白内障の原因にヨーグルトが?紫外線やストレス・外傷?
ヨーグルトや紫外線・ストレスは白内障の原因になるのか?
私達の体には時として、さまざまな病気が襲いかかります。
病気によっては、特定の部位に発症します。
「目の病気」として知名度が高いものに「白内障」と呼ばれるものがあります。
名前はよく知られていますが、その原因などについては知らない人も多いことでしょう。
「ヨーグルト」が原因になるという意外な話もあるのですが、本当なのでしょうか?
「紫外線」や「ストレス」などは関わっているのでしょうか?
本記事では白内障の原因を中心にお伝えしたいと思います。
ヨーグルトが白内障の原因に?
インターネットの記事や何らかのテレビ番組で「ヨーグルトが白内障の原因になる」という話を聞いたことがあるかもしれません。
確かに、ヨーグルトが白内障に何らかの関係を持っていることは確かなようです。
厳密には、ヨーグルトに含まれる「ガラクトース」という成分が、白内障の原因になるという話です。
今から40年ほど前に行われた実験でも、ヨーグルトを摂取させたラットが白内障になったという報告があげられているのですが、これには少し疑問があります。
当時の実験で与えられたヨーグルトの量は、ラットの体重の約3分の1に相当する量なのです。
つまり、人間の体重を60kgとすると、約20kgに相当するヨーグルトを与えたということになります。
市販のカップ入りのヨーグルト、数個パックのタイプが80gなので、それに換算すると250個を1日で食べなければなりません。
おそらく、何十個か食べたあたりでお腹を壊すと思います。
そこまで摂取するのは無理ですね。
ただガラクトースを摂っても問題ないという話と摂り過ぎると白内障になるリスクが高まるという両方の話がありますので、念のため摂取のし過ぎには注意をするのが無難かと思います。
参考)
戸塚駅前鈴木眼科【目に関するお役立ち情報!】白内障を促進させてしまう食べ物について
紫外線が白内障の原因に?
白内障を患う原因として、「紫外線」という要素が存在しています。
紫外線が眼に入ると、角膜を通り過ぎて水晶体まで届きます。
その紫外線は水晶体に吸収されるので、そこで水晶体を構成しているタンパク質の変質をもたらすのです。
実際、世界的に見ると紫外線量の多い地域の人には白内障患者が多く確認されているという報告があります。
白内障全体の約20%が紫外線を原因としていると言われています。
特に、紫外線の影響は長い年月を経ることで蓄積されていき、加齢に伴う抗酸化力の低下によってそれが現れるようです。
白内障はストレスが原因に?
白内障の原因として、「ストレス」という要素も考えなければなりません。
ストレスが溜まると「活性酸素」が増加しますが、これが水晶体のタンパク質を酸化させ白内障を患うとされています。
白内障に限らず、ストレスを溜めるということは体にとって良いことではないのです。
今や「ストレスは万病のもと」とも言われている時代で、あらゆる病気はストレスを原因として発症するとさえ言われています。
ストレスを溜めることで自律神経が乱れてしまい、すると様々な病気を患ってしまいます。
それがさらにストレスの原因になるので、悪循環に陥ってしまいます。
その過程で、眼にとっても良くない影響を及ぼすので、ストレスは白内障にも悪影響を与えてしまいます。
白内障は外傷が原因に?
白内障は、眼の水晶体のタンパク質が変質して濁ることで徐々に症状がはっきりとしてくるのですが、それとは異なり外部的な要因によって発症することもあります。
それが「外傷性白内障」と言われるものす。
眼に何らかの外的な衝撃が加わることで、水晶体にダメージが及ぶことで発症します。
主に球やそれに類する大きさの飛来物を使うスポーツなどで、それが眼に衝突することで発症したりします。
外傷性白内障は、「鈍的外傷」「非穿孔性」「穿孔性」とそれぞれ外傷の種類が存在し、それぞれにおいて症状の現れ方や治療法などが異なってきます。
ただし、眼が外傷によるダメージを受けたらからといって確実に白内障になるということではなく、その外傷によって水晶体や周辺組織にどのような影響を及ぼすかによって変わってくるということです。
糖尿病と白内障の関係は?
