慢性心不全の症状や定義・原因・治療法は?急性憎悪とは?

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慢性心不全の症状や定義・原因・治療法は?急性憎悪とは?

慢性心不全の定義や治療法・急性憎悪について

本記事では慢性心不全の症状や定義・原因・治療法・急性憎悪についてお伝えしていきたいと思います。

心不全は突如として襲ってきて最悪命を奪う病気でありますが、慢性と聞いた場合その不安から解消されてなんとなく大丈夫そうと感じてしまう方もいらっしゃるかもしれません。

果たして楽観的に考えて良いものか確認していきましょう。


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慢性心不全の症状

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慢性心不全の症状は右心房、左心房のどちらがうっ滞(血流などが停滞した状態)するかで変わってきます。

右心不全になると足が中心のむくみや体重の増加といった症状があらわれます。

むくみの症状は夕方から強くなっていき、履いている靴がきつく感じるようになります。

左心不全になると白っぽい泡のような痰や呼吸困難、咳といった症状が出てきます。

呼吸困難は坂道や階段などの些細な移動で起こるようになるでしょう。

それ以外にも夜の就寝中に呼吸困難が発生したり、夜に尿意を催す回数も増えてきます。

定義について

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慢性心不全とは「慢性の心ポンプ失調により肺および/または体静脈系のうっ血や組織の低灌流が継続し,日常生活に支障をきたしている病態」とされ、急性心不全と分類されたいたのですが、最近では急性・慢性の分類の重要性は薄れているとのことです。

参考:急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)P10 → http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2017_tsutsui_h.pdf

 

原因について

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慢性心不全の原因は心臓に影響を与える心疾患にあります。

具体的には高血圧・急性心筋梗塞・心臓弁膜症・拡張型心筋症などが原因です。

高齢者の場合は拡張型心筋症が原因となることもあります。

それ以外にも慢性心不全を引き起こす疾患には糖尿病・慢性腎臓病などがあります。

心臓弁膜症は動脈硬化などが原因で起こりやすくなりますが、この動脈硬化は高血圧で起こりやすくなります。

つまり、糖尿病や高血圧などは生活習慣病であるため、生活習慣には気を付ける必要があるということを意味しているのです。

治療方法について

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慢性心不全の治療方法は、心臓再同期法・薬物療法・生活習慣の指導が基本になるでしょう。

まず心臓再同期法とは難しく感じてしまいますが、簡単に言うとペースメーカーを体内に植え込んで左右心室を収縮させるタイミングを整えて心拍出量を高めるのが目的です。

次に薬物療法ですが、利尿薬や血管拡張薬、強心薬を用いての治療となるでしょう。

まず利尿薬は体内の水分量を減らしてうっ血が原因の呼吸困難や浮腫の症状を軽くしてくれます。

次に血管拡張薬は心臓への負担軽減のために血管を拡張させるので、血圧が下がる効果があります。

最後に強心薬を用いると心臓の血液の拍出量を高めることができるでしょう。

生活習慣の指導とは水分摂取制限や塩分摂取制限の指導が必ず行われます。

それ以外にも生活習慣病が原因であった場合はそちらの改善も取り組むことになります。

検査方法について

心不全を検査するためにはまず循環器内科や心臓血管内科などを受診するのが基本となります。

確認方法も最初は聴診器を使って雑音がないか、肺に水が溜まっていないのかを確認するところから始まります。

他にはむくみも関わってきますのでむくみがあるのかどうかを検査し、動悸や息切れの症状が出ているのかも問診にて確認することになります。

そこで心臓の状態が怪しいと疑われた場合は、レントゲンや採血、心電図などを用いた検査を実行することになります。

触診や問診の後はこの3つの検査となって、そこでさらに異常が確認された場合は精密検査が必要になってきますので、ホルター心電図や心エコー法などの方法を実行することになります。

慢性心不全の急性増悪とは?

