境界性人格障害の方への対応方法【家族・ママ友・職場・恋人など】
同僚や上司・友達など境界性人格障害の方への対応策
境界性人格障害の方は本人も色々と辛い思いをしますが、周りの人たちも苦労することが多いのです。
そのため、家族・ママ友・恋人・上司・同僚・友達などの立ち位置にいる人たちは、対応方法を整理されておいた方が良いでしょう。
そこで、今回はこの境界性人格障害がある人と、どのようにつき合っていったらよいのかについて触れてみたいと思います。
境界性人格障害とは?
境界性人格障害とは境界性パーソナリティ障害とも言われており、感情のコントロールが苦手で人間関係のトラブルが多く発生するようになってしまう精神疾患です。
一部の人たちからはアダルトチルドレンとも言われており、自傷行為を繰り返すようにもなってしまいます。
有名な方々でも発症している例がありダイアナ妃が最も有名な例と言えるでしょう。
人口の約2%がこの境界性人格障害に悩まされているとのことなので、自分たちが気づかないうちにこの障害に苦しめられていた人と接していた可能性も高いのです。
特徴はいろいろとあるのですが、1例としてキレやすい・価値観が急に変わる・仕事への不満が非常に多く転職が多い・生き方がわからない・自殺未遂が多い・酒に逃げることが多い・浪費癖やギャンブル狂などに依存しやすい・感情のブレーキが利かない・人に見捨てられるのが怖い・気分や感情の起伏や変化が激しすぎるといったものがあります。
これでも書き足りないくらいなので、特徴は色々とあるものなのです。
境界性人格障害の方への対応方法
家族の場合
境界性人格障害の人と似付き合い方は非常に大変です。
他人でしたら切り捨てられることもよくありますが、家族の場合はそのようなことは絶対にしてはいけません。
支えてくれる存在が本当に大切なのです。
周囲の人のサポートや励ましが重要なのに、距離が遠すぎると本人は絶望感を感じてしまいそこからの復帰は困難になってしまいます。
現代日本でもこの境界性人格障害に対して否定的な気持ちを持って嫌悪感を持ってしまう人が多いので、日本では治療に向かないという声すらあります。
正しい対応とは、過剰な反応をする相手に振り回されずにマイペースをキープしてある程度の距離はおきつつ、必要な部分は手助けをするスタイルになります。
過保護すぎると依存心が高まってしまいますし、本人がトラブルを起こしたときの失望感も強くなるのでほどほどの距離感が重要なのです。
ママ友の場合
これは非常に難しいです。
正解はありません。
しかし、様々な人たちのお悩み相談やSNSを見ているとほとんどの方々がアドバイスで「距離を置く」とか「少しずつフェードアウトする」といった付き合いを減らす方向を薦めております。
基本的にママ友の世界というのは子供同士が仲がいいから仕方なしにつき合っているという人が多く、本心では避けられるなら避けたいと感じている人も多いようです。
そんな状態の人の中に境界性人格障害の人が混ざってしまうと混乱状態にされてしまうことが非常に多く、辛いとか大変という書き込みが多数ありました。
そのため、付き合いがそこまでない人だった場合は深くかかわらないように立ち回ったほうがいいでしょう。
いきなり縁を切るとあらぬ噂を流されてしまうケースもありましたので、少しずつ付き合いを減らすのがベストなのでしょう。
上司の場合
配属された部署の上司が境界性人格障害の場合は高い確率で苦労されるようです。
おそらく転職を考えてしまう人も出るでしょう。
可能なら転職や職場変更をなされた方が良いかもしれません。
上司が境界性人格障害の場合は気に入らないことが少しでもあると、「いじめ」のような対応をとるケースがよくみ受けられるので、最初にどういう態度を取れば良いのかを周りの人たちに確認して対応するしかありません。
指揮能力に問題があるのなら、その人のさらに上に相談して状況判断を仰ぐようにした方が良いでしょう。
一度敵対するとひたすら戦いを強いられるようになってしまい、仕事どころではなくなってしまいますので、人間関係での対立が起きないように立ち回りましょう。
職場の同僚の場合
境界性人格障害の人が職場の同僚にいるのなら、立ち回りを真剣に考える必要が出てきます。
