脳梗塞の前兆は?足の痺れ・頭痛・めまい・吐き気?
足のしびれ・頭痛など脳梗塞の前兆について
「脳梗塞」が恐ろしい病気であることは、誰もがイメージできることかと思います。
実際、脳への酸素供給が滞ることで壊死を起こしてしまう病気であり、早期発見が鍵となる病気です。
そうなると、「足のしびれ」「頭痛」といった「脳梗塞の前兆」を知ることが、脳梗塞の早期発見につながります。
本記事では脳梗塞の前兆について解説していきます。
脳梗塞の前兆で足のしびれは起こる?
脳梗塞の前兆・初期症状として「手足のしびれ」はよく見られる症状です。その症状が現れると、脳梗塞へと発展する可能性が非常に高いものであると考えられています。
特に、「身体の半分に起こる異常」というものは、脳梗塞へと発展する可能性が高くなります。その原因は、脳の血液の流れが一時的に悪くなり、血栓が詰まることで起こる「一過性脳虚血発作」です。
名前の通り「一過性」ではあるのですが、脳梗塞を患う前兆としてしっかりと把握しておかなければなりません。下手をすれば、症状を自覚してから数日以内に脳梗塞を発症することもあります。
確認方法の一つとして、腕を伸ばして手のひらを上に向け、両腕を肩の高さまで挙げて目を閉じます。その状態で10秒間維持できれば問題ありませんが、片腕が下がり始めたら一過性脳虚血発作の疑いがあります。
脳梗塞の前兆で頭痛は起こる?
脳梗塞の前兆として、「頭痛」の症状が現れることはあまり見られません。
しかし、「若年性脳梗塞」つまり若い世代で発症する脳梗塞の場合、その前兆として頭痛の症状が見られることがあります。
近年は40代~50代という比較的若い世代に脳梗塞患者の数が増大している傾向にあり、従来の60歳以上での脳梗塞患者の多さに比べて年若い世代での脳梗塞が問題視されています。
さらに、頭痛の中でも「偏頭痛」の場合、脳梗塞のリスクが高まるとされており、偏頭痛の中でも「前兆を伴う偏頭痛」の場合だと、特に脳梗塞のリスクが高まるとされています(最近ではそれは無関係であるという報告もありますが)。
逆に60歳以上の高齢者の脳梗塞の場合、頭痛がその前兆として現れることは稀であるとされています。
めまい・吐き気は起こる?
脳梗塞の前兆として、「めまい」や「吐き気」と言った症状は起こる可能性があります。これは脳に起こった梗塞が、これらの症状に関わる部分に近い部分で発生することで起こります。
しかし、脳梗塞の前兆として、これらの症状はそこまで説得力のあるものではないといえます。なぜなら、めまいや吐き気と言った症状は、他のさまざまな病気の前兆および症状として現れる可能性が高いからです。
なので、めまいや吐き気が起こったからといって、すぐさま脳梗塞であると判断することは出来ません。
前述の「腕のしびれ」の方が、脳梗塞の症状としては説得力があります。他の症状に加えてめまいや吐き気の症状がある場合に、脳梗塞の疑いが強くなる程度の認識で十分であるといえます。
肩こりは起こる?
脳梗塞の前兆として「肩こり」の症状が現れることがあります。これは脳への血流障害で「身体のパーツの位置を把握する能力」と「脳が肩に送る情報」が遮断される原因になり、それによって筋肉が硬くなってしまいます。
それによって肩こりをもたらします。また、脳卒中の前兆によって手足のしびれをもたらされてしまうことで運動量が減少したりぎこちない動きになることで、運動不足に伴う肩こりを発症する可能性もあります。
肩こりだけでは脳卒中の発見には至ることは少ないですが、脳卒中が肩こりとは無関係ではないということは十分に理解できたかと思います。
特に、今まで肩こりを感じたことが少なかった人にとっては、肩こりによって脳卒中を発見するきっかけになる可能性も少なくありません。
脳梗塞の前兆としての目の症状は?
脳梗塞の前兆として「目」の症状をもたらすことが考えられます。具体的には、片目に「幕」がかかったような状態になり、一時的に目が見えなくなってしまいます。これも「手足のしびれ」と同様に、片方の目だけに一時的に症状が現れるという特徴があります。
脳梗塞は若年性の脳梗塞が増えてきたとはいえ、未だに高齢者の患者が多い病気です。高齢者となると、どうしても「白内障」「緑内障」などの眼の症状を訴える人が多く、そうした症状と同一視すると発見が遅れます。
しかし、「物が二重に見える」「視野が半分だけ欠けて見える」など、脳梗塞の前兆として現れる目の症状には特徴的な部分も多く、かつ自覚しやすいという特徴もあります。
全ての脳梗塞患者が目の症状を訴えるというわけではありませんが、これらの特徴的な視覚症状を自覚した場合には、早めに病院で診てもらう必要があります。
激しい眠気が起こることも?