白内障は実は糖尿病からの合併症として併発することがあります。
詳しいメカニズムについては分からないという記載がありますが、いくつかの推測や今のところある程度まで分かったデータはそろっているようです。
例えば、高血糖状態では血中に多く存在しているブドウ糖がソルビトールという物質に多く変化していきます。
このソルビトールは細胞内に溜まりやすいという性質があり大量発生すると目の水晶体を混濁させてしまい白内障にさせてしまうという考え方もあるようです。
それ以外にも糖尿病患者は血液がドロドロのため毛細血管の詰まりが発生しやすく、目の網膜のように毛細血管が非常にたくさんある場所では血管の詰まりが多く発生して眼底出血が起こり、網膜剥離を誘因する糖尿病網膜症を引き起こしますので目に対して異常な影響を及ぼす確率が高くなるようです。
糖尿病と白内障のメカニズムについてははっきりしておりませんが、合併症として発症する確率は高めであるという現実はあるようです。
白内障のその他の原因
白内障を発症する原因としては、他にも「アトピー性皮膚炎」やその治療に用いられる「ステロイド薬」によるものも考えられます。
しかし、最も多い原因として挙げられるものは「加齢」なのです。
早ければ40代までに発症する可能性のある白内障なのですが、50代になるとそれまで全体の20%未満だった発症率が一気に60%以上まで跳ね上がっているのです。
同時に、加齢というものは誰にでも自然に起こることであり、これは避けて通ることができません。
なので、上記までの原因を持っていなかった人でも、時間が経過することで自然と年齢を重ねることになり、加齢にともなって白内障を患ってしまうのです。
加齢に伴い体内の抗酸化力が低下し、細胞の酸化を止められなくなって水晶体にも異常が生じるのです。
これ自体はある程度は抑えることもできますが、最終的には加齢による酸化を完全に抑えることはできなくなるのです。
若年性白内障の原因は?
白内障の原因としては、前述の「加齢性白内障」が一般的であり、最も多く見られる累計です。
なので、「白内障=年配者の病気」というイメージを持つ人も多いのですが、それとは異なる「若年性白内障」という病気も存在します。
文字通り、若い世代に見られる白内障の症状のことを指します。
加齢性白内障に比べて、症状が一気に進行することがその特徴です。
なぜ、若い世代に白内障の症状が見られるのかといえば、加齢以外にも白内障をもたらす要因があるからです。
外傷性やストレスによるもの、運動不足や喫煙などによる活性酸素の増加が常態化することで、白内障の温床を創りだしてしまうのです。
現代社会においてこれらの要素は常態化しやすく、そのため最近では若年性白内障の症状が見られる若者が増加しているのです。
そもそも白内障って?
白内障とは、眼の「水晶体」が濁ることで光情報が阻害され、視界がぼんやりしたり、視力が低下する病気です。
カメラにおける「レンズ」のような役割をしている水晶体が濁ることで、網膜への光の透過が阻害されてしまい、視界が白くぼやけてしまうといった症状をもたらします。
一般的には「老化現象」の一環として扱われることが多く、実際に白内障の原因で最も多く見られるのは「加齢によるもの」という理由です。
実際に、年齢を重ねることで大なり小なりの白内障の症状が見られることが多く、80歳を超える頃にはほとんどの人が白内障を患っていると言われています。
また、これとは異なる「緑内障」を患っている際に時間の経過にともなって白内障を併発するケースも多く見られます。
予防法について
白内障は、その原因の大部分である「加齢」に伴うものは、最終的には完全に防ぐことはできません。
しかし、その他の原因に関しては予防する方法はいくらでもあるので、それによって高齢になるまでは白内障の発症を抑えるということは不可能ではありません。
まず、紫外線やストレスなど、細胞の酸化をもたらす活性酸素の増加を促すものを生活から可能な限り取り除くことです。
全て、というと不可能に近いのですが、紫外線をカットする、適度に発散してストレスを溜めない、タバコを吸わないと言った方法で活性酸素の発生を抑えることができます。
また、糖尿病を予防することも、白内障予防につながります。
なので、食生活や運動の習慣など、糖尿病の予防に役立つ生活習慣を整えることを心がけましょう。
定期的に眼の検査を受けることも、早期発見とその後の対処を行うにあたって重要な意味を持ちます。
白内障につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
白内障の原因の大部分は、加齢に伴うものです。
しかし、年齢を重ねること以外にもさまざまな原因が考えられ、それらが積み重なることで早い段階で白内障が重症化することも十分に考えられます。
高齢になれば白内障のリスクがどうしても上がってしまい、完全に予防することは不可能ですが、加齢以外の原因を遠ざけることで、若年性白内障を予防し、白内障の症状が発症する年齢を引き上げることは、決して不可能ではないです。
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