甲状腺機能低下症の原因はストレス?高齢者がなりやすい?
ストレスなど甲状腺機能低下症の原因について
昼夜関係なく眠い、常に体がだるい、頭がぼ~とする等様々な症状を引き起こす甲状腺機能低下症。
この病気は圧倒的に女性が多いです。
甲状腺ホルモンのバランスの乱れによって起こる分けですが、その原因は「ストレス」なのでしょうか?
今回はそれぞれの症状の原因とストレスとの関係性、並びに対処法を考えていきたいと思います。
甲状腺機能低下症の原因はストレス?
ストレスは甲状腺機能低下症の原因の一つにあげられることがありますが、絶対的なものではありません。
これは医者の方でも意見の分かれるところで、甲状腺ホルモンの分泌低下にストレスがあるとおっしゃる方もいれば関係ないとおっしゃる方もおります。
また、この甲状腺低下症の原因にはステロイドホルモンの欠乏もあげられています。
ステロイドホルモンの欠乏が甲状腺に関与しており、ステロイドホルモンの補充で甲状腺機能が正常に戻ったという事例もあるからです。
高齢者がなりやすい?
甲状腺機能低下症は女性の高齢者がかかりやすい病気であります。
高齢者の方がこの病気にかかった場合、錯乱・物忘れ・認知機能の障害という症状が出たりする為、アルツハイマー病や認知症と判断されやすい傾向にあるため注意が必要です。
一説によれば高齢者の10%以上がある程度の甲状腺機能低下症が見られるといわれております。
高齢者の場合でも男性より女性のほうが発生率は高い傾向にあります。
高齢者は甲状腺機能亢進症や低下症の症状や徴候があらわれにくい傾向もあり、病気が見逃される危険性も高いこともあるため注意が必要です。
また、治療のための薬は高齢者の方は副作用のリスクが若者よりも高いので量と割合が少なめになります。
甲状腺機能低下症の症状
甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの分泌が低下して体の様々な機能を低下させる病気です。
症状は非常に多岐にわたり、眠気・記憶障害・倦怠感・抑うつ・肌の異常乾燥・毛が抜ける・むくみ・声のかすれ・月経や妊娠等の異常・極度の寒がりになる・食欲不振等々様々なことが起こります。
さらにこの病気のたちが悪いところは、機能低下症状が軽度の場合、それらの症状があきらかではないことが多く診断の時に医者をも惑わすことがあり、診断結果を確定できないことがあります。
甲状腺機能低下症は甲状腺の炎症が起きる病気ではありますが、自己免疫異常が原因で起きるものであり、細菌が入り込んでいるわけではありません。
そのため原因がはっきりしにくい病気でもあるのです。
甲状腺機能低下症で浮腫みが起きる原因は?
甲状腺機能低下症の症状の一つでむくみの発生があります。
このむくみは「粘液水腫(ねんえきすいしゅ)」と呼ばれております。
ではこの「粘液水腫(ねんえきすいしゅ)」が起こるしくみですが、甲状腺の機能が低下することで主にヒアルロン酸が溜まりやすくなってしまうことが原因です。
一般的なむくみの場合は立ち仕事をした後などに足に水分が溜まって起きやるくなる現象なのですが、この「粘液水腫(ねんえきすいしゅ)」は立ち仕事や時間等は関係なくむくみが生じます。
では違いの具体的な見分け方として、向う脛の横を5秒くらい強く押した後のへこみ跡を見るという方法があります。
一般的なむくみですとへこみ跡が残りますが、「粘液水腫(ねんえきすいしゅ)」の場合へこみが残りません。
貧血が起きる原因は?
甲状腺機能低下症は貧血を起こす原因にもなります。
これは様々なパターンが提唱されており、月経過多による出血量増加やビタミンB12とヨウ素の吸収障害、腎臓でできる赤血球の生産を促進するホルモンの生成異常などが要因であると言われております。
甲状腺機能低下症により皮膚の乾燥を起こしている方が貧血も誘発されてしまうと、皮膚が蒼白に見えることもあります。
また、甲状腺機能低下症は前述したとおり見逃されやすい病気でもあるため、貧血症の原因がなかなか判明せずに治療に苦戦してしまうというケースも起きております。
不妊の関係は?
