子供の自家中毒の症状は熱や下痢も?原因は食事?対処法は?
子供の自家中毒の症状や原因と病院での診断法や治療法
子供の原因不明な熱や下痢症状が起こるケースには自家中毒の可能性がありますが、見極めるのはなかなか大変です。
食事が原因で引き起るとも言われておりますが、他にもあるのでしょうか?
また対処法はいかなるものなのでしょうか?
本記事では子供の自家中毒の症状や原因、対処法を中心にお伝えしたいと思います。
子供の自家中毒の症状は?発熱や下痢も?
自家中毒の症状は嘔吐・腹痛・頭痛・吐き気・倦怠感・食欲不振といったもので人によっては発熱や下痢といったものまで引き起こすことがあるようです。
ただし、基本の症状としてあるのが嘔吐です。
だいたい数日間嘔吐が続くようになって多い時は1時間で5回以上繰り返すこともあるでしょう。
重症化すると血液や胆汁が混じったものが出始めて脱水症状が引き起こされるようになるので、かなり危険な症状でもあるのです。
これらの症状から病気や食中毒を疑う人が多いのですが、あまりにも嘔吐症状が続いているのならまずは病院に行くようにしましょう。
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原因は食事あるいはストレス?
自家中毒のメカニズムは体内にある脂肪を分解することでできるケトン体が大量発生してしまい、中毒症状を引き起こすことにあります。
しかし、このケトン体が急増する理由はいまだにはっきりしておらず、今のところは肉体的・精神的ストレスが大きすぎると発生するようになると考えられているようです。
実例として、転校で環境が変わった子供や極度に緊張する事柄が発生した場合に発症することが多いため、そのような仮説が立てられております。
子供にとって緊張がかかる状況から引き起こされることが多いので、ストレスの原因を除去することが大切であると言われております。
自家中毒は遺伝する?うつるもの?
基本的には遺伝性の病気ではないとされている一方で遺伝的な関連性もあるという主張もあり、自分が自家中毒だった場合は子供の発症率が多少高まってしまうと考えた方が良さそうです。
環境遺伝や体質遺伝は考えられますので、自分が小さい頃に自家中毒だった方は要注意です。
ちなみに、この自家中毒はうつるものではありません。
自宅での対処法は?
自家中毒は特効薬がないので対処療法が基本となりますが、体調不良になったからといって毎回点滴に行くのはなかなか大変でしょう。
点滴をした後はしばらく元気に動き回れるでしょうが、吐き気が完全になくなったわけではないので、時間の経過とともに食後に吐き気の症状が出てしまうようになります。
元気になった子供は食欲も回復するので、一気に食べ物を食べてしまいがちですが、それは避けて経口補水液を少しずつ与えるといった対応に切り替えられた方がいいでしょう。
体力が一気に回復したとしても体が受け付けられない状態が続いていることが多いので、ブドウ糖の補給を簡易的にできる状況を整えましょう。
経口補水液以外にはあめ玉を1個だけ食べさせるといった対応で最初の方は構いません。
まずは、食べ物を摂取しても吐かない状態かを見極める必要があります。
ある程度回復したのなら、おかゆといった消化に良いものを摂取するようにして、少しずつ食べられるものを増やしていくようにしましょう。
この辺りはお医者さんからも、指導があると思いますので、しっかりと確認されると良いかと思います。
ちなみに、この病気はストレスが関係しているらしいというあやふやな部分が多いものなので、対応もいまだにはっきりしたことが出てきていないとことろもあります。
ある程度の年齢になれば出なくなるものではありますが、嘔吐症状に苦しみ続けるのはお子さん自身もきついでしょうし、見ている人たちもかなり苦しいものがあります。
そのため、様子を見ながら無理のない範囲で普段の食生活になるよう少しずつ戻していくのが基本になるかと思います。
病院での診断法は?
