アルコール依存症の症状の経過【初期~末期】と治療法

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アルコール依存症の症状の経過【初期~末期】と治療法

アルコール依存症と脳の関係と症状や家族の対応について

アルコール依存症という言葉を聞いたことがあるという人は多いでしょう。

しかし、具体的な症状初期から末期までの経過がいったいどのようなものなのか、治療方法はお酒を強制的に断つという手法以外に何があるのか、などに関して分からないという人が圧倒的に多いのではないでしょうか?

名前がここまで有名だけれども、あまり詳しいことまでは知られていない病気になって¥おります。

本記事ではこのアルコール依存症について、どのような症状があって経過はどうなるのか、現代医療における治療法がどのようになっているのかを中心にお伝え致します。


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アルコール依存症の症状の経過

アルコール依存症は経過によって症状が異なるので、初期・中期・末期においてどのような症状が出るのかを記載いたします。

初期

アルコール依存症の初期段階は一言で「身体依存の形成」という表現をされており、寝汗・微熱・悪寒・下痢・不眠といった軽い離脱症状が発生するとのことです。

この時期は健康診断でも口頭で軽く注意されるレベルで、アルコールが抜けてくると飲む時間が待ちきれない状態になり、イライラすることが多くなります

ただし、離脱症状も軽いため風邪と勘違いして風邪薬で対応する人も多くいます。

中期

中期に入ってくると、今まで風邪と勘違いしてきていたものが風邪と思われる症状以外の症状が出始めるようになるので、もはやアルコール依存症としての自覚症状も出る段階と言えるでしょう。

日常生活においても不都合が多くなってきます。

具体的にはめまい・手の震え・かなりの体型変化といった症状が出るようになって、不注意や判断ミスも増えます。

末期

末期にまで悪化すると、もはや自分でコントロールが利かない状態になるので、あらゆる病気に対応することもできなくなります。

お酒が切れると鬱状態になってしまい不安に襲われて普通に動けなくなったり、幻覚が見えるようになったり、皮膚が黄色に染まる黄疸が出たりするようになります。

治療方法について

アルコール依存症における治療法は外来でも可能ではありますが、本格的に治したい場合は基本的に入院しての治療となります。

その治療内容はアルコールを抜く解毒治療、精神や肉体部分に症状が出ている方はリハビリ治療、そして退院後のアフターケアとなります。

その治療方法はベンゾジアゼピン系薬物という交差耐性のあるものを使ってアルコールの肩代わりをさせるという方法で、点滴を使ってアルコールを排泄させるというやり方ではありません。

点滴の方法もあるようですが離脱症状が悪化することがあるとのことで、今はあまり行われていないようです。

解毒が終われば、今度は断酒に向けての本格的なリハビリを行います。

ここまでくると、あとは退院してアフターケアとなりますが、断酒継続を支援する必要がありますので、再飲酒しないように家族が見張ることも大切になります。

ただし、アルコール依存症の患者を抱えた家族は色々とメンタル的に疲れ切っていることも多いので、専門医療機関の家族教室といったものを利用して、アルコール依存症に対する対応方法を学ぶと良いでしょう。

アルコールの適量や依存症の危険性のある量は?

基本的に、お酒を全く飲まないという生活をしている人たちはアルコール依存症になりませんので、アルコール依存症になりたくないのならば飲まなければ問題ありません。

しかし、お酒好きな人にそのようなことを言ってもハードルが高すぎますので、最低限のラインを守ることが大切になります。

しかし、この最低限のラインは性別や体格や年齢や体質によって変わってくるので目安程度に考えてください。

厚生労働省が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」を参考にすると、1日平均純アルコールにして約20g程度ということなのでこの量を守りましょう。


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アルコール度数5度のビールだと500ml程度となります。

ただし、女性や高齢者やお酒に弱い人はこの20gでも多いので、減らして考えて下さい

特に女性は男性の1/2~2/3程度が推奨されているので、10gと考えた方が良いでしょう。

ちなみに、「健康日本21」によると生活習慣病のリスクを高める摂取量は男性で40g以上で女性が20g以上という記載もありましたので、飲み会のようなどうしても多めに飲まざるを得ない状況ではここを限界のラインと考えて摂取した方が良いでしょう。

アルコール依存と脳との関係は?

アルコールを飲み続けて依存症になると馬鹿になるというお話を聞いたことがある人もいるでしょうが、実はこれ都市伝説や噂ではなく本当の話です。

まず、アルコールを大量に飲み続けると最終的に脳萎縮が起こるようになるので、飲む前と比べると脳の働きが格段に低下します。

実際に、アルコールを普段飲まない人でも大量に飲むと脳の機能的変化が発生して反応が鈍くなります。

あまり物事を理論的に考えられなくなりますし、ふらふらするようになってしまうのはうまく脳が働いていないと考えましょう。

もちろん、一時的なものなので放っておけば自然治癒して治ります。

しかし、常に大量に飲み続けるとずっと萎縮し続ける状態になってしまうので、備わっている回復能力では間に合わなくなり、脳の大きさが最終的には10~20%ほど小さくなります

そして萎縮がひどい人は認知症になってしまうようです。

アルコール依存症の人の家族の対応について

これは非常に難しいです。

アルコール依存症が中期にまで進んでしまうと、家庭内暴力にまで発展するようになりますので、助けることがほとんどできなくなってしまい、病院に隔離することが精一杯となってしまいます。

なので、家族にとって大切なことはアルコール依存症でもそこまで症状が大きくない初期の段階で押し留めることが非常に大切なのです。

実際にお酒というのは何らかの瓶や缶に入っているので、その人が一日にどの程度飲んでいるのか、片付けている時に気がつけるでしょう。

そこで本記事の記載した目安よりもアルコール摂取量が上回っているのかどうかをチェックして下さい。

そこで超えていたのならば本人に量について言及して改めさせるようにすれば良いですし、超えていないようならばこのラインを超えないようにと注意しながら具体的に飲んでいい本数を指摘してあげましょう

 

アルコール依存症の書籍として次のようなものがございます。

松本 俊彦、今村 扶美、 小林 桜児 (著) 薬物・アルコール依存症からの回復支援ワークブック

 

アルコール依存症の症状の経過につきましては次のサイトも参考にしてみて下さい。

特定非営利活動法人アスク アルコール依存症の進行プロセス

 

最後に

以上、いかがだったでしょうか?

本記事ではアルコール依存症についてお伝えいたしました。

アルコール依存症はお酒を全く飲まない人にとっては理解できない病気と思われるでしょうが、実際に家族のうち一人がアルコール依存症になると被害が色々と大きくなってしまいますので、初期の段階でストップできるように上手く言伝えねばなりません。

たとえお酒の量が増えても「あの人はお酒の量が増えているけど注意すると面倒くさいから何も言わない」で放置してしまうと、大変なことになってしまうケースが非常に多いので、お酒の量が増えてきたのが分かったのなら必ず指摘してあげましょう。

この時の注意点は相手が反発的にならによう一方的に非難するのは避けた方が良いでしょう。

相手の性格を見て、相応しい伝え方を考える必要があります。

アルコール依存症は本人も苦しむことになりますが、家族も非常に苦しむことになりますので、できる限り早期に防止した方が良い病気となっているのです。


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