甲状腺機能低下症の薬の副作用は?飲まないと危険?一生飲む?
甲状腺機能低下症の薬を飲まないリスクや副作用など
甲状腺機能低下症は非常に厄介な病気です。
様々な症状を引き起こし一生治らないこともあるこの病気は、薬によって症状を抑えることが可能となっています。
しかし薬を飲み続ける必要があるため副作用やが気になる方も多いかもしれません。
あるいは反対に飲まない場合、どうなるのということも気になるかもしれません。
本記事では甲状腺機能低下症の薬や治療を中心に記載したいと思います。
甲状腺機能低下症の症状について
初めに甲状腺機能低下症の症状がどのうようなものであるのかを記載していきます。
その症状は非常に多岐にわたります。
では列挙していきます。
数の多さに驚かないでくださいね…
食欲不振・食事をあまり摂っていないのに太る・肌の乾燥・体のむくみ・便秘・倦怠感・昼夜問わず眠くなる・月経不順・不妊・流産・集中力低下・発汗低下・脱毛・声が変わる・筋力低下・黄色皮膚・記憶力低下等々
上記に一気に記載しましたが、これでも全部ではありません。
まだまだあるのですが割愛させていただきます。
ここで気が付いてほしいことは、これらの症状は風邪であったり他の病気にかかった時にも起こりうる症状であるということです。
つまりこれらの症状があったとしても医師による通常の受診では甲状腺機能低下症と気が付かれない可能性があるということです。
治療の考え方
いろいろな症状を起こす厄介な病気であることはご理解いただけたと思います。
では次にこの甲状腺機能低下症はどのように治療するのかを見て行きましょう。
この病気は通常の検査では発見しにくいものではありますが、甲状腺機能低下症かもしれないと気が付けばすぐ発見できるのです。
それは採血して甲状腺ホルモンと甲状腺刺激ホルモンを測定すればすぐわかるためです。
ここで大切なことはこの甲状腺機能低下症が甲状腺に慢性的に炎症が起きている橋本病であるかどうかです。
もし橋本病であった場合、薬による治療は一生続くものになってしまいます。
普通の甲状腺機能低下症であった場合、ヨウ素の過剰摂取及び摂取不足であることが多いため海藻類やそれに準ずる海藻サプリ等の摂取の見直しを行うことで快方に向かうようです。
薬の副作用について
薬によって症状を抑えられる甲状腺機能低下症ですが、一生飲み続ける可能性があるこの薬の副作用がどうなるのか気になる人も多いと思います。
では具体的に副作用があるのか、またはあったとしてもどのような症状になるのかを記載します。
まず処方される薬なのですが甲状腺機能低下症の場合、代表的なものにチラーヂンが上げられます。
基本的に甲状腺ホルモン補充療法として用いられるもの、つまりもともと体の中にあるものを投与するため副作用はほとんどありません。
しかし薬であることには変わらないため過剰摂取は厳禁です。
飲む量が多いと多汗・指の震え・動機・不安感・かゆみが症状として現れることがあります。
このような症状が出たら主治医にすぐ連絡するようにしてください。
薬を飲まないとどうなる?
甲状腺機能低下症と診断されて薬を飲まなかった場合、「甲状腺機能低下症の症状について」の項目で記載した症状が出ることが懸念されます。
甲状腺ホルモンは新陳代謝をコントロールするものであり、それが不足することで筋肉・神経・内臓にも影響を及ぼします。
もし完全に分泌がなくなってしまうと最悪生命維持すら危ぶまれることになります。
そのため甲状腺ホルモン剤を指定された容量を正しく内服することが大切です。
薬を飲み忘れても大丈夫?
