肺気腫の原因はタバコやストレス?症状や治療法・生存率は?
肺気腫のレントゲンなど診断法やタバコなど原因と手術について
咳が出るとか息切れが増えるのは肺気腫かもしれません。
突然肺気腫という言葉を耳にしても、肺気腫の症状や原因、治療方法など分からないと思います。
肺気腫はタバコやストレスに関わっているという話や、場合によっては命にも関わり、生存率といった数字が存在しているくらいなので侮れません。
本記事では肺気腫の原因や症状、治療法を中心にお伝えさせて頂こうと思います。
肺気腫とは?症状は?
肺気腫の症状は肺の弾力性が低下して気道が正常に動かなくなるので、肺を使った活動がしづらくなるといったものです。
肺が空気を押し出せない状態になってしまうので、呼吸がしにくくなるのです。
そうなることで息切れが多く発生するようになります。
また、気管支も炎症が起きているので咳や痰がたくさん出るようになって、体力や体温が低下しやすくなり、肺炎・風邪・気管支炎といった病気を引き起こしやすくなるのでしょう。
さらに、息切れが多発するようになって体力も低下するので運動能力も低くなり動くのがつらくなっていきます。
階段の上り下りさえしんどくなるでしょう。
この状態からもっと悪化すると肺が正常に働かなくなるので、呼吸困難になって意識障害が発生することもあります。
原因はタバコやストレス?
肺気腫の患者の80〜90%の人たちは喫煙歴があると言われており、タバコを吸っている人は発症する可能性が高いと言われております。
ただし、タバコを吸っている全ての人が肺気腫になるわけではありません。
それでも、タバコを吸い続けると肺胞は段々と壊れていくので発症する確率は間違いなく上がると言えるでしょう。
喫煙者の3割が肺気腫になるリスクがあると言われていますので、タバコはやっぱり避けたほうがいいでしょう。
あとは、大気汚染・環境・体質・年齢などが原因となることもあるでしょう。
これらの要因が複合的に積み重なることで発症する確率が高まっていくようです。
それ以外には過労・栄養不足・精神的なストレスが積み重なることでも肺気腫になる確率が高まると言われているようです。
治療法について
肺気腫の治療方法なのですが、これは治す薬が無いので治療というよりはこれ以上の悪化を食い止めるのが基本となるようです。
その治療の中心は薬物療法となるようですが、それに合わせてタバコを吸っている人は禁煙を言い渡されるでしょう。
この病気はタバコが主な原因となることが多いので、禁煙は必須なのです。
ただし、この禁煙がどうしてもストレスとなってしまっている方が多くて、いろいろと治療中の方は苦労しているようです。
また、処方される薬は痰を切れやすくする薬で気道のクリーニングを行い、気管が狭まっている人は気管支拡張薬も処方されるようです。
あとは、体力が著しく低下している人も多いので、運動を行うことも促されるようです。
また、喉の炎症がひどい人は普通の食事ができなくなっていることも多いので点滴を行ったり、サプリメントを渡されたりすることもあります。
肺気腫の手術について
肺気腫は治療することができないある意味不治の病と言われていましたが、最新治療は肺容積減少術(LVRS)と呼ばれている手術によって改善が期待できるようです。
これは岡山大学が発表したもので、肺の一部を切除して横隔膜などが動ける場所をつくって症状の改善を狙うというものなのですが、重症患者に対して効果があったと言われており、大注目となっているようです。
ただし、肺気腫の治療法はまだ確立されているわけではないので、その手術が完成されているものかどうかまでは言い切れないでしょう。
他の外科手術として肺の移植手術を行うというものもありますが、日本では臓器提供の制限がかなり厳しくなされているので実例もまだまだ少ないようです。
生存率や寿命は?
肺気腫は不治の病と言われており、末期患者は高確率で早くなくなると言われております。
あらゆるデータを収集したわけではありませんが、いろいろなサイトを確認したところ、言われている説で一番多いのは肺気腫になった場合はそれから大体10~15年生存しているといったものでしょう。
しかし、初期症状の段階で進行を食い止めることができれば、寿命は普通の方々と変わらないものとなるようです。
ちなみに、酸素マスクを使っても呼吸をすることが難しくさらに通常の食事はほとんどできないレベルまで悪化しているのなら、1年もたずに死亡してしまうと言われています。
医療の進化は進んでいるので、手術方法も見つかりつつありますが、それでも治るものではないので危険なものと考えておいた方がいいように思います。
肺気腫の検査・診断法はレントゲン?
