摂食障害の治療は入院?症状や診断基準は?性格など原因は?
摂食障害の診断基準や治療について
摂食障害は若い女性がなる確率が高く、健康にも影響を及ぼし兼ねない危険な障害です。
そのため原因は性格にあるのか?治療をする場合は入院することになるのか?、診断基準どのようなものなのかとかなど気になる人も結構います。
本記事では摂食障害に関する様々な情報をお伝えしたいと思います。
摂食障害の治療について
摂食障害かどうかを判断するのはかなり簡単なのですが、摂食障害を治すのはかなり大変です。
心の病なのでウイルスや細菌によって引き起こされているわけではなく、特効薬などの薬は存在しません。
そのため患者の精神状態や身体の調子を確認してどうしてそのような行動に走っているのかを確認し、時間をかけた治療を行うことになるでしょう。
また、患者の精神状態や身体の調子を確認するにあたって、本人以外にも親族の方から病歴や今までの様子、そして何を境目にこのような状態になったのか確認することになります。
入院が必要?
摂食障害になって入院するかどうかは症状がどこまで進行しているか、または合併症を併発しているかどうかで変わります。
簡単な基準としては標準体重の60%ぐらいしかなく日常生活に支障が出ているとか、外来しながら治療を行っているのに全くよくならない、または治療環境に問題があると判断された場合は入院すると考えてください。
特に注意が必要なのが合併症を引き起こしている場合で、心臓異常所見や糖尿病が見つかると命の危険があるので緊急入院するでしょう。
摂食障害の症状をチェックしてみましょう
摂食障害とは簡単に言うと食べることを止めるめることができない過食症や食べることができなくなる拒食症の事です。
いわゆる食事に対しての障害と捉えていただければいいでしょう。
そして過食症か拒食症のどちらになっているかで症状は変わってきます。
まず過食症の人の症状は、嘔吐・歯が溶ける・誤飲・唾液腺の腫れ・糖尿病・高血圧・食道炎・冷え・むくみ・うつ病といったものがでてくるでしょう。
次に拒食症の人の症状は嘔吐・月経不順・不妊・低血圧・貧血・便秘・免疫力低下・骨粗しょう症・うつ病・睡眠障害といったものがでてきます。
これらは症状というよりかは拒食症や過食症になってしまったために引き起こされる合併症と考えた方がいいかもしれません。
診断基準は?
摂食障害の診断基準として最も簡単なのが、インターネットを使って摂食障害に関するセルフチェックを行うことです。
例えば、過食症の場合は食べ物の話題ばかりするとか自分を嫌うなどの質問事項に対してYESかNOかで答えていきます。
拒食症の場合は、よく運動するとか1日に体重計に何回も乗るといったものになるでしょう。
そのため、身近に怪しいと思う方がいたらそれらの質問事項をメモして気になる方にさりげなくやってみてもらうといいです。
そこで、ある程度判断が付けば病院に行って診察を受けるようにしましょう。
医者の方でも簡単な問診を行い活動的なのに治療に抵抗を示すかどうか、食事の量などはどうなのかなどを確認して摂食障害かどうか検証します。
原因は?
この摂食障害には「これだ!」という単純明快な原因はありません。
あらゆる要素が複合的に合わさって起きてしまう事象と考えられています。
そのため、原因は人それぞれであると言われているのです。
基本的に思春期の女性に圧倒的に起こりやすいものとはなっています。
そのため、原因としては家庭環境・ストレス・成長期に対する不安といった心の病気と考えられているのです。
また、最新の研究結果において低血糖症などの障害があると引き起こされることが解っているようです。
低血糖症とはケーキといった糖分が多いものを摂取すると急激に血糖値が上昇して血糖値を下げる作用があるインスリンが大量に分泌されて様々な症状を引き起こしてしまう病気です。
この状態になると急激に血糖値が下がってしまい、脳は糖質を求めるように指令を出すので、食欲が急激に上昇して過食症になってしまいます。
また、無理なダイエットも自律神経が乱れて満腹中枢に情報が正常に伝わらなくなるので、過食になってしまうことがあります。
摂食障害になりやすい性格は?