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まず急性増悪とは急激に状態が悪化することを意味しています。


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実は慢性心不全の状態であったとしても急性増悪が発生して急性心不全になることがあります

もともと心臓は負担がかかったとしても代償機転を働かせて心拍出量を保つことができるのですが、あまりにも負荷が大きいか負荷が長期にわたってかかり続けると代償機転がもたなくなり突如として症状が重くなってしまうことがあるようです。

つまり慢性心不全の状態で急激に心臓への負担のかかる行為を行ったり、慢性心不全の状態を長い期間維持し続けると急性に代わる時が来る可能性があるということです。

慢性心不全の食事や生活指導

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先ほどの治療の項目でも説明しましたが、慢性心不全の治療には生活指導と食事内容の制限がかかります。

まず食事内容は水分摂取制限や塩分摂取制限をされるようになるでしょう。

水分摂取制限は体内の水分量を減らしてうっ血に伴う呼吸困難や浮腫などの症状を軽くすることが目的です。

塩分摂取制限は血圧の上昇を抑えて心臓への負担を減らすことが目的となっています。

それ以外にも糖尿病や高血圧が慢性心不全の原因となっていることがあるため、水分摂取制限や塩分摂取制限以外の食生活の改善や適度な運動を指摘されることもあるでしょう。

予後について

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慢性心不全に限らず他の病気でも症状が軽ければ軽いほど予後は非常に楽なものとなります。

しかし症状が重い場合は予後もよいものにはならないでしょう。

また、心不全の重症度を表す分類としてNYHA心機能分類というものがあり、「1.心疾患はあるが身体活動に制限なし」「2.心疾患により軽度の身体活動の制限がある」「3.心疾患により高度な身体活動の制限がある」「4.心疾患のためいかなる身体活動も制限される」と4段階で分けられております。

ここの1・2度は3・4より一般的には予後は良いと言われております。

慢性心不全により動悸・息切れがひどいと運動制限や活動制限をされてしまうことがあり、そこで安静にしてしまう期間が長いと体力や筋力が低下してしまいます。

もしここで治療期間が長くなってしまうと日常生活に戻るまでも時間がかかってしまうでしょう。

さらにお年寄りの場合は若い人たちより筋力の低下が早いため最悪寝たきりになってしまうこともあります。

リハビリの効果について

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慢性心不全の予後を少しでも良いものとするために、心不全の治療プログラムにはリハビリが組み込まれていることが多くなっています。

このリハビリの狙いは心臓病の患者さんが体力や筋力の回復以外にも、再発防止やストレスの軽減も含まれており非常に重要なものとなっているのです。

実際に心不全の患者でリハビリをする組・しない組にわけて経過観察を行った結果、リハビリを行ったほうが3か月後の生活の質も良く、重症心不全になる比率が低下して、再入院率する確率も低下していることが分かっております。

また、運動をして大丈夫かどうかが不安な虚弱な患者であっても安定した心不全の患者ならリハビリに参加して運動療法を行うことが推奨されているようです。

  

その他、心不全に関しましては次のページを参考にしてください。

うっ血性心不全の症状は?原因や診断・治療・予後・余命は?
急性心不全の症状や原因・治療・予防法は?若者も増加?
心不全の症状【うっ血性・急性・慢性など】と原因や治療法

 

慢性心不全につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。

東北大学大学院循環器内科学 東北大学大学病院環器内科 慢性心不全

 

最後に

以上、いかがだったでしょうか?

今回は慢性心不全の定義や治療法、リハビリや急性増悪についてお伝えしてまいりました。

確かに急性に比べれば突発性は低いものであり、いくらか安心できる要素はあったかもしれませんが、急性増悪によって症状が突然悪化して急性心不全になってしまうこともあるため、早めの治療を必ず行う必要があることはわかりましたね。

そして原因が心臓に負担がかかる病気であることもわかりましたが、それは生活習慣病が原因となるパターンもあることがわかりました。

ですので、皆さんも自分は関係ないと思わないで、運動不足や食生活の乱れ、日常生活の乱れを感じているなら少しずつ改善していきましょう!


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