肺気腫の症状である息切れや呼吸困難は他の病気でも引き起こされるので、それだけでは判断できません。
そのためにはレントゲン写真・CT写真・血液検査・呼吸機能検査などを行うことになるでしょう。
病院によって細かいやり方は異なっているようですが、写真で異常な陰影が出ているなら疑われますし、それに肺機能検査において努力性肺活量で引っ掛かってしまうと高確率で肺気腫と言われることと思われます。
重症度について
肺気腫は別名慢性閉塞性肺疾患で、医師の説明ではCOPDという言葉を使うことのほうが多いでしょう。
これはChronic(慢性)Obstructive(閉塞性)Pulmonary(肺)Disease(疾患)の頭文字をくっつけた言葉です。
このCOPDの検査において呼吸機能検査を行う際はスパイロメーターを使うことになります。
この検査は1秒量(最初の1秒間で吐き出した息の量)を努力肺活量で割って出た割合をパーセント表示にしたものです。
この値が小さければ小さいほど重症度が高いと考えられます。
実際の区分け方法はⅠ期からⅣ期まであります。
Ⅰ期が軽度の気流閉塞、Ⅱ期が中度の気流閉塞、Ⅲ期が高度の気流閉塞、Ⅳ期が極めて高度の気流閉塞となります。
この重症度が先ほどの計算式によって当てはめられていくのです。
大気汚染物質や有害な粒子を大量に吸い込み続けた結果発生するのがCOPDですが、日本ではたばこの煙の吸入がほとんどの原因となっていますので、タバコを止めることでリスクは一気に減少します。
アイコスは肺気腫に有効?
iQOS(アイコス)は2015年9月から発売開始になったいわゆる最近の電子タバコです。
このアイコスを使えば肺に入る有害物質の数が通常の紙タバコよりも少ないと言われているので、どうしてもタバコを我慢できない人においてはこのような電子タバコに切り替えているケースが多いようです。
しかしアイコスもニコチン量が少ないといった面もありますが、タバコはタバコなので肺気腫に有効というわけではありません。
実験データとして肺気腫もアイコスなら問題ないというものを提供しているものもありましたが、これはマウスを用いての実験結果なので、推奨できるものではないでしょう。
従いまして、たとえ有害物質が少ないと言っても禁煙するのが正解なので、止めることを第一に考えた方が良いと思います。
若年性肺気腫とは?
若年性肺気腫は定義上55歳以下で発症した肺気腫です。
肺気腫は500万人以上の患者が日本だけでもいると言われているのですが、基本的に若年性の肺気腫はかなり少ないと言われています。
若くして発症してしまう理由は、もちろん喫煙なのですが、肺炎や喘息になったことがある人は発症確率が高くなっていると言われています。
若年性であったとしても治療法は確立されていないので、この病気になったらまず症状が進行しないように禁煙をするようにしましょう。
また、弊害として合併症を引き起こす確率も高くなり消化器系疾患や循環器系疾患になってしまう可能性があるでしょう。
肺気腫になると呼吸がうまくできなくなるので運動も極端にしなくなって体力が低下しがちです。
若いうちから体力が低下してしまうと病気になる確率が高まるので、肺気腫と言われたらすぐに禁煙して体力を取り戻すようにした方が良いと思います。
さらに、ただの風邪でも肺炎になってしまうこともあるので、まず風邪をひかないように最大限の風邪予防を行うようにしましょう。
肺気胸に関しましては次のページを参考にしてください。
肺気腫につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では肺気腫について記載させていただきました。
肺気腫は治療方法が確立されていない非常に厄介なものですが、タバコを吸わなければ発症する確率もかなり下がるようなので、今喫煙している方も少しずつ本数を減らす努力をしましょう。
禁煙によるストレスが溜まっていろいろと弊害が出るかもしれませんが、タバコを吸うことで引き起こされる病気の方がいろいろと尾を引くようですので、健康についても考えるようにしましょう。
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