アトピーの原因は遺伝?ストレスや腸・食べ物が影響する?
遺伝やストレス・腸の調子・食べ物がアトピーの原因?
アトピーになってしまうと、かゆみの症状を感じてしまい、日常生活にも支障を及ぼすことになってしまいます。
病気というものは「原因」があって発症するものですので、アトピーの原因が分かれば予防もしやすくなるかもしれません。
本記事ではアトピーの原因について、ストレスの話なども交えながらお伝えしていきたいと思います。
アトピーの原因は遺伝?
色々な病気の中には原因として「遺伝」があったりしますが、実はアトピーにも遺伝の要素が存在しているのです。
両親のうち片方にアトピーの症状が見られる場合には30%、両親の両方にアトピーが見られる場合には50%の確率で子どもにアトピーが発症しているというデータが出ています。
しかし、両親ともにアトピーの罹患歴が無いにも関わらず子どもにアトピーの症状が現れるということもあり、遺伝のみが絶対的なアトピーの原因とはならないということが分かります。
また、遺伝してもそれはアトピーそのものではなく、「アトピーになりやすい体質」の遺伝であり、かゆみなどの症状がそのままダイレクトに遺伝するというものではありません。
遺伝しやすいということが分かっているのであれば、環境を整えるなどアトピーの発症を抑える対策への意識を強めることで、症状の緩和に繋がる可能性が高まります。
アトピーは・ストレスが原因に?
さまざまな病気の原因になり、症状を悪化させる存在である「ストレス」ですが、実はアトピーにおいてもストレスが原因になる可能性があります。
ストレスだけでアトピーを発症するというわけではなく、ストレスに加え、他の様々な要因が重なることでアトピーを発症すると考えられています。
また、既にアトピーを発症している場合には、その症状を悪化させるトリガーとなる可能性もあります。
厄介なことに、生活をしている限りどんな原因でストレスを溜めることになるか分かりません。
つまり、誰にでも発生し得る原因であり、普遍的でありながらも大きな要因として重くのしかかるという厄介さを持っているのです。
アトピーになる原因を抱えている人や、既に発症している人は、ストレスを抱え込まず、適度に発散させることが重要であると言えます。
腸が原因に?
アトピーといえば皮膚の症状として知られていますが、実は「腸」もまたアトピーに深く関わっているのだということが分かっています。
アトピーを引き起こす原因の一つとして「IgE抗体」という要素があります。
これは、体内に入りこんだウイルスやアレルギー物質に対して反応し、過剰に反応することでアトピーの症状を引き起こすのです。
腸内環境を正常に整えることで、IgE抗体の数や働きをコントロールすることが出来るのです。
もちろん、後述の「食べ物」に関する内容についても注意したいのですが、実際に腸内環境を整える人と整えていない人では、後者のほうがIgE抗体が多かったという研究結果も報告されています。
腸内環境もまた、アトピーの原因として影響するということがわかると思います。
食べ物が原因に?
