ケロイドの原因や治し方【塗り薬・注射・手術】
ケロイドの治療法やかゆい時の対処法
ケロイドは多くの人の肌にやっかいな症状を発生させているので原因や治し方を探している人も多いでしょう。
塗り薬や注射や手術といった方法が治療の時に用いられるとのことですが、現代医療における治療法とはどのようなものなのでしょうか?
本記事ではケロイドに関する情報を記載していきたいと思います。
ケロイドとは?
ケロイドは真性ケロイドと肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)の2種類があります。
まず、真性ケロイドとは皮膚との境界線がわかりやすく赤く隆起した状態となる進行性のある皮膚症状です。
すり傷・切り傷・やけどといった負傷の傷跡が治っていく過程で皮膚が引っ張られてしまうことやアレルギー反応が起こってその跡が盛り上がるようになるのは真性ケロイドと肥厚性瘢痕で同じなのですが、肥厚性瘢痕は傷跡よりも大きくなることはないのです。
そもそもケロイドとはある程度の深さの傷を負うことで大量生産されたコラーゲンによって発生する症状なので、必要以上のコラーゲンが作られてしまった結果とも言えるでしょう。
原因について
様々な文献や資料を確認しましたが、現代医療においてもケロイドの原因は特定できておらず、「体質」の一言で片付けられてしまっているようです。
一説には傷の治りが遅いと発生しやすいという説もありますが、統計学的な証拠はないようで、傷の治りが早いと言われている人達にも発生していることから、よく分からないものという認識から抜け出せていないのです。
また、人種の差もあるとは言われております。
白人は少なく黄色人種はそこそこ多めで、黒人はかなり多いようです。
誘因は傷であるということは分かっているのですが、どうして発生するかの原因は特定できておりません。
遺伝することが考えられる?
家系内発生の報告も多いという医師の発言がちらほらありますので、遺伝の確率は高いと思われます。
ただし、遺伝するのは進行性の真性ケロイドで、肥厚性瘢痕には遺伝傾向はないと考えられております。
原因のところでも記載しましたが、ケロイドは体質による部分が非常に大きいので、体質が遺伝することを考えるとケロイドも遺伝すると言うことなのでしょう。
また、肌の色の違いで発生確率が違うという報告もありますが、同じアジア人でも韓国人の方が日本人よりも多いという報告もあります。
一説には食生活による差がケロイド発症確率の差とも言われておりますが、色々と原因推測はまだまだ終わっていないようです。
塗り薬や注射などケロイドの治し方
ケロイドの治療方法は炎症を抑える効果のあるステロイド薬や気管支喘息やアレルギー性鼻炎などの治療に使われるトラニラストなどの内服による治療方法があります。
ステロイド薬は軟膏などの塗り薬もあるのですが、皮膚からの吸収量を考えた場合、ステロイドテープ剤という直接貼り付けるタイプの物を用いるようです。
それでも吸収効率はやはり悪いので短期間で治ることは無いと言われております。
また、軟膏やテープではなくステロイド注射を行う時もあるようです。
ケロイドにステロイドを注射することで非常に効率よくケロイド治療が進むため、多くの病院ではケロイド治療にステロイド注射を行うようです。
しかし、重症度によっては薬だけでは治まらないケースもあるので、色素レーザー治療・シリコーンジェルシート等の治療方法と併用して改善を進める場合もあるようです。
単独での根知が難しいかどうかの判断は専門医によりますので、そこは相談しながら治療を進めるようになるでしょう。
手術を行うこともある?
