高カリウム血症の自覚症状や原因・治療方法は?

高カリウム血症の自覚症状や原因・治療方法は?



高カリウム血症とは?症状や治療法とカリウムを多く含む食品

体重を気にする人ならば意識しがちなカリウムというワードですが、実はそのカリウムが原因高カリウム血症という病気になる可能性があります。

具体的な症状治療方法はどのようなものなのでしょうか?

私たちにとっても比較的身近な言葉なだけに気になることでしょう。

そこで、今回はこの高カリウム血症という病気についてお伝えいたします。


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高カリウム血症とは?


高カリウム血症とは非常に大まかに説明してしまうと、血液中のカリウム濃度が上がりすぎてしまうことでトラブルが発生してしまう病気のことです。

ちなみに、カリウムの濃度が下がりすぎると低カリウム血症になってしまいます。

カリウムは人体において必須の栄養素ではあるのですが、多すぎても少なすぎてもトラブルを引き起こすのです。

特に、現代日本では「カリウムが不足することで足がむくむ」とか「塩分を取り過ぎている現代人こそカリウムを摂取するべし」といった情報が多く目にすることがあるので、カリウムを意識的に摂取している人もかなり増えています。

足のむくみ解消や顔のむくみ解消効果は確かにありますので、慢性的に摂取したくなる気持ちもわかります。

ただし、摂取しすぎると高カリウム血症になる確率も上がるという認識を持ちましょう。

自覚症状について


このように、カリウムは心臓や筋肉を動かすためになくてはならないミネラルなのです。

このカリウムが多すぎて高カリウム血症になってしまうと、電気信号が正常に働かなくなるので、筋肉が普通に動かなくなってしまったり、不整脈が発生するようになるでしょう。

特に、筋肉が正常に動かなくなるという症状はかなりわかりやすく、体が自分の思ったとおりに動かしにくくなります

こうなると筋力の低下に繋がってしまいますし、気分が悪くなって嘔吐の症状が出るようになるのです。

また、心臓も正常に動かせなくなるので動悸息切れが発生することもありますし、症状が重くなると失神してしまうこともあります。

これは不整脈によって脳にまでうまく血液が届かなくなってしまったことが原因でしょう。

ただし、高カリウム血症はなかなか症状が出てこないため、カリウムの値がかなり高かったとしても気にしないで済んでしまうことがあります。

それは体がカリウム濃度が高い状態になれてしまったためと言われているようです。

原因について


高カリウム血症の原因はいたってシンプルで、血液中のカリウム濃度が高くなりすぎてしまうことにあります。

問題はこの原因にたどり着いてしまう要素がたくさんあると言うことです。

たとえば、カリウムを摂るためにサプリメントをたくさん摂取していたというパターンも当てはまるでしょうし、腎臓が正常に機能しなくなってしまいカリウムが排出出来なくなってしまうことも考えられます。

いわゆる腎不全といった病気になると高カリウム血症になりやすいのです。

多少カリウム摂取量が多かったとしても、腎臓が普通に機能していたのならば高カリウム血症になることは少ないといわれております。

また、体内の血液を酸性にする力が働いてしまう尿細管アシドーシスになる糖尿病やシェーグレン症候群になってしまっている人も要注意ですし、腎臓からカリウムの排出を妨げる薬を使ってしまった場合も要注意です。

治療方法について


このように、体の中でのトラブルによって高カリウム血症になってしまうというパターンがいくつもあるので、まずはそちらの病気を何とかすることが重要です。


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補液や輸液を行えば短期間で良くなりますが、長期的に考えると原因となっている病気の治療が必須となります。

たとえば、ポリスチレンスルホン酸カルシウムやポリスチレンスルホン酸ナトリウムといった陽イオン交換樹脂製剤を使ってカリウムの吸収を抑えるとか、利尿薬を使って尿の中にあるカリウムを排泄しやすくするとか、いろんな方法があるようです。

また、何らかの薬やサプリメントによって症状が悪化しているという人はそれらの廃止だけでもかなりの効果が出るようです。

特に、腎臓からのカリウムの排出を阻害する薬には注意しましょう。

ある程度症状が悪化しているという方が投薬治療を行うようです。

また、ブドウ糖とインスリンはカリウムを血液中から細胞へ移動させる作用があるので、高カリウム血症の薬としても用いられることがあります。

これらの方法では間に合わず、緊急的な治療が必要だと判断した場合には、血液透析が必要になるでしょう。

カテーテルを用いて血液中にカリウムを洗い流すという大がかりの治療となるようです。

カリウムの働き


カリウムは小腸から吸収されることで血液に乗って細胞内液へ移動し、ナトリウムとの関係によって血圧を調整するために働いたり、細胞の健康維持に使われます。

ナトリウムは細胞外液に多く存在していますが、カリウムは細胞内液に多く存在しているのです。

塩分が多くなりすぎると細胞外液の水分量が徐々に膨れあがっていくので血管が圧迫されるようになり血圧が上昇します。

この作用を防ぐためにカリウムが有用なのですが、浸透圧の関係でカリウムをしっかりと摂取すると細胞外液が細胞内に移動して余計な水分として排泄されるようになります。

また、このカリウムは細胞内外を行き来することで電気信号を発するため、それが脳への伝達作用となって筋肉の機能や心機能を正常に動かすことにも使われるのです。

筋肉を収縮させるためにもナトリウムとカリウムの間の電位変化が重要であると考えてください。

カリウムを多く含む食品


食事やサプリメントによってカリウムが摂取されすぎているという人もいますので、食品にも注意しましょう。

腎機能が正常ならばある程度多めに摂取されたカリウムは問題なく除外出来るのですが、そこに問題があると悪化してしまいがちですので、食べられるものを見つける必要があります。

カリウムが多いのは海藻類とキノコ類と豆類です。

それ以外には野菜類とバナナといった一部の果物、鮭のようなお魚が該当します。

これらの食べ物を摂取して腎機能が低下している人たちは高確率で高カリウム血症になってしまいますので注意しましょう。

ちなみに、カリウムが不足すると低カリウム血症になってしまいます。

水につけると電気を通す性質がある電解質は汗によって大量に排泄されてしまうので、夏場などの暑いシーズンは不足することが多く低カリウム血症になりがちなのです。

 

高カリウム血症につきまして、次のページも参考にしてみて下さい。

MSDマニュアル家庭版 高カリウム血症

 

最後に

以上、いかがだったでしょうか。

今回は自覚症状が出にくい高カリウム血症についてお伝えいたしました。

高カリウム血症は症状がわかりにくく、ある程度悪化してからでないと気がつかないことの方が多いと言われております。

しかも、心臓に悪影響が出ている病気なので、できる限り早めに気がつく必要があるでしょう。

それでもわかりにくく悪化してから気がついてしまうケースが多いので、普段の食事からカリウムが摂り過ぎではないのか、改めて見つめ直すといいでしょう。

カリウムが必須の栄養素であるという紹介のされ方は非常に多いのですが、カリウムを摂取しすぎるとこのような高カリウム血症になるかもしれないということは頭の片隅にでも入れておいてください。


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