狭心症の症状をチェック!肩や背中痛み・安静時・労作時など
肩や背中の痛みなど狭心症の症状をチェック
胸が苦しい、背中の痛みがひどい、なぜか異様に左肩が痛いという方、このような症状は狭心症のサインかもしれません。
心臓が原因であるはずなのに何で背中や肩?という方の疑問にもお答えするのが今回の記事になります。
チェック項目も設けているので気になる方は是非ご覧ください。
狭心症の症状が起こりやすい方のチェック項目
狭心症における予防として、前兆があるかのチェックしておくと良いです。
いくつか例を出して記載していくと…
①適度な運動を定期的に行っていない、すなわち運動不足である
②胸の圧迫感や痛み、不快感を感じることがある
③食事の時間が不規則で偏食が多く、食生活が乱れている
④高血圧や糖尿病を患っている
⑤ストレスを受けることが多い、解消する時間も方法もない
⑥水をあまりとらない、喉の渇きを感じない限り水分は摂取しない
⑦寝ない、基本的に睡眠時間が短い
⑧酒を飲むことが多くたばこもよく吸う
大まかにこのような項目がチェックリストとしては挙げられます。
この中でいくつか当てはまる人は要注意です。
もし全部当てはまるような場合はすぐに病院で検査を受けてください。
この中でひっかかる項目が多いのは①と⑤、⑦とではないでしょうか?
仕事があまりに忙しい人はどうしても該当してしまう項目が多くなる傾向にあるかと思います。
狭心症で肩に出る症状とその理由
この肩の痛みは放散痛になります。
本当の病巣は心臓にあるのにそことは離れた場所で痛みを生じるのが放散痛です。
この放散痛は心臓の痛みを脳が理解せずに他の場所の痛みだと勘違いして発生するものです。
つまり本当は痛んでいるのは心臓であるということです。
胸の痛みと同時に起きないということもあるため、胸の病気と気が付かないこともあります。
ただの肩こりであると認識されてしまったりします。
ただ普通の肩こりとは違い左肩だけが痛いというケースが多いので、なぜか異様に左肩のみが痛いという方は注意が必要になります。
背中の痛みが出る理由
狭心症の症状の一つに背中の痛みがあります。
背中の左側から左下が発作的に痛くなり、時間的には数分で治まるケースが多いのも特徴です。
狭心症により背中が痛くなる理由も肩と同じ放散痛であると言われております。
この放散痛は狭くなった血管が伸びている側で発生するケースが多く、一か所ではなく様々な箇所に痛みを生じることが特徴的であると言われております。
安静時狭心症の症状は?
狭心症にも種類があります。そのうちの一つが安静時狭心症です。
これはその名の通り睡眠などの安静時に突然発作を起こす病気で、冠動脈の一過性の痙攣が血液の流れを一時的に止めてしまうために引き起こされる狭心症です。
別名「異型狭心症」と呼ばれております。
また安静にしている時だけではなく、寒さを感じた時や飲酒を行ったときにも発作が生じることがあります。
安静時狭心症は寝ている時の明け方に発作が起きるケースが多く、狭心症による痛みで目が覚めることもあります。
発作時間は数分から30分とされており、胸の痛みや圧迫感、背中・左肩・胃の痛み等が症状として発生します。
労作時狭心症の症状は?
狭心症の種類の一つに労作時狭心症と呼ばれるものもあります。
これは安静時狭心症とは違い「階段をあがる」「坂道を歩く」「重い物を持ち上げる」などといった労作が生じたときに発生するものです。
原因はその労作によって心筋の働きが増えるが、冠動脈が狭くなってしまうと心筋への血液供給が足りなくなってしまい心筋虚血状態を引き起こすことにあります。
症状は安静時狭心症と同じで胸の痛みや圧迫感、背中・左肩・胃の痛み等が症状として発生します。
こちらは胸の痛みを抑えるために安静になり呼吸を楽にすることで痛みや圧迫感を和らげることができます。
すでに薬を処方されている場合、それをすぐに服用するようにしましょう。
狭心症で高血圧・吐き気・息苦しさ・咳といった症状が出る?