自家中毒であるかどうかの診断方法は、尿検査と血液検査になります。
まずはケトン体が多くなりすぎると尿にも出てくるようになるので、尿検査をすることで判明することが多いのです。
実際にケトン体が多くなると臭いが変わってくるので、医師によってはその臭いのみである程度推測できる方もいるようです。
嘔吐症状が続いていると脱水症状ぎみになるので尿が出にくくなるでしょうが、量が少なくても検査は可能と言われているので、そこまで心配する必要はないでしょう。
また、ある程度尿検査で判明するとはいえ血液検査も合わせて行い他の病気ではないのかもチェックをするところも多いようです。
ウイルス性の胃腸炎の疑いもあるのでしっかりと診てもらいましょう。
感染症を逃すと大変なことになるので重要なことなのです。
むしろ血液検査をしてもらわないとそちらの方が怖いと考えたほうがいいかもしれません。
治療法について
尿検査などで調査して自家中毒であることが判明したのなら、治療を開始することになりますが、特効薬はないので対処療法が基本となります。
自家中毒は嘔吐症状が重いので、脱水症状になってしまったり栄養不足になってしまうので、そこを補うために糖分が含まれている点滴で栄養と水分を補給することになるでしょう。
口から摂取したものは出てしまう状況になってしまうので、点滴が一番の回復手段となっております。
子供に注射をするのはかわいそうと感じる気持ちはわかりますが、体力回復スピードが、行った場合と行わなかった場合とでは大きな差が出るので、子供をいち早く体調不良から復活させたいのなら実行するべきなのです。
また、吐き気症状の重さによって変わりますが、座薬タイプの吐き止めや経口補水液といった物を処方されることもあります。
ただし、嘔吐が続くと体力がかなり消耗していることが多いので、自家中毒から他の病気になってしまうことが多々あるようです。
他の症状もあった場合は、そちらの治療も合わせて行うことになるでしょう。
入院することもある?
自家中毒は数日間嘔吐を繰り返した後、また元気になることを繰り返すようになる症状です。
人によってはこれを「周期性嘔吐症」とよんでいることもあります。
この嘔吐があまりにもひどいと、水分不足になって脱水症状になってしまいますので、入院するケースもあります。
ただし、自家中毒は数日すると治りますので、入院したとしても2~3日あれば退院するケースが多いようです。
予防法について
身体的ストレスや精神的なストレスが溜まることで子供が発症する病気と言われておりますが、同じような環境にあっても人によってストレスのかかり具合が違うので症状が出るとか出ないとかは予測しにくいところがあるようです。
そのため、予防する方法は個々人において発症した時の様々の状況をしっかりとメモしておいて、同じような状況を繰り返さないようにすることになります。
そして、ストレスの元になっているものを把握し、そのストレスがかからないよう対策を取っていくということになるかと思います。
このようなことから、一度発症してみないと予防することがなかなか難しいということが言えるのかもしれません。
もし発症した場合、放置することで重症化し入院に発展することも多いので、嘔吐症状が重いのならすぐに病院に行って診てもらうにしてください。
そこで、点滴や経口補水液を処方してもらったのならそれを使って家でもじっくりと治療を続けるようにしましょう。
また、発症した時の症状もいくらか個人差が出るので、発熱・腹痛・頭痛・食欲不振などどのような症状があったのかもメモしておくといいでしょう。
そうすれば、再発した時の対策としても有効になるかと思います。
初めての発症を防ぐのはかなり困難ですが、悪化を抑えたり再発予防を行うことは可能ですので、そちらに重きを置いて考えるのが良いのかと思います。
大人の自家中毒につきましては次のページも参考にしてください。
子供の自家中毒につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
徳田こどもクリニック 自家中毒症(ケトン血性嘔吐症)について
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では自家中毒についてお伝えさせて頂きました。
この病気は思春期になれば治る病気であり、なぜ発症したのかもよく分からない厄介なものとなっております。
今だに解らないことが多い病気ではありますが、再発防止策は色々とありますので、二度と同じ状況にならないようにしっかりと起こった時のことをメモされるなど、状況を把握されておくと良いでしょう。
特に、精神的と肉体的ストレスが起因していると言われておりますが、運動会といったストレスが引き金だった場合は毎年症状が出てしまう可能性があるということになるので、何がストレスになっているのか、どうすれば解消できるのかなどをしっかりと考えるようにしましょう。
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