蝸牛型メニエール病の症状や原因・治療法は?完治する期間や再発は?
蝸牛型メニエール病の症状と完治への治療
蝸牛型メニエール病は普通のメニエール病と違って症状が異なると言われております。
そのためメニエール病を知っている人でも蝸牛型となると、その原因や治療法、そして完治する期間や再発の有無といったものをご存じでない方も多いことでしょう。
本記事では蝸牛型メニエール病について紹介したいと思います。
蝸牛型メニエール病の症状は?
蝸牛型メニエール病の症状は通常のメニエール病とは異なりめまいといった特徴的な症状が発生せず、耳鳴りや耳の閉そく感、そして難聴症状に近いものが起きるようです。
ただ、聞こえにくくなるのは人の話し声の周波数よりも低めの周波数の低音難聴に該当するでしょう。
メニエール病特有のめまい・頭痛・ふらつきといったものはほとんど発生しないと言われているので、比較的症状は軽めと言えるかもしれません。
ただし、症状が軽いといっても放置すると悪化するので、必ずおかしいと気が付いたのなら耳鼻科で診察を受けられることをおすすめ致します。
原因はストレス?
発生する仕組みはメニエール病と同じく、内耳で内リンパ液が過剰に溜まりすぎることにありますが、内リンパ水腫が内耳全体に発生するのではなく、蝸牛で内リンパ液が過剰になることから、蝸牛型メニエール病と呼ばれております。
根本的な原因は明確になっておりませんが、メニエール病と同じく過度なストレスがかかることで発症しやすくなると言われております。
他には疲労や睡眠不足が加わると発症確率が上昇するようです。
耳鳴りも難聴も医学的にはメカニズムは不明であり、リンパが蝸牛を満たしてしまう原因も明確にはならないのでしょう。
この部分に関してはこれからの医学に期待するべきところなのは無いかと思います。
治療法は薬が効果的?
治療方法はストレスが起因になっていると判断されたのなら、そのストレスを取り除く方向にまずは動き始めます。
規則正しい生活や栄養管理がしっかりできた食生活を求められるでしょう。
睡眠習慣も見直されることになります。
またイソバイドのような浸透圧利尿剤を投与され、水分補給量も指定されることになると思われます。
目安は1.5リットルぐらいだそうです。
症状が重い状態ならステロイド剤といったものも用いられることがありますが、ステロイドは副作用から患者に嫌われる傾向にあるので医師と相談して投薬治療をされると良いでしょう。
また、東洋医学における治療法を取り入れているところでは、漢方を使って治療を行うこともあるでしょう。
めまいや耳鳴りに効く漢方は確かにありますが、蝸牛型メニエール病の場合は症状がちょっと異なるので処方されるものも、少し異なってくることになると思います。
治療時に意識すべき点
先に記載していますが、メニエール病の原因はストレスや生活習慣にあると現代では考えられているので、それらの原因を取り除くためにも日常生活の見直しが必須となります。
特に利尿剤を処方されることが多いので、水分摂取量と塩分摂取量には気を付ける必要性が出てきます。
ナトリウム摂取量が多いと、むくみが多く発生しがちになってしまい、利尿剤の作用がうまく働かなくなることがあるので、塩分の濃い食事は控えるように指導されるでしょう。
また、アルコールやコーヒーといったものはストレス解消にどれだけ寄与しているのかで対応が変わってくるのですが、タバコのような血管収縮作用があるものは止めるように言われると思います。
医師によっては量を制限されることで済むところもあるかもしれませんが、基本的にタバコは自重した方が良いでしょう。
競争心を持つレベルの運動は控えたほうが良いですが、適度な運動なら許可されます。
ただし、ダイビングといった耳に負担がかかるものは自重するようにしましょう。
ダイビングまではいかなくても水中に入ることは控えるように言われると思いますので、プールは禁止になる確率が高いです。
どのくらいの期間で完治する?