狭心症の代表的な症状は胸の痛みです。
胸全体が締め付けられるような痛みを感じるのですが、人によっては何となく違和感を覚えるとか、痛みが全く出ないという方もいます。
痛み以外に息苦しさ・吐き気・咳・高血圧・冷や汗といった症状が出ることも知られております。
高血圧についてはむしろ狭心症だから高血圧になるという考え方ではなく、高血圧の人が狭心症になりやすいと言ったほうがいいでしょう。
ただし、人によっては血圧の低下が発生することもあります。
高血圧によって血流の流れが悪くなり狭心症になってしまうという人も多いのですが、狭心症によって心筋の壊死が広がってしまうと心臓のポンプ機能が低下していくので、呼吸困難や血圧低下が発生するようになってしまうのです。
この状態は非常に危険なので注意しましょう。
検査方法は?
先のチェック項目で多くが対象となり、さっそく病院に……といった方もいらっしゃるかもしれませんが、それでは実際に狭心症の疑いがあった場合どのような検査を行うのか確認していきましょう。
狭心症の検査は4つあります。
それは心電図検査・心臓エコー検査・心臓カテーテル検査・心臓CT検査です。
まず心電図検査は心臓疾患が見受けられた時に最もメジャーであり必ず行われる検査になります。
全身の血液の循環は心臓内の電気伝達による心筋収縮によって起こっております。
心電図は電気伝達がどうなっているかを調べることができます。
もし狭心症患者なら、心筋虚血を表す変化を捉えることができる場合があります。
特に労作型狭心症が疑われる場合、実際に運動を行った状態で心電図を測定し虚血性の変化の確認を行います。
心臓エコー検査も心臓疾患ではポピュラーな検査になっております。
心筋の収縮・心臓弁の動き・心房の血栓の有無・心室内血栓の有無を心臓の動きを超音波を用いて画像に出すことで確認します。
心臓カテーテル検査は冠動脈をレントゲンで撮影したのちに狭窄がないかを確認する検査になっております。
カテーテルを動脈から挿入して冠動脈を造営し狭窄の有無と進行度合い、場所を確認して治療方針を定めます。
心臓CT検査は冠動脈の狭窄を画像で診断する検査になっておりますが、静脈から点滴での注入になるため心臓カテーテル検査よりも負担が少なくなっております。
発作を止めるにはニトログリセリン?
狭心症の発作を止める薬の代表がニトログリセリンとなっております。
ニトログリセリンの主な効果は3つあります。
それは全身の動脈拡張・冠状動脈拡張・静脈拡張です。
つまりニトログリセリンは血管の拡張に効果があるということです。
動脈拡張によってもたらされる効果は血圧の低下です。
血圧が低下することで心臓の負担が低下します。
冠状動脈拡張は心筋への血液の流れをよくする効果があります。
静脈の拡張は血液の心臓に返ってくる量を減らす効果があり心臓の動きを小さくすることができます。
上記のような効果があるため狭心症患者のお伴となっているのですが、薬であるため使用上の注意がもちろんあります。
代表的なものは血圧が低下する効果があることから、めまいやふらつきに繋がる可能性があることです。
治療方法は?
狭心症の治療方法は3つです。
それは薬物療法かカテーテル治療、冠動脈バイパス術になります。
基本的に薬物療法を推進されるようですが、その時に渡された薬物を用いたとしても狭心症の症状が治まらない場合に手術に移行するようです。
薬物療法で処方される薬は「血管拡張薬」と「ベータ遮断薬」が基本です。
血管拡張薬は血流を良くする効果と心臓の負担を軽減する効果があります。
ベータ遮断薬は交感神経の活動を抑えて血圧を低くし、脈拍も抑えて心臓への負担を軽減します。
カテーテル治療はバルーンがついたカテーテルを用いて冠動脈の狭窄部を広げる方法です。
冠動脈バイパス術はカテーテル治療が困難な場合に行われるケースが多いです。
狭心症の症状につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
今回は「狭心症の症状をチェック!肩や背中痛み・安静時・労作時など」と題しまして狭心症による痛みはどこに生じるか、また狭心症に対するチェック方法や検査方法等を記載してまいりました。
心臓が痛いはずなのに放散痛となり他の個所が痛むということを知らなかった人は多いのではないでしょうか?
心臓による胸の痛みや苦しみが無いときでも放散痛が発生するというのは非常に厄介です。
他の病気と誤認する可能性が高いです。
心臓の痛みが無いから狭心症なんて気にしたことが無いという人でも、チェック項目や肩や背中の痛みなど少しでも気になるものがあった場合、検査するのがいいかもしれません。
LEAVE A REPLY