基本的に境界性人格障害の人は感情のコントロールが上手くないので周囲の人たちが巻き込まれるような形になって会社内で人間関係の対立が発生し、大きなトラブルに発展することがあります。
このトラブルは自分が避けようとしても相手側から寄ってきて巻き込まれることもかなり多いので、最初から一貫した対応をとるようにして、会社のルールに則った姿勢を貫きましょう。
また、境界性人格障害の人は依存性が強い人も多いので「気軽に相談して!」なんて言葉を使ってしまうとどこまでも追及される立場になってしまうことがあります。
そのため、程よい距離感を保つようにした方が良いでしょう。
実際にあった職場のトラブル例として以下の流れがありました。
境界性人格障害とは知らず相談に乗ってしまう→相談の中身がエスカレートして、更には昼夜問わずに連絡が来るようになる→引きずり込まれる→一緒になって不満を言う立場になる→職場で対立が発生し大混乱になる
1例にすぎませんが、これらのトラブルはできれば避けたいものですのかと思います。
恋人の場合
境界性人格障害の人が恋人だった場合は、発覚した時点である程度の覚悟が必要です。
基本的に依存性が非常に強く、人と距離をおくことを嫌う傾向にあり、冷たい態度をとることで攻撃的になって暴言や暴力に繋がることがあります。
いわゆる、束縛する傾向にあるということです。
頻繁に連絡が来るようになりますし、時間帯に関係なくメールや電話が来るようになってしまったりします。
そこでそっけない態度をとると、自傷行為や自殺行為をとる可能性もあるようです。
そのため、つき合うのなら必ずルールを作るようにされた方が良いでしょう。
例えばこの時間帯には緊急性が高いもの以外では連絡をしないといった簡単なものでも構いません。
根気よくルールを守ってもらうようにしましょう。
おそらく、最初のうちはこのルールを守ることはできませんので説得し続ける必要性が出てきます。
付き合うことが無理だと感じてしまったら、別れた方がいいように思います。
別れる場合は可能なら引っ越しを行って追ってこれない状態を作た方が無難かもしれません。
友達の場合
友達の境界性人格障害との付き合い方は2つの対応方法があるかと思います。
完全にお付き合いを断ち切るか、その人の家族とも仲良くなって治療の手伝いをするのかです。
中途半端が一番いけません。
境界性人格障害の人は恋人や友達でも信頼できる人だと相手に密接に関わろうとする傾向があります。
孤独感が非常に強いので依存度が非常に高いのです。
そのため、見捨てられたと感じると自傷行為に走ることもありますし、普通の人では予想もつかない行動をとったりします。
これらの行動を見て「ついていけない」と感じた人は完全にお付き合いを断ち切ったほうがいいでしょう。
それでも改善させたいと感じる人は、治療の手助けを行う気概が必要になります。
この病気は本人の治りたいとか治したいという気持ちが大切なので、そのような気持ちにさせる周りの人の努力が必要になります。
境界性人格障害に関しましては次のページも参考にしてください。
境界性人格障害の方への対応方法につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
LITALICO パーソナリティ障害とは?原因や診断・治療方法、周囲の接し方や仕事・生活の支援先を紹介します
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では境界性人格障害の人への対応方法をまとめてきました。
この境界性人格障害は周りの人たちが大変悩まされる障害で、ネット上でも「友達が境界性人格障害でどうしたらいいのかわからない」とか「境界性人格障害の人との付き合い方をどうしたらいいのかわからない」という相談が非常にたくさんあります。
しかし、この病気は治療が行われない限り改善しないので、殆どの意見が「無理のない範囲に距離をおく」とか「物理的に距離をおく」に収束しており、解決策は見つかっておりません。
この病気は本当に厄介なものなので、身近な人が発症していることを知ったのなら、どのような付き合い方をするのかを整理して接するようにした方が良いでしょう。
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