前述の腸に関する内容に関連して、アトピーの原因には「食べ物」も深く関わっているといえます。
まず「アレルギーを引き起こす食べ物」がある場合には、可能な限り避けるべきです、
ちなみに今の時点でアレルギー症状が現れる食べ物ではないとしても、将来的にアレルギー反応を起こす可能性もあります。
食事で体が痒くなった場合には、その食事に何らかのアレルギー反応を示している可能性が高いので、どの食材からアレルギーが起きたのかをしっかりと把握して、当分の間はそれを食べないようにしましょう。
他にも添加物の多い食べ物や脂っこいものも避けましょう。
逆に、ヨーグルトなどの乳酸菌を含む食べ物は腸内環境を改善し、前述のIgE抗体の話にもあった腸内環境の改善でアトピーを改善するのにプラスに働くことが期待できます。
大人と赤ちゃんや幼児とのアトピーの原因の違い
アトピーの原因は、赤ちゃんにも同様に襲いかかるものであり、赤ちゃんも大人も共通してアトピーを患う可能性があります。
しかし、赤ちゃんの場合は少し事情が異なります。
赤ちゃんの皮膚は、大人ほどしっかりとした作りを確保できていません。
そのため、いわゆる「バリア機能」が十分に確保できていないなど、発疹などの一過性の皮膚症状を発症しやすいのです。
そのため、大人のアトピーのような症状が現れたとしても、それがそのままアトピーであるとも言い切れないのです。
しかし、当然ながら遺伝等の素因がある場合には、アトピーである可能性が高まります。
素人には判断が難しいので、赤ちゃんの皮膚に何らかの異常が見られた場合、早めに医療機関を受診されることをおすすめします。
アトピーの原因の検査方法
アトピーの検査では、最初に「問診」を行います。
問診では「いつかゆくなるのか」「何かを食べるとかゆくなるのか」「家族の中にアレルギーを原因とした病気を発症している人はいるか」といった内容を聞くことになります。
原因を絞り込むための重要な作業となりますので、正確に答えましょう。
次に、主な検査方法ですが、おおまかに分けると「血液検査」「皮膚検査」「負荷検査」の3つに分類されます。
血液検査は文字通り、血液採取を行い、採取した血液を検査します。
次に皮膚検査ですが、これはアレルギーの原因物質を特定する方法であり、皮膚に何らかの方法でアレルギー物質を接触させ、反応を見る方法です。
負荷検査も同様に、アレルギー物質を摂取することでアレルギー反応を見る検査です。
また、アレルギー物質を特定する検査は数年ごとに行われます。
これは、アレルギー物質への反応が時間の経過とともに変化することで、あらたにアレルギー反応を示す物質が現れるからです。
悪化する要素は?
アトピーを悪化させる原因は、日常生活のさまざまなシーンに隠されています。
まず、日常のさまざまな行動の中にある原因としては「皮膚の清潔が保たれていない」「食事にアレルギーの原因が含まれている」「ストレスをためている」といった内容が挙げられます。
次に環境面での問題です。
アレルギー物質は食事以外にも接触する可能性があり、「ダニ」「ハウスダスト」「花粉」といった物質が周囲に多くなると、アトピーを悪化させる原因となります。
何が原因でアトピーが悪化するかということは、人それぞれに異なります。
大きな指標として「年齢」が挙げられ、免疫の整っていない小さいころには環境要因が強く現れるのに対して、受験等でストレスを溜めやすくなる年頃になるとストレスなど行動に関する原因で悪化しやすくなります。
ある程度は悪化の原因が特定できますので、意識的にそれらを周囲から取り除くことが重要です。
アトピーの対策と治療
アトピー治療については、まず医療機関で検査を受け、原因を特定して悪化を防止することです。
処方された薬を適切に使用し、皮膚の炎症を抑え、再発の防止に努めます。
そして、アトピーが悪化する原因を生活の中から可能な限り取り除くことが重要です。
アトピーの治療は薬だけでは完遂することが難しく、生活や周囲の環境によって大きくその進展が異なるという特徴を持ちます。
あまりにも意識しすぎるのもストレスとなって患者には良くないのですが、治療期間を少しでも短くし、早めに完治させるためには生活の中からアトピーの原因を取り除くことが第一です。
個人の努力だけでは難しいことも多く、周囲の協力や医師との連携を行い、有効な手段を模索しましょう。
アトピーの原因につきまして、次のサイトも参考にしてみて下さい。
特定非営利活動法人 日本アトピー協会 アトピーの原因
最後に
アトピーの原因は、まだはっきりとは解明されていません。
しかし、完全な解明や特効薬の開発などはまだですが、原因となるものを生活の中から取り除くことで治療をより効果的なものにすることが出来ます。
まずは、何がアトピーを悪化させるのかをしっかりと把握し、それを生活の中から取り除くことを再優先としましょう。
その上で医療機関と連携しながら改善をはかっていくことが肝要かと思います。
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