結核性胸膜炎の原因や検査・診断基準は?治療法や期間は?

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結核性胸膜炎の原因や検査・診断基準は?治療法や期間は?

結核性胸膜炎の原因や診断基準・治療法について

結核なら聞いたことがある人も多いでしょうが、結核性胸膜炎となると知名度が低く、知らない方も多くなると思います。

そのため、結核性胸膜炎という名称を初めて聞かれた場合、その検査方法診断基準治療方法およびその期間なども全く見当がつかないかと思います。

またなぜこの病気が引き起るのかといった原因についても分からないことでしょう。

本記事ではこの結核性胸膜炎についてお伝えしたいと思います。


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結核性胸膜炎の原因

結核性胸膜炎は胸に水が溜まった状態にならない乾性胸膜炎と水が溜まった状態になる滲出性(しんしゅつせい)胸膜炎の二種類があるのですが、基本的に乾性胸膜炎の人は滲出性胸膜炎に移行するのです。

胸に水が溜まる理由は炎症が胸膜に及ぶことで胸水の生成や吸収のバランスが崩れるので水が溜まるようになるとのことです。

この炎症が発生する原因は結核性胸膜炎なら結核菌にあります。

この結核菌による胸膜炎は初感染から引き続いて発病する特発性胸膜炎と、肺結核から炎症が波及して起こる続発性胸膜炎に別れているのですが、結核菌が原因にあるという考え方は変わりません。

ちなみに、細菌やウイルス感染でも胸膜炎になることがありますし、肺などの臓器にできてしまったがん細胞が胸膜に達するとガンによる胸膜炎になってしまうことがあります

検査と診断について

検査方法の基本は医師による聴打診になり、そこで異常を感知した医師は胸部X線検査で確認することになります。

胸膜炎の症状は発熱・息切れ・胸の痛みなので風邪とは違うということはすぐにわかるのですが、これらの症状だけで病気を特定することはできません。

そのためにも、レントゲン写真から胸に水が溜まっているのかをチェックすることになるのです。

心不全や肺不全などを原因としない胸水の場合は両側の肺に胸水が溜まっていきますが、胸膜炎の場合は通常左右どちらか片側だけ胸水が貯留するので、レントゲン検査である程度判明させることができるのです。

ただし、水の溜まり具合が少ないとレントゲンではわからないことがあるので、その時は胸部CT検査で状態確認を行います。

画像検査によって胸水の貯留が発見されると原因を調べるために、胸水を抜いて成分を調べる検査に移行するのですが、座った状態で肋骨と肋骨の間に細い針を刺して胸水の採取を行うのです。

これは麻酔をしての採取となるので痛みはありません。

治療法について

結核菌による胸膜炎の治療は結核菌の除去が必要になるので、抗結核薬を使っての治療となるでしょう。

抗結核薬を投与しての治療が基本とはなりますが、胸水をできる限り早く取り除くことが重要なので、炎症を除去してもなかなか胸水が減少しないのなら胸にチェストチューブと呼ばれる管を挿入して胸水を排出する胸腔ドレナージを行うこともあるようです。

結核菌の初感染から発症する特発性胸膜炎の場合は胸水が少ないケースが多く、胸の痛みもほとんどないこともあるので、放置されることもありますが、放置すると肺結核になってしまう可能性があります。

そのため、必ず治療を受ける必要があるかと思います。

ほとんどの患者は治療開始後の2ヶ月以内に症状の改善が見込まれますが、胸水が吸収されて症状が固定されるまで1年以上かかってしまう人もいるとのことなので、医師の指示にしっかりと聞いて治療に励む必要があるでしょう。

治療期間は?

