クラミジア肺炎の症状や原因・治療法は?性病との関係は?
クラミジア肺炎の原因・診断・治療などについて
近年、流行している肺炎である、クラミジア肺炎はどのような症状や原因があるのかご存知でしょうか?
治療方法が気になる方もいらっしゃるかもしれませんね。
一説によると性病にも関係があると言われていますが本当なのでしょうか。
本記事では、クラミジア肺炎の症状や原因・治療法についての他、性病との関係は本当にあるのかを中心にお伝えしたいと思います。
クラミジア肺炎の症状
クラミジア肺炎の病原体はクラミジアトラコマティス、クラミジアニューモニアというものなのですが、このクラミジアトラコマティスによる肺炎は新生児や幼児が多く感染し、クラミジアニューモニアエによる肺炎は子供から大人まで幅広く感染します。
クラミジアニューモニア肺炎の症状として特徴的なものは長引くしつこい咳です。
その他にも鼻水や微熱、咽頭痛が出てくることもあります。
基本的に重症化することは少なく軽症のまま症状が経過して治るというのが一般的なのですが、免疫力が低下していると重症化して症状が重くなることがあります。
クラミジアトラコマティス肺炎の症状は、初期症状として鼻炎、結膜炎などが見られ、やがて咳・喘鳴・呼吸困難などが発生するようになります。
特徴としては熱が出ないことです。
原因および潜伏期間や感染経路について
先に触れていますが、クラミジア肺炎になる原因は原因となるクラミジアトラコマティス、クラミジアニューモニアという病原体に感染することにあります。
まずクラミジアトラコマティスの場合は原因となるクラミジアが産道で感染し発生します。
つまり妊娠中の母親がクラミジアに感染してしまったということですね。
そして生後3ヶ月までの間に発症するようです。
次にクラミジアニューモニアの場合は感染している人が咳やくしゃみをすることで感染する飛沫感染が原因となります。
インフルエンザなどと比べた場合、感染力は強くありませんが、潜伏期間が3~4週間と長く気が付かないうちにうつしていたorうつされていたという事態がよく発生するので、少し厄介なところがあります。
潜伏期間中でも感染している人はウイルスが体内にいる状態になっているので、ウイルスをばらまいてしまうのです。
さらに厄介なことに、感染することでできた抗体は次の感染を防ぐ作用を持たないので、一度かかったとしても再度感染するおそれがあるのです。
治療方法について
クラミジア肺炎の治療の基本は抗生物質による薬物治療になりますが、使われるのはテトラサイクリン系抗生剤・ニューキノロン系抗生剤・マクロライド系抗生物質などの抗生物質です。
基本的にこの肺炎は重症化することが少ないものなので、投薬治療を続けることで高確率で治ります。
期間は10日から2週間程度で、その期間は継続した服薬を行うことになるでしょう。
次に新生児がなるトラコーマクラミジアの場合は、テトラサイクリン系抗生剤は歯の色を変色させたり骨の発育障害を起こす可能性があるので投与しません。
使うのはマクロライド系抗生物質となりますが、場合によってはエリスロマイシンの点滴静注を行います。
クラミジア肺炎と性病との関係について
新生児が発症するクラミジア肺炎はクラミジアトラコマティス肺炎で、これはクラミジア性感染症の主要な原因菌ともなっています。
そしてこれは最も多い性感染症と言われており、10代や20代の多くの女性が感染しているのです。
しかし、感染した場合、自覚症状が無いことが非常に多く、最悪不妊症の原因になる卵管炎などを引き起こすことがあります。
さらに、妊娠中に感染した場合クラミジア子宮頚管炎を起こして乳児に感染することがあるのです。
性器クラミジアにならないようにするためには「性行為の際にはコンドームを使う」といった感染予防が大切になるので、そこら辺のケアはしっかり行うようにしてくださいね。
クラミジア肺炎の検査方法と診断基準について
クラミジア肺炎で行われる検査は、肺の状態を見る胸部X線検査と炎症の程度を示すCRPの値などを見る血液検査になります。
また、血液検査には確定診断に必要な体検査も含まれています。
しかし胸部X線検査ではぼんやりした肺炎像が見える程度におさまるので、判断できないことの方が多いようです。
そのため重要度が高いのは血液検査のほうになります。
血液検査を具体的に解説すると、まずは炎症の程度を示すCRPの値を確認して、血清中の抗肺炎クラミジア抗体を検出する抗体検査を行います。
しかし、CRPの上昇は人によって異なるのでこちらもあまり期待ができないようです。
クラミジア肺炎確定診断の検査は、抗体検査になっているので、この抗体検査結果を確認することになるかと思います。
また、ここでの診断基準は特異的にIgM抗体が上昇しているかどうかです。
クラミジア肺炎になったら学校や幼稚園は出席停止?
インフルエンザやプール熱といった爆発的な感染力がある病気になってしまった場合、出席停止となってしまいますがこのクラミジア肺炎になった場合、学校保健法上、この病気に関する出席停止の規定は備わっていないので出席停止にはならないようです。
しかし、集団感染する恐れのある病気であることは間違いないので、自主的に休むようにした方が良いでしょう。
この病気は一度なったとしても再度感染する可能性のある病気なので、もし感染して学校などに行った場合、全員に感染してしまう恐れがあるのです。
予防法について
性病からきているクラミジア肺炎を赤ちゃんが予防するのは困難ですが、幼児以上であればクラミジア肺炎を予防する方法はあります。
それは基本中の基本となりますが、うがいと手洗いです。
空気感染するほどの爆発的な感染力はありませんが、飛沫感染するものではあるので、家の中に菌を持ち込む可能性は十分にあります。
そのため、うがい・手洗いを徹底的に行うようにしましょう。
また、免疫力が低下していると感染しやすいので日頃から栄養のある食事を摂るようにして、睡眠時間もきちんと確保しましょう。
肺炎に関しましては次のページも参考にしてください。
クラミジア肺炎につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
Medical Note 肺炎クラミジア感染症(クラミジア肺炎)
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では、クラミジア肺炎の症状や原因・治療法について、性病との関係は本当にあるのかをお伝えしました。
クラミジア肺炎には二種類あり、一方が性病と関係性があってもう片方は全く関係がないということが解りましたね。
そして、クラミジア肺炎にならないようにするためには基本となりますがうがいと手洗いをしっかり行うということでした。
基本的に空気感染するものではないので、どうしようもない事態に陥ることは少ないはずです。
そのため基本的な予防はきっちり行うようにしましょう。
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