よくある血液型での性格診断で、あの人はA型だから几帳面というおおざっぱなものがあると思います。
これは全ての人に当てはまるわけではありませんが、ある程度の目安として使われていますよね。
そんな人それぞれの性格ですが、心の病によって引き起こされる摂食障害のような病気は性格によってなり難い方とかなりやすい方が存在します。
具体的になりやすい性格とは、努力家の人・しっかりとした人・不安を感じやすい人・自己嫌悪が強い人・自己評価が低い人・人の目を気にしすぎる人・批判的な思考が強い人などです。
この中でも不安を強く感じやすい人と自分が嫌いと感じる人が特に要注意と考えてください。
摂食障害における仕事や結婚の考え方
摂食障害の方が通常通りに仕事を行えるかと言われた場合、かなり難しいでしょう。
基本的に過食症の人でも拒食症の人でも体に異常を抱える可能性が非常に高いため、傍から見ている人たちからすると安心して仕事を任せられると感じられないかと思います。
また、発症している本人もそう思われるのが嫌なので、必死に隠し通そうとする傾向があります。
それが、事務仕事といったものならいいですが、製造現場といった少しミスしたら大惨事になってしまう仕事だと非常に危ないと言えます。
例を出しますが、拒食症の人は基本的に低血圧で栄養が足りていないため貧血などで倒れる可能性が常に付きまといます。
その状態でかなりの重量物や危険物を運んだり取り扱う仕事をして、急に倒れてしまうとその運搬中に最悪ぶつけられることもあるでしょう。
これはぶつけられた側も危険ですが、ぶつけてしまった人も大問題になることが考えられます。
このようなことからも、まずは仕事を続けるよりは休んで完全回復させるようにしてください。
結婚についても同じで隠し事をしながら結婚を考えるよりも、まずは前向きに病気を治すことを考えましょう。
家族の接し方
摂食障害を煩っている人は精神的にしんどいことも多くやけに攻撃的になってしまうこともあります。
そのことで家族の人たちまで振り回されることもあるでしょう。
また過食、あるいは拒食の姿を目の当たりにした時には、腹立たしさや心配など負の感情が湧き起こったりするかもしれません。
しかし、そこで沸き起こる感情のままに行動してしまっては逆効果になる可能性が大きいので、先生と相談しつつ摂食障害について理解を示し、サポートをしてあげるという姿勢を続けるしかありません。
相手を肯定的に受け入れ、いつでも悩みの相談に乗ってあげるスタンスで、そして干渉し過ぎずに、極力自然体で接することが大切だと思います。
高齢者も摂食障害になる?
基本的に摂食障害は綺麗に見られたいとか見せたいという願望が強い方、または自分が綺麗ではないといったようなことを強く意識してしまう方に発症しやすいものです。
そのため男性よりも女性のほうが10倍以上もなりやすく、10代や20代に多い病気となっています。
そして40代以降はほとんど摂食障害にはならなくなるでしょう。
従いまして、高齢者が摂食障害になる場合は、これらの綺麗になりたい願望とか自分が嫌いという拒否感ではないということです。
例えば、食べ物を飲み込む力が衰えすぎて、食べることが嫌いになってしまった場合や、歯が衰えてしまって食べるのがしんどいといったものになるでしょう。
つまり、食べる行為をうまく行えなくなってしまったことによる障害というわけです。
これは摂食障害と言っていいのか微妙ですが、上記のような理由で高齢者でも食べることに対しての障害は出る場合があります。
摂食障害に関しましては次のページも参考にしてください。
摂食障害につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では摂食障害の治療は入院が必要なのか、症状や診断基準は何なのか、性格など原因についてもお伝えしました。
摂食障害になっているかどうかは、同居人ならほぼ確実に気付くことができるでしょうが、もしなってしまった場合は治療に長い期間がかかってしまうことがあるので覚悟が必要です。
心の病は特効薬がないので、長丁場になることがよくあります。
そのためにも、まずは摂食障害を引き起こさないように無理なダイエットなどは行わないように、そして身近な方が無理なダイエットをしている場合は摂食障害になる前に話し合うなどして、何かしらの対処を行うと良いでしょう。
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