川崎病の症状や原因・うつるのか?治療により完治する?
川崎病の症状と治療および再発や完治について
川崎病はかなり厄介な病気として知られており、症状や原因、そして治療により完治するのか、うつるものなのかなどを気にされている方が多くいらっしゃっています。
本記事では川崎病の症状や原因を中心に調べてお伝えし、後遺症に関しても触れたいと思います。
川崎病の症状
川崎病の症状はいくつかあります。
具体的な症状は6つでこのうち5つに該当した場合は川崎病と診断されるようです。
1.5日以上続くような発熱、風邪薬として用いる解熱薬は効かない
2.両眼が充血して白眼の部分が赤くなる、目やにはあまり出ない
3.イチゴ舌(ぜつ)になる、舌の表面に赤いぶつぶつが目立つようになり、唇も赤くはれる
4.大小さまざまな形の発疹がでるようになる、出現場所として多いのは手足や体幹で、BCG接種部分も赤くはれる
ようになり、人によってはかゆみを伴う
5.手足が硬くなってはれていき、回復期は手足の皮膚がむけるようになる
6.非化膿性頸部リンパ節腫脹(せつしゅちょう)になる、要するに首のリンパ節がはれて痛くなるということ
他にも症状として腹痛・下痢・黄疸・関節痛・頭痛・けいれんなどがあります。
川崎病の不全型とは?
先ほど説明した6つの症状のうち5つ以上が該当しなかった場合において不全型の川崎病と診断されることがあります。
代表的な症状のイチゴ舌や発疹が出ないと普通の風邪と間違われて見落とす可能性があるので非常に注意が必要なようです。
なぜなら、治療が遅れると血管に瘤ができる確率が高まり、様々な合併症を引き起こす可能性があるからです。
実際に治療が遅れてしまうとその瘤が原因で心臓疾患などを起こし、最悪の場合、若くして亡くなるケースもあります。
実際にこれら不全型川崎病が15~20%存在するといわれているので、先ほどの症状のうち一つでも当てはまった場合はすぐに病院に行くようにした方がいいでしょう。
原因について
まず言えることは川崎病の発症例は非常にたくさんあるのですが、いまだになぜ発症するのかがはっきりしていない原因不明の病気に該当しているのです。
いろいろと原因解明のために研究されているのですがいまだに特定はできていません。
一応わかっていることはいくつかあります。
4歳未満の子供が感染しやすく、女子よりも男子の方が罹患率が1.3倍となっているということ、血縁者に川崎病になった方がいた場合、発症確率が高くなっていることから遺伝が関係しているということが解っております。
うつるものなの?
川崎病は何らかの細菌やウイルスで引き起こされている病気ではないので基本的にはうつらないものと考えられております。
実際に川崎病の二次感染などは発症したことは無いと言われているのです。
そのため、親が治療のために同じ部屋にいたとしても、特にうつる心配をする必要はないでしょう。
一部では感染症であるという見解があるのも事実ですが、今のところの一般論としてはうつるものではないという認識のほうが強くなっているようです。
インターネット上でも子を持つ親が子供が発症してしまって心配して質問しているケースがたくさんありますが、基本的にはうつらないと考えられています。
検査と診断基準について
診断基準としては先に記載した6つの症状のうちいくつが当てはまっているかを先に確認することになります。
しかし、症状がはっきりしないケースもあるので、その時は血液検査などを行うこともあるでしょう。
また、川崎病において最も怖いのが合併症で冠動脈に瘤ができてしまうことなので、川崎病の患者には、基本的な血液検査に加えて、「胸部X線検査」「心電図検査」「心超音波検査」などの心臓に異常がないかのチェックが行われるようです。
症状によっては川崎病と気が付かずにただの風邪と判断されて放置されてしまうことがあるので、これらの心臓に異常が出ていないかの確認は大切になるということです。
仮に、冠動脈に瘤ができてしまうと、これから長い期間治療を行う必要性が出てしまう可能性があるので、できる限り早く確認してもらうようにした方が良いでしょう。
治療について
この病気は原因不明な病なので根本的に対処する方法がないとされています。
そのため、症状を軽くしたり冠動脈瘤ができないようにするための治療が基本となるようです。
その冠動脈瘤ができないようにするために使われることが多いのがアスピリンです。
作用は炎症を抑え、血液が血管内で固まらないようにする作用があります。
そのため、川崎病ではこのアスピリンを発症初期では多めに使い、解熱後は減量して約1ヶ月間は使用するようにします。
また、治療の方法もいつから治療を開始したかでかなり変わり、早めに治療を開始すれば冠動脈に瘤が発生することは少なく、アスピリンの使用もだいたい1ヶ月間で済むようになりますが、瘤ができていた場合は瘤の程度に合わせてアスピリンの服用を続ける必要があるでしょう。
あまりにも大きかった場合は、別の抗凝固薬の内服を加えるようになります。
また、血管が詰まる可能性が高い場合は手術が必要となり血管バイパス手術などを行うようになるでしょう。
予後・後遺症について
予後や後遺症の有無は治療がいつから始まったかによって変わってきます。
早めに川崎病だと気が付いた場合は治療も早くから開始できるので冠動脈に瘤が発生する確率も低くなるでしょう。
実際に瘤が無ければ普通の生活が送れるようになるので日常生活に支障は出ません。
しかし、瘤ができた場合はしばらくはアスピリンの服用を続けて病院通いも続きます。
小さな瘤の場合は治療を続けていれば2~3ヶ月で消えていくので後遺症の心配もそこまで多くは無いようですが、大きい瘤だった場合は心臓に負荷がかかる行動には規制が入るようになり、激しい運動などは控えるように指示されるでしょう。
完治する?
川崎病という病気のみで考えた場合は早期に発見して治療を開始すれば冠動脈に瘤ができない状態にすることは可能なので完治することは可能と言えます。
しかし、川崎病になった方は冠動脈に炎症が発生する可能性が高いところは否めないので血管の老化や動脈硬化といったトラブルが発生する確率は他の人よりも高くなっていると言われています。
そのため、川崎病経験者の方は生活習慣病には他の人よりも気を付けられることが肝要と思われます。
再発について
川崎病が再発する確率は全体の約3%といわれており、人によっては2回以上再発している人もいるようです。
子供のうちに発症してからしばらく期間が空いて大人になってから発症するケースもあります。
基本的に冠動脈にできた瘤が4mm以下なら1年以内に自然と消える確率が高いとされていますが、それ以上の大きさの場合は小さくならないで残り続けて、突然心筋梗塞といった症状を引き起こす可能性もあると言われています。
また、この後遺症が発生する確率を引き上げているのが、発症していた時に自己判断で治療を中断してしまった方々のようなので、例え症状が無かったとしてもお医者さんから指示された期間はアスピリンを飲み続けることが肝要と思われます。
川崎病に関しましては次のページも参考にしてください。
川崎病の再発する確率や年齢・原因・予防法は?後遺症は出やすい?
川崎病につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では川崎病の症状や原因を中心に記載し、後遺症にも触れさせて頂きました。
川崎病は原因不明で防ぐことができない病です。
しかも発症する多くが子供であるため、親の方々は川崎病と思われる症状が出た場合はすぐに病院に連れていった方が良いでしょう。
症状はわかりやすいのですが、人によってはいくつか症状が出ないケースもあるので普通の風邪とは違うと感じ取ったらすぐに病院に行くことをおすすめします。
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