不妊の要因にも甲状腺機能低下症が関係していると言われております。
甲状腺機能低下症は黄体機能が低下を起こしたり、排卵が起こらなくなったりするため不妊症の原因になることがあるのです。
不妊とは少し話が逸れますが、妊娠中の方が甲状腺機能低下症の治療を行うときは甲状腺専門医の指示のもとに薬をきちんと飲むことが必要になります。
これは最悪の場合、流産する危険性があるためです。
甲状腺ホルモンの低下はこのように様々なところで悪影響を及ぼしていることがよくわかります。
甲状腺機能低下症だと太る?ダイエット法は?
甲状腺機能低下症になると新陳代謝の促進がされなくなるので新陳代謝がかなり落ち込むようになります。
こうなると今までの食事と同じ生活をしていると急速に太っていってしまいます。
代謝が落ち込んでいるので摂取カロリーを減らすしかありません。
そこまでカロリーを摂取していなくても簡単に太ってしまいやすい状態になっているので、できる限り食事の量を減らして栄養摂取に関係ないお菓子といった嗜好品は食べないようにする必要があります。
甲状腺機能低下症になるとやる気もそがれるので動く気力が低下しがちになります。
しかし、消費カロリーがかなり低下しているのでできるだけ動いたほうがいいのです。
動ける人はウォーキングやサイクリングを実行して消費カロリーを増やしましょう。
検査について
では甲状腺機能低下症の検査方法について記載していきます。
検査自体は非常に簡単で、血液検査で確認することができます。
より具体的に言うと、血液検査を行うことで甲状腺ホルモンではなく甲状腺刺激ホルモン(TSH)を測定します。
甲状腺機能低下症は色々な症状が出ることから誤診されることが非常に多い病気でもあるため、疑いが少しでもあるのなら血液中の甲状腺刺激ホルモンを調べると良いようです。
また治療を開始された場合でも、ホルモンバランスの調整具合を見るために初めは1週間~1か月おきに血液検査を行います。
その他にもレントゲン検査やシンチグラフィー検査、甲状腺超音波検査等を必要に応じて行うことになります。
また、病気の症状は薬を飲み始めて半月くらいから消えることが多いのですが、治ったと自己判断して薬をやめることはしてはいけないとされています。
対処法について
甲状腺機能低下症について症状や原因を記載してきました。
それでは次に具体的な対処方法があるのかを考察していきます。
あまり良いお話ではないのですが、先天性の甲状腺ホルモンの不足と自己免疫異常よる甲状腺機能低下症は自然治癒することはありません。
ただし、医師の指示に従って薬を飲めば甲状腺ホルモンを簡単に補うことができるため症状はほとんど出なくなります。
薬に頼らないと対策できないケースがある一方で、薬に頼らなくても防げるものも実はあるのです。
それはヨウ素の欠乏、海藻類の過剰摂取、健康食品の過剰摂取があります。
海藻類の摂りすぎ、少なすぎは甲状腺ホルモンが作られなくなるため平均的な量を摂るように心がけてください。
また、ヨウ素が大量に含まれている、うがい薬の多用も甲状腺機能低下症の原因になる可能性があるため過度の使用は厳禁です。
原因をはじめ、甲状腺機能低下症につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
Medhical Note 甲状腺機能低下症
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
今回は「甲状腺機能低下症の原因はストレス?高齢者がなりやすい?」と題して甲状腺機能低下症とはどのようなものなのかを紹介してきました。
甲状腺機能低下症は医者の方でも診断で発見することが困難なやっかいな病気であることを分かっていただけたかと思います。
少しでもあやしいと思った方は血液検査で簡単に発見できるため、この病気に対する知識を持ち合わせることが大切になります。
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