ケロイドでも手術を行う可能性はあります。
先ほど記載したように屈曲部などの関節部にケロイドが発生すると拘縮(ケガや病気などで関節を動かす機会が減少した時に、関節が硬くなりその結果、関節の動きが制限された状態のこと)が発生するようになるので治療が効率よく進まなくなります。
治療効率を上げるためにも、拘縮を解除する植皮術などの手術療法を行う可能性があるのです。
その除去が行われることで周囲のケロイドは自然に萎縮性瘢痕になり、薬などを用いた治療で回復できるようになるでしょう。
ただし、体質によるところも大きいので手術によるケロイド切除だけでは再発する可能性もあると言われております。
そのため、しっかりと外用療法・シリコーンゲルシート・圧迫固定療法・内服療法等を行って治療を続ける必要があるようです。
治療は皮膚科で?
ケロイドの治療に関する報告を見るに、基本は皮膚科専門医に依頼することとなるでしょう。
真性ケロイドも肥厚性瘢痕も治療方針は一緒ですが、真性ケロイドの場合は非常に治りにくく年単位での治療が必要になりますので、皮膚科の専門医に治療方法などを相談しつつどっしりと構えて治療をするしかないでしょう。
治療方針を決める上で重要なのが関節部のような屈曲部に発生したケロイドです。
これは拘縮を生じることが多いので医師の対応力が問われることになります。
拘縮があった場合はこれを改善するのがケロイド治療の絶対条件となりますので、植皮術などの手術療法が行われる可能性があります。
拘縮が取り除かれることで周囲のケロイドが萎縮性瘢痕になるとのことです。
このように医師が判断する部分がかなりありますので、まずは皮膚科の専門医に相談することから始めましょう。
ケロイドができやすい条件は?
先に触れましたが、このケロイドの原因は分かっていないのですが、発生しやすい条件というか傾向としては、皮膚の色が濃い人種、5~30歳、親がケロイド体質といったくらいのものが挙げられます。
このように条件を見てみるとはっきり言ってどうしようもないものばかりと言うことがわかります。
つまり防ぐことが非常に困難と言うことです。
しかも、このケロイドは一度できてしまうと血行促進によって、かゆみや痛みが強くなってしまうと言われており、血行促進作用も避けた方がいいという意見もあります。
できやすい部位は?
真性ケロイドが発生しやすいのは太もも・胸・肩・顎・肘・膝という意見もありますし、下床に軟骨や骨のある部位にできやすいため前胸・顔面・上腕・背部・恥骨部にできやすいという意見もあります。
色々と意見が分かれているので何ともまとめにくい状態なのですが、傷が原因となるので、傷が多く発生する部位は発生しやすいと考えられると良いでしょう。
たとえば、ニキビが原因でケロイドになることも考えられるので、顔はできやすいと思います。
また、ニキビは顔以外にも発生するのでニキビができやすい部位は可能性が高いと思った方がいいでしょう。
女性であれば下着の金具などがあたると傷ができる可能性があるので、背中などの部位も発生する確率は高いと思います。
かゆい時の対処法は?
ケロイドができやすい体質の人がケロイド発生で最も困るのはこのかゆみと言われております。
肥厚性瘢痕の場合もかゆみは発生しますが、真性ケロイドの方がかゆみは強いのです。
体が温まった時などにかゆみが発生するようになるので、寝る時に布団で体が温まると無性にかゆくなるケースもあるでしょう。
対処法としては、その部位を冷やす・ステロイドが配合されている貼り薬を使う・かゆみを抑えられるヒルドイド等の薬を使うなど対処法はそこまで多くはありません。
そのため、ケロイドの人はかゆみ止め対策となるものを用意しておくのがベストとなるでしょう。
ケロイドにつきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事ではケロイドに関して、原因など様々な情報を収集し記載してきました。
ケロイドは世界各国で多くの人たちを困らせている症状でありながらも、どうして発生するのかの原因特定ができておりません。
傷があるとそこから発生するようになると言うことは、昔から周知の事実なのですが、なぜ発生するのかは医学の発展によって暴かれることを期待するしかないでしょう。
今でも困っている人は世の中にたくさんいるので、原因を特定して発生しないように抑え込むことができるようになる日を期待したいと思っております。
LEAVE A REPLY