによる筋力検査
④障害部位を確認するための感覚検査
⑤楽になる姿勢や動作を探る姿勢・動作分析
代表的なものには上記のような評価があります。
これらの評価をもとに治療法を確立させます。
脊柱管狭窄症のリハビリの期間について
脊柱管狭窄症のリハビリには症状の進行防止を目的とした手術を行わないためのリハビリと手術を行ったために行う日常生活動作の再獲得を目的としたリハビリがあります。
手術後のリハビリは症状にもよりますが退院後のリハビリも含めて3ヵ月~半年程度といわれております。
進行防止を目的であるリハビリの期間は、症状の重さや患者の体力により差があるため一概には言えません。
行う運動の内容とリハビリの期間については医師と相談したうえで判断するようにしましょう。
脊柱管狭窄症の症状
具体的な症状は頸部(頚部)脊柱管狭窄症の場合、肩・首まわりの筋肉が異常に「こる」、しびれや痛みが上腕の外側で肘ぐらいまでと前腕の外側から親指や人さし指までに生じる、腕がだるく重くなる、握力が低下する、手や指の動きが不自由になり思うように動かせなくなる、といったものがございます。
腰部脊柱管狭窄症の場合は、腰痛、腰の周りが重く張りがある、足にしびれや痛みがある、一定時間歩くと足のしびれや脱力感が生じる、というものがあります。
そのうち「一定時間歩くと足のしびれや脱力感が生じる」という症状は間欠跛行(かんけつはこう)と呼ばれております。
腰部脊柱管狭窄症と排尿障害について
脊柱管狭窄症のうち腰からくる腰部脊柱管狭窄症を患っている人は排尿障害に繋がる可能性があります。
「腰痛と排尿って結びつかないけど……」と感じる人がほとんどだと思いますが、腰部脊柱管狭窄症による腰痛を引き起こしている方は要注意なんです!
詳しく原因を書くと腰部脊柱管狭窄症とは腰の骨や組織が変形することで脊柱管が狭くなり、そこを通る神経が圧迫されて起こる病気です。
脊柱管の中には馬尾という脊髄が通っておりその馬尾は膀胱・尿道、直腸・肛門に繋がる神経の出発点となっています。
腰の骨や組織の変形が脊柱管を狭めるだけでなく神経を傷つけるレベルまで発展してしまうと、馬尾の神経が傷つけられてしまい膀胱直腸障害による排尿障害が引き起こされてしまいます。
膀胱直腸障害の症状は、肛門周辺の違和感やしびれ、便秘、歩行時の尿意・頻尿ですが、症状が悪化すると残尿感、排尿困難、失禁、尿が出なくなることもあります。
脊柱管狭窄症における禁忌動作は?
脊柱管狭窄症になると体が動かしにくくなりますが、禁忌動作をしてしまうことでさらに容態が悪化してしまう恐れがあります。
その筆頭の行為は腰を反る動作です。
基本的に脊柱管狭窄症というのは狭窄している状態にあるので腰を反る動作をするとさらに狭まって悪化するとされています。
ある程度意識することで腰を反る動作は回避できるのですが、問題は無意識に行われる動作です。
つまり、寝ているときに腰を反ってしまうことが非常に危険ということになるのです。
それを回避するためには寝る時には膝の下に丸めた座布団などを配置しておくといいでしょう。
また、激しい動作が必要になるスポーツ、サッカー・バスケット・柔道・ゴルフなど腰に力を入れる動作が多いスポーツは基本的に避けるべき行動となってしまいます。
もう少し日常的にとりうる行動から考えてみると、後ろにそらすような姿勢以外にあぐらをかいて座ること、下肢をまっすぐに伸ばして座ること、重たいものを持とうとすることなどが禁忌動作となります。
寝ている姿勢から起き上がる時でもできる限り体をねじらないようにして起き上がりましょう。
脊柱管狭窄症につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
いかがだったでしょうか?
今回は「脊柱管狭窄症の治療方法や術後の運動などリハビリについて」と題しまして、脊柱管狭窄症の治療方法やリハビリの内容について調査していきました。
年を取ることで発症する脊柱管狭窄症ですが、症状を軽くする方法に体を鍛えるというものがあることを理解していただけたと思います。
健康に過ごしたいならやはり適度な運動はかかせないということです!
身体を動かすのもしんどいから休日は基本動かないという方は要注意ですよ!
今回のこの記事により脊柱管狭窄症に対する理解を深めていただけたら幸いに思います。
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