脳梗塞の前兆の一つとして「激しい眠気」が挙げられます。脳梗塞は脳への血流障害で栄養や酸素が運ばれなくなったことで発症します。
つまり、前兆の時点で脳は栄養と酸素が不足していることになるので、眠気が襲ってきます。十分な睡眠を確保しているのに、朝起きても眠気が取れないという場合には、脳梗塞の可能性があります。
ただし、眠気の症状は他の病気にも見られるものであり、もしくは何かの治療薬の副作用として眠気が襲って来る可能性もあります。
そうした他の可能性についても十分に考慮する必要がありますが、どうしようもない激しい眠気が襲ってきた場合には、脳梗塞の疑いを強めたほうが良いです。加えて、他の脳梗塞の前兆の症状が見られている時には、脳梗塞の可能性はさらに高まります。
舌のしびれは脳梗塞の可能性も?
舌のしびれ症状がある場合、最も危険なものは脳梗塞の疑いでしょう。
しびれというのは神経障害の一種で、脳がうまく働いていないサインとなっており、最悪の場合は脳梗塞が考えられてしまうのです。
それ以外には舌痛症・口腔灼熱症候群・ドライマウス・亜鉛欠乏症・鉄欠乏性貧血・糖尿病・舌の腫瘍や癌・三叉神経痛等の病気が考えられます。
舌のしびれだけで推測できる病気というのはかなり多いのです。
このようにいろんな種類の病気が考えられるので、その根本的な原因を言い当てるのは難しいでしょう。
たとえば舌痛症の場合は未だに詳細な原因がわかっておりませんが更年期の女性に多いと言うことからホルモンバランスの乱れや自律神経障害、精神的なストレスが関与していると考えられております。
それ以外には自己免疫疾患・栄養不足・薬の副作用が考えられるでしょう。
血圧に表れる?
実はこの脳梗塞は血圧が低くなるタイミングが最も発生しやすいようで、血液がドロドロの人は要注意なのです。
この血圧が低くなるタイミングとは夜中なのですが、血圧が低い状態になると血液の流れが悪くなり血栓ができる確率が高まります。
これはもともと高血圧の人ほど危ないでしょう。
血圧が高い人が血圧が低くなってしまうとこの落差が大きくなるので、落差があればある人ほど高血圧になるリスクが上がります。
つまり、高血圧の人で血圧の落差が大きくなるタイミングが危険と言うことになります。
急激に高まるときや下がるときに注意しましょう。
その他の脳梗塞の前兆として起こる症状
脳梗塞の前兆としては、前述の「手足のしびれ」や「目の症状」などを含めた「一過性脳虚血発作」が代表例となります。
既に述べたものを除くと、「口の動きがおかしくなり、ろれつが回らなくなる」「言葉がうまく出せなくなる」「口を閉めることが難しくなる」「顔に歪みが生じる」「目の焦点が合わなくなる」「他人の言うことが上手く理解できなくなる」「思った通りに文字を書くことができなくなる」といった症状が現れます。
どれも「日常生活に関わる」「外見でわかりやすい」といった「本人が自覚しやすい症状」であることが多いです。
脳梗塞の前兆は人によって症状の現れ方が異なるので、上記の症状全てを自覚するということはありません。しかし、複数の症状に覚えがあれば、それは脳梗塞の前兆であるという可能性が高まります。
脳梗塞の前兆が疑われる場合の対処について
脳梗塞の症状を自覚したという場合には、速やかに病院で検査を受け、必要に応じて治療を開始する必要があります。
前述のとおり、脳梗塞の前兆を自覚すると早ければ数日内に、遅くとも数ヶ月以内に脳梗塞を発症する可能性があります。
もちろん、上記までの症状を自覚したからといって確実に脳梗塞を患うというわけではありませんが、少なくとも「可能性が高い」ということは間違いありません。
特に「手足のしびれ」「片目の症状」「言語や認識に関する症状」がある場合には、速やかに医療機関での検査が必要になります。
場合によっては、救急車を呼ばなければならない可能性もあります。特に上記の症状があると車の運転は危険ですし、歩いて行くのも事故にあって命にかかわる可能性があります。
脳梗塞の色々なQ&Aにつきましては、次のサイトを参考にしてみて下さい。
最後に
脳梗塞は死に至る恐ろしい病気であり、若年層にも見られる事が増えている病気です。その前兆は極めてわかりやすいものですが、「自分が脳梗塞であるとは思えない」という根拠の無い推測によって、発見が遅れてしまうことが多いです。決して他人事のように思うこと無く、疑わしい症状を自覚した場合には速やかに病院で検査を受けるようにしましょう。
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