肺気胸の治療法や薬は?手術法や入院期間・予防法について
肺気胸は病院の何科を受診するのかや薬・手術など治療法
肺の症状の一つに肺気胸というものがあります。
この肺気胸に関しては、あまり知らない方が多く、もし関わることがあった場合、治療は手術が必要になるのか、薬で良いのかの他、手術した場合の入院期間などはどのようになるのか?と色々と疑問を持つことでしょう。
人によっては予防法を気にしている方もいらっしゃるかもしれません。
本記事では肺気胸について記載していきたいと思います。
肺気胸の治療方法や薬は?
肺気胸の治療は症状によって変わります。
基本的にこの肺気胸は4段階に分けられており、軽度気胸・中等度気胸・高度気胸・緊張性気胸となっているのです。
まず最も症状が軽い軽度の場合は自然治癒が推奨されています。
症状も軽いものが多いので、入院の必要もほとんどないとのことです。
次に中等度気胸や高度気胸まで進展している場合は高確率で入院となります。
治療法は胸膜腔に溜まった空気を除去するために胸膜腔内にチェストチューブをつける胸腔ドレナージという治療を施し、空気を逆流しないように抜いていくとのことです。
また、この時に再発防止のためにピシバニールなどの薬剤を投与することもあるようです。
しかし、この治療を施しても効果が薄いようなら手術に移行します。
そして、緊張性気胸になっている人は胸腔内の圧力がかなり高まっているので肺の穴が空いている部分を修復することになるでしょう。
手術の方法や入院期間は?
肺気胸の手術は胸腔鏡下手術や開胸手術が該当し、全身麻酔を行うものとなっています。
使い分けの仕方は大まかな説明となりますが、広範囲に治療が必要の場合は開胸手術で、他は胸腔鏡下手術になるでしょう。
まず胸腔鏡下手術とは簡易的に説明すると胸にだいたい2cmぐらいの切開を行い、肺の病変部を切除して胸腔ドレナージ(胸壁を切開し、胸腔にチューブを挿入する医療技術)をする手術です。
過去には、このやり方の方が気胸の再発率が高いと言われていましたが、今では医学の進歩でこの欠点が無くなったと言われております。
手術を終えて退院できるまで、だいたい2週間程度と言われていますが、あくまで目安なので回復が遅かったらもっと遅れてしまうでしょう。
予防法について
気胸の再発率は手術をしなかった場合、かなり高めで、60%はあると言われております。
しかし、たとえ手術をしたとしても発生原因が不明と言われているので、完全に防ぐのは難しいとのことです。
特に注意が必要なのが気圧の変化なので、スキューバダイビングや飛行機の搭乗といったものは自重する必要があるでしょう。
また、タバコを吸う人は悪影響がかなり高いとのことなので、一度肺気胸になってしまったら、申し訳ないですが禁煙するしかないのではないでしょうか。
脂肪や筋肉をある程度付ければ発症確率が下がるとも言われているので、良質なタンパク質を摂取し筋トレをされるようにすると良いでしょう。
代表的な食べ物は鳥のささ身といったものですね。
そして原因の一つに乱れた食生活といったものもあるので、できる限り食生活は整えるようにしてください。
肺気胸の初期・末期など症状は?
肺気胸とは胸の膜に穴があいたことで発症するものです。
初期の症状は動悸・胸の痛み・乾いた咳・呼吸がしにくくなるといったものですが、ある程度症状が重くなると不整脈・血圧低下・チアノーゼ(皮膚や粘膜が青紫色になる症状)といった症状が出るようになるようです。
原因はタバコやストレス?
肺気胸にはいくつかの種類があり、原因が異なっているのですが、原因解明ができていないものも中にはあるのです。
それは「特発性自然気胸」とも呼ばれており、とっても厄介なものとして扱われております。
ただし、原因が分からずともリスク要因に関してはある程度のデータがそろっているようで、いろいろなところで説明されているものとなっています。
それは、タバコを吸う人・ストレスが溜まりすぎている人・疲れがたまっている人・睡眠時間が少ない人・運動をしない人・食生活が乱れている人が発症する確率が高いとのことです。
また、それ以外にも高齢になること・事故で胸部を負傷すること・医療事故で肺に穴が空けられること・子宮内膜組織が何故か子宮以外の場所にできてしまうことなども原因となるようです。
また、やせ形の背が高い男性に何故か多く発症するようですが、この理由もはっきりわかっておりません。
病院の何科を受診する?
この肺気胸の疑いがあるとしたならば推奨されている病院の科は呼吸器内科・循環器科・内科といったところでしょう。
検査方法は?
検査方法は基本的に胸部のレントゲンとなります。
レントゲンの結果、気胸の疑いがあるといわれたら、CT検査を行って状態を詳細に確認するようです。
まずはレントゲン検査をするのが基本的と考えていいでしょう。
検査自体は比較的早く済み、特段難しいことは行わないようです。
手術後に再発する可能性は?
手術した場合でも再発する可能性は確かにありますが、この病気は自然治癒に任せた時の方が圧倒的に再発率が高い状態になっているのです。
具体的には、自然治癒に任せた場合は再発率が20〜30%と言われておりますが、手術をした場合は1~2%と言われており再発がどうしても気になるのなら手術をするのも良いかもしれません。
実際に、細いチューブを胸腔内に挿入して空気を抜く方法を何度か試しても治らない場合は手術を行うことになるので、まずは再発しないようにリスク管理を行うようにしてください。
リスクが高まる要因はなかなか避けるものができない人も多いでしょうが、一度発症してしまったのなら、健康には特に気を付けるようにしましょう。
肺気胸になったら飛行機には乗れない?
この肺気胸になったら飛行機に乗れないというものに関しては色々と調べたのですが、明確な情報の記載はありません。
ほぼすべての記載が「できる限り乗らないほうが良い」とか「乗ることは推奨されていないので避けるべき」といったものなので、乗るのは難しいのではないでしょうか?
しかし、仕事の都合上そんなことを言っていられない方も大勢いるでしょう。
参考になるかわかりませんが、アメリカのガイドラインや英国胸部疾患学会のガイドラインでは手術など再発の恐れの少ない治療を受けたのち飛行機に乗るようにすること、といった記載があるようなので、手術をした人なら乗っても良いのかもしれません。
逆に、手術をしないで再発した経験がある人は避けたほうが良いのではないかと思います。
気圧変動自体は気胸を新たに発生させないとは言われていますが、やはり危険なものは危険なので手術をしていない方は避けたほうが無難なのではないかと思われます。
明確なことを言えずに申し訳ありませんが、機内には気胸が発生した時に何とかできる緊急医療機器は存在していないと思われるので、できる限り自重されるのが良いかと思います。
肺気腫に関しましては次のページを参考にしてみてください。
肺気胸につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では肺気胸について記載いたしました。
原因不明の厄介な病気ですが、再発する確率もそこそこ高く飛行機にも乗らない方が良いという、とても面倒な病気だということが分かりましたね。
ただし、手術を行えば再発確率も低下するので飛行機にも乗れるかもしれないということでした。
それでも手術後に再発する確率もゼロではないので、怪しいと感じたらすぐに病院に行くようにしましょう。
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