急性腸炎の症状や原因と食事対策【治し方と期間は?】
急性腸炎の症状や検査方法と治し方【予防するには?】
急性腸炎は現代日本では少なくなった病気ではありますが、海外渡航中に発生する確率が未だに高いです。
海外に渡航する場合は具体的な症状や原因、そして食事について知っていた方がよく、治し方や発症期間も覚えていないと大変な苦労をすることになるかもしれません。
衛生管理がしっかりしている場所や国ならばそこまで恐れる必要はないかもしれませんが、衛星面が日本人には合いにくい国に行く場合には必須の知識と言っても過言ではないでしょう。
本記事ではこの急性腸炎に関する色々な情報をお伝え致します。
急性腸炎の症状
急性腸炎とは暴飲暴食といった物理的な刺激や何らかの細菌やウイルスによって発症する病気のことです。
上腹部症状を伴うときには急性胃腸炎と呼ぶのでそちらの名前の方が聞き慣れている方も多いかもしれません。
急性腸炎や急性胃腸炎になってしまうと、下痢・腹痛・悪心・食欲不振・嘔吐といったいわゆる食中毒になってしまった時の症状が出てくるようになります。
下痢や嘔吐がひどい場合は脱水症状になったりもするので、要注意と言えます。
発症者が子供の場合は腹痛や吐き気を表現できないことも多く、不機嫌になってしまったりグッタリしてしまうようになりますので、親が見た目の変化で気づくことが重要になるでしょう。
また、急性腸炎や急性胃腸炎は原因となった細菌やウイルスによって下痢の便の色が変わることが多いので、病院に行く前にどのような色になっていたのかを覚えておくと良いでしょう。
ロタウイルスの場合は白くなります。
原因について
すでに少し触れていますが、急性腸炎の原因は暴飲暴食や冷やし過ぎといった物理的な原因か、細菌やウイルスによって感染してしまうことが原因となっております。
物理的な理由で腸炎を引き起こすこともありますが、基本的に重症となるのはウイルス性のものなのでそちらを覚えておくことが一番重要なことと言えるでしょう。
ウイルス性の腸炎における原因としてはノロウイルスやロタウイルスが有名です。
細菌性のものには有名なものが多く20年くらい前に大騒ぎされた「O-157」もここに該当します。
それ以外にも病原性大腸菌・ブドウ球菌・サルモネラ菌・腸炎ビブリオなど様々な菌類があります。
日本ではほとんど見かけられないですが、発展途上国や衛生管理が不十分な国ではコレラ菌・赤痢菌・チフス菌・パラチフス菌など非常に危険な菌類が存在していますので非常に危険です。
細菌やウイルス以外となると、薬剤や貝類、キノコ類や山菜の摂取によって発症することもあります。
ランブル鞭毛虫やクリプトスポリジウムなどの寄生虫が原因のようです。
急性腸炎になった時の食事は?
急性腸炎は胃腸が炎症を起こしていますので、胃腸に対して重いもの、つまり脂っこいものや消化が悪いものは避けねばなりません。
究極的な意見としては食事をしないで栄養が補給できる状態、つまり点滴をし続けるのが最良と言えるのですが、それを家の中で行うのは不可能です。
なので、繊維質が少ないもの、うどんやお粥といった類いのものを少量食べると良いでしょう。
何も食べずに腸管への栄養が低下する状態を長期間作ってしまうのは危険なのです。
かといって、消化吸収が良くないものを摂取するとダメージに繋がるので、繊維質が多い野菜や果物も避けた方がいいでしょう。
辛いものや酸っぱいものも刺激が強いので避けるべきものとなっております。
嘔吐や下痢がひどいことが多いので、経口補水液を購入して摂取することはされるべきでしょう。
治し方について
ウイルス性の腸炎は抗菌薬で対処できません。
細菌性のものならば細菌を特定した後に抗菌薬を用いれば駆逐することが出来ます。
ウイルス性の場合は特効薬がないので、対症療法が中心となり、点滴や解熱鎮痛剤を用いて対応します。
具体的にどのような症状が出ているのかで処方される薬が変わってくるとお考え下さい。
ウイルス性の腸炎は重症化すると下痢や嘔吐がひどくなって脱水症状が起こりやすくなりますので、水分補給は必須となります。
ここで使われるのはいわゆる経口補水液と呼ばれる電解質や糖のバランスが整っているものになりますので、家で対応するという人も経口補水液は用意しておきましょう。
細菌性腸炎でも症状が軽い場合は抗菌薬を用いないことが多く、ウイルス性の腸炎と同じように対症療法だけにとどめることがあるようです。
下痢や高熱が発生しやすいので、そちらの対応だけでもかなり楽になるでしょう。
治るまでの期間は?
急性腸炎や急性胃腸炎は個人差が極めて大きいので期間の指定は出来ません。
早い人ならば発症して1日から2日程度で治ります。
重症化してしまい数週間もかかる場合もあるでしょう。
基本的には数日から1週間程度で自然軽快するケースが多いようです。
そこから胃腸が本調子に戻るまでは1週間くらいかかりますが、もともと胃腸の調子が悪いという人は機能回復に時間がかかってしまうので発症から完治まで1カ月程度かかってしまうということも多いようです。
この治るまでの期間は、その人の体力や免疫力そして治療中の生活の仕方によって大きく変わってきますので、発症してしまったら胃腸をいたわった生活習慣が必須になるとお考え下さい。
きちんとケアすることなく無理矢理仕事を続けて、飲み会などといった食生活を続けてしまうと治るものも治りません。
検査方法について
急性腸炎は先に記載しましたように原因が非常に多いです。
そのため、急性腸炎と診断することは容易でも原因の特定にはちょっと時間がかかります。
急性腸炎は臨床経過や身体観察によって医師が判断することが多いのですが、原因をきちんと特定するには便を顕微鏡で確認したり培養することが必須となります。
それ以外には尿検査や血液検査、腸管出血性大腸菌の疑いがある人はペロ毒素を用いた検査が必要になります。
他の情報を確認すると、ノロウイルスやロタウイルスといったウイルス性の腸炎ならばめん棒などの検査キットを使うことで早ければ15分程度で判明するというものもありました。
ただし、細菌性の腸炎になると便を使った培養検査になるとのことで、ウイルス性の腸炎検査と違って15分といった短時間で終わるものではなく、2~3日の間は培養する必要があるので特定まで時間がかかってしまうとのことです。
カンピロバクターのような特殊な細菌は顕微鏡検査で直ぐに発覚するとのことですが、それ以外の細菌感染は時間が必要になってしまいます。
予防法について
急性胃腸炎や急性腸炎はウイルスや細菌性のものが圧倒的に多いので、それらをケアすれば発症確率は一気に低下します。
細菌やウイルスというのは衛生環境が整っていない場所で発生しやすく、徹底的な衛生管理が出来てさえいれば駆逐出来るのです。
基本となる衛生管理は手洗いや消毒でしょう。
アルコール除菌液も有効ではありますが、アルコールに耐性のある細菌やウイルスも存在していると言われておりますので、流水でしっかりと手洗うのが基本です。
食品そのものに細菌やウイルスが潜んでいることも多いので、しっかりと加熱して生で食べるのを避けることも有用となります。
急性腸炎につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では急性腸炎の症状や治し方を中心に記載致しました。
急性腸炎はしっかりと予防すれば避けることが出来る病気の一つです。
特に、生で食べることを極力減らせば日本国内で発症することはかなり少なくなるでしょう。
よく騒がれるシーズンになったら、必ず意識してケアをしてください。
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