胸膜炎の治療期間はだいたい1~2ヶ月と言われておりますが、他の病気と併発している場合は他の治療も並行して行うようになるのでこの期間が伸びる傾向にあります。

がんや肺結核によって引き起こされることがありますので、他の病気が潜んでいないのかもしっかりと検査をしてもらいましょう。

結核性の胸膜炎なら治療開始から2週間程度で発熱も治まり6週間程度で溜まった胸水も吸収されるようになるので、2ヶ月で収まると考えるのが妥当でしょう。

がんの場合は治療期間が長期になりがちで、医師の指示に従って早期回復を目指すことになるかと思います。


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胸膜炎の自然治癒も稀にあるとは言われておりますが、それは本当に症状が軽い特殊な例のようなので、参考にならないかと思います。

原則的には病院に行って胸膜炎の治療を行うようにしましょう。

胸膜炎は他の病気と併発している可能性が高い病気ではありますが、症状から風邪やインフルエンザと勘違いしてしまうことがたまにあります。

しかし、血痰や胸の痛みといった普通の風邪では考えられない症状が出てきますので、そのサインを見逃さないでください。

これらの症状が出たのなら、内科や呼吸器科を受診しましょう。

結核性胸膜炎の症状は?


結核性胸膜炎の症状は発熱・呼吸困難・寝汗・胸の痛み・乾いた咳・血痰・体重減少などがあり、呼吸がし難い状態になるので、ちょっとした運動だけでも息切れが起こるようになります。

この病気は肺を包んでいる胸膜に炎症が起きることで、肺と胸膜の間に水が溜まるようになって症状が出てくるようになるのです。

初期症状は階段を上がるだけで息切れをするようになることや胸に激しい痛みを感じるようになるので、普通の風邪症状とは異なるところもあり「おかしいな?」と異常に直ぐに気が付けるでしょう。

感染する?

結核菌が原因と聞いた場合に一番最初に疑問に思うことは、感染するかどうかだと思います。

一部の方々からは「結核菌が発症原因のため、他者への拡散を防ぐ目的で最悪隔離する必要がある」という記載もありましたが、結核菌が胸膜に感染するだけで呼吸を通して外に出ることは無いので隔離する必要はないという意見の方が圧倒的に多いです。

ただし、肺にも結核菌があることで結核症状がある方は他の人に感染させてしまう可能性がありますので要注意です。

つまり、結核性胸膜炎の症状のみの方は他の人に感染させることは無いですが、肺結核になっている方は感染させる可能性があるので要注意となっております。

後遺症など予後や再発について

結核性胸膜炎で後遺症が残るかどうかは人によるとしか言えません。

治療が早くから行えた人の場合は、後遺症はほとんど残らないでしょうが、治療が遅れることで慢性的な呼吸機能障害が発生するようになってしまったり、胸膜の肥大が発生することもあるそうです。

また約半数の方が胸膜が分厚くなる胸膜肥厚になってしまうという情報もあります。

しかし、この胸膜肥厚は珍しい病気ではなく炎症を起こした後に治療を行うことで厚みを帯びてしまう傷跡のようなものなので、そこまで気にする必要はないという意見が多いです。

医師が監修する病気の解説サイトによると、「20~40代に見られる胸膜肥厚は病的なものではない」という記載もあるので、後遺症として胸膜肥厚になったとしてもそこまで過敏に反応する必要はないのではないかと思いますが、この辺りは主治医の先生に確認を取られると良いかと思います。

 

結核につきましては次のページも参考にしてください。

結核の標準的な治療や食事・期間・費用は?薬の副作用は?

結核検査【t-spot・qft・pcrなど】と期間や費用

結核の感染力と経路・キスで感染する?潜伏期間や予防法は?

結核の初期症状は咳や喉の痛みの他に鼻水や胸の痛み・高熱も?

結核の咳の特徴は痰が絡む?感染しても咳が出ない事もある?

結核の死亡率は?症状や感染経路など原因や治療法は?

 

結核性胸膜炎につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。

看護roo!  結核性胸膜炎の疾患解説

 

最後に

以上、いかがだったでしょうか?

本記事では、結核性胸膜炎についてお伝えしてまいりました。

この病気は知名度がかなり低い病気でネットでもそこまで検索されることが無い言葉だと思います。

実際に、この病気に注目して様々な情報を記載している人は少なく感じました。

この病気も早期発見・早期治療により、十分改善が見込まれるようですので、疑われる症状が出た場合は、早めに病院に行って受診しましょう。

 


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