誤って薬を飲むのを忘れてしまった場合にどうなるのか、すぐに症状となってあらわれるのかを記載します。
チラージンは甲状腺機能低下症を患っている方には欠かせない薬ではありますが、2~3日の飲み忘れでは実はあまり症状がでることはないようです。
なぜかというと体内にある甲状腺ホルモンは半減するのに1週間はかかると言われており、2~3日ぐらいなら症状として出てこないことが多いのです。
ここで気を付けなければいけないのは飲み忘れに気が付いて慌てて一日分を一回で摂取するなどといった方法をとってはいけないということです。
前述したとおり過剰摂取は副作用が出る可能性があるため、そのような行動は厳禁になります。
薬が効かないこともある?
甲状腺機能低下症の薬を飲まれている方で、「効いているかどうかがわからない」と言われる方も中にはおります。
実はこの甲状腺機能低下症は改善するにはかなりの時間がかかる症状であり、1カ月で体調が改善されたら早いほうと言われているのです。
基本的に半年くらいから体調が気にならなくなるとされていることから、飲んですぐに体調が改善されないために「効いているかどうかわからない」と不安の声をあげる方が多いのだと思います。
仮に3カ月くらい服用しても症状が全く改善しない場合は、他の病気になっている可能性もあるため別の病院で診察を受けることも考えたほうがいいと思います。
薬は一生飲まなければいけない?
甲状腺低下症に対抗するための甲状腺ホルモン剤は基本的には一生飲まなければならないと言われることもあります。
確かにそのようなケースもありますが、正常に戻るケースも多々あるのです。
治らないケースとしては先に記載した橋本病で甲状腺がかなり悪くなってしまっている場合、または甲状腺低下症になった原因が放射線治療や手術によるものであった場合は回復する見込みが低くなります。
それ以外のケースですと、薬の量が減ったり、場合によっては不要になることもあります。
ただし、妊娠予定または妊娠中の場合は薬をやめることは決してしないようにすべきとされています。
治療代金の目安は?
甲状腺機能低下症の場合は基本的には血液検査をして甲状腺ホルモンの値がどうなっているのかを調べ、のどの超音波検査などを行って甲状腺に異常がないのかを確認し、心電図を使って心臓の状態を調べるといった検査を行うことになります。
ただこれは病院によって異なる部分といえるでしょう。
これらの検査に加えて、治療薬が処方されるのですが、いろいろと検査をすることになるので、初診はどうしても1万円前後はかかってしまいます。
その後の月1回程度の診察は1000~2000円程度ですむといわれておりますが、血液検査をした場合は3000~4000円となります。
だいたいの目安としては最初に1万円かかって、治るまで毎月2000~3000円かかるというのが一つの目安になるでしょう。
甲状腺機能低下症の薬を飲むと痩せる?
甲状腺機能低下症の薬を飲むと痩せると思われている方もいるみたいですが、これは誤った認識になります。
基本的に甲状腺機能低下症にかかっている方は新陳代謝が悪くなるため太りやすくなってしまい、ダイエットをしても成功しにくくなってしまいます。
ですが薬によって症状を抑えられるようになると、そのころには新陳代謝も良い状態に戻っているため今まで行っていたダイエットも効果が出やすくなり痩せやすくなるのです。
そのため甲状腺機能低下症の薬にダイエット効果があるのではなくて、甲状腺機能低下症が抑えられたことによって結果的にダイエットが成功しやすくなったということです。
甲状腺機能低下症の薬がダイエット効果があるというのは間違いであり、健康な方がそのような目的で薬を摂取することはしないようにして下さい。
最後に
以上、今回の記事はいかがでしたでしょうか?
「甲状腺機能低下症の薬の副作用は?飲まないと危険?一生飲む?」と題して、甲状腺機能低下症の症状や薬のこと、また服用をしなくなったらどうなるのかなどを記載してきました。
甲状腺機能低下症は薬で抑えられ、少しくらいの飲み忘れは問題が無いこと。
また一生薬を飲み続けることもあるが回復するケースも多々あることを分かって頂けたかと思います。
今回のこの記事が甲状腺機能低下症に対しての知識として役に立てば幸いに思います。
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