蝸牛型メニエール病に明確な治療期間を設けることはできないようです。
実際に治療しながら生活している人は年単位で治療を続けている人もいるほどで、○ヶ月や○日と明言することはできません。
ただ一つ言えることは早い段階で治療を開始することで完治の確率が上がり、治療期間も短くなる傾向があるということです。
罹病期間が長いほどメニエール病の症状は重くなり完治が難しくなるようなので、早いうちに医師の診察を受けてください。
蝸牛型メニエール病はめまいといった生活に著しく支障が出るレベルではないので、放置されがちですが、放置することで難聴や耳鳴り症状が悪化して低音難聴から高度な難聴になってしまうことがあります。
再発について
突発性難聴の場合は片方の耳だけ難聴障害が出るようになり、軽いめまいや吐き気といった症状を引き起こします。
そのことからメニエール病と似ているとされておりますが、完治してしまえば再発の恐れはほとんどないとされています。
しかし、メニエール病の場合はストレスや疲れがたまってしまうと、たとえ完治していたとしても再発することがあり、何度も繰り返してしまうことだってあるでしょう。
繰り返すことで症状は悪化してしまうようなので、非常に厄介なものとなっております。
再発することでメニエール病に移行する確率が高まっていくので、できる限り再発しないよう心がけましょう。
蝸牛型メニエール病における仕事の考え方
うつ病と同じように蝸牛型メニエール病も一度発症するとなかなか治らないことがあります。
そのため、仕事を続けるためのハンデを背負ってしまうようになりがちです。
このメニエール病はうつ病と同じく個人差がとっても大きいので、重症化していると普段通りの生活も困難になります。
しかし、メニエール症を発症したところで、周囲から奇異の目で見られることはありません。
その部分がうつ病とは大きく違います。
うつ病の場合は発症した場合、一部の人たちからは「あの人はメンタルが弱い」などと考えられてしまったりしますが、メニエール病は病気ですので、しっかりと上司に報告をすれば理解をして貰えるでしょう。
周囲の人たちからも理解を得やすいのです。
なので、まずは発症したら上司に相談し、今後を決められるのが良いでしょう。
ただし、メニエール病はめまいが多く発生したりするので、病気が治るまでは高所作業や車を運転する様な仕事はできないと考えた方が良いでしょう。
両方とも事故に繋がる可能性があります。
蝸牛型メニエール病とメニエール病の違い
すでに触れてはいますが、蝸牛型メニエール病とメニエール病の違いはめまい症状や頭痛といった症状の有無です。
めまいや頭痛があったのならメニエール病の可能性が高く、それらがなく低音が聞き取りにくい状態になったり、耳鳴りを感じるようになった場合は蝸牛型メニエール病と言えるでしょう
原因のところでも解説しましたが、内リンパ液が蝸牛で過剰になるのが蝸牛型メニエール病なのですが、内耳全体に内リンパ水腫が過剰になるのならメニエール病と言えるのです。
蝸牛型メニエール病は難病?
根本的な治療が難しいことからメニエール病は難病と考えられておりますが、蝸牛型メニエール病は早期発見で完治できる可能性が高いので、難病という認識を持っていない方もいます。
難病という言葉を聞くと医療費の補助を受けられるという認識を持たれるかもしれませんが、補助を受けられるのはあくまで難聴認定された方であって、メニエール病は難病症状が出るものの補助対象外なので認定されません。
結論として、メニエール病は非常に厄介で治りにくい再発の可能性も高い病気ではあるものの、治すことができる可能性のある病気で、一般大衆的には難病扱いされていますが、補助金をもらえるような状態にはなっていないということです。
メニエールにつきましては次のページも参考にしてください。
蝸牛型メニエール病につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
耳の聞こえについて のむら耳鼻咽喉科クリニック
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では蝸牛型メニエール病について触れさせて頂きました。
これはメニエール病に移行する確率がかなり高い病気で、放置すると8割はメニエール病になると言われております。
メニエール病は治りにくいことから難病として認識している人が多い厄介な病気なので、そこまで悪化する前に治すように努力しましょう。
症状が最初のうちは軽いため、放置されてしまう人が多いようですが、メニエール病にまでなってしまってめまいを多発するようになると一般生活がままならない状態になってしまいますので、早めの対処を行いましょう。
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