境界性人格障害の病院での治療方法は薬か!治療期間や費用は?
病院での診断や治療など境界性人格障害の治し方や対応方法
境界性人格障害は多くの方々に影響を及ぼすような症状なので、身近にこの障害を持つ方がいる場合は病院での薬を使った治療方法や治療期間、並びに費用などを理解して備えるのは非常に有効な手法と言えるでしょう。
本記事ではこの境界性人格障害の治療方法を主体に記載していきます。
境界性人格障害とは?
境界性人格障害とは境界性パーソナリティ障害とも呼ばれており、感情のコントロールが苦手で人間関係のトラブルを多く発生させてしまいがちになり、慢性的な虚無感や二極思考が引き起る障害のことです。
この人格障害とは重々しい言葉でイメージが良くないということで、最近は人格障害ではなくパーソナリティ障害のほうが使われることが増えているようです。
この障害は名前に境界性という言葉が入っているように、両極端な思考を示すことが増えるのです。
つまり、幸せであるプラスの気分と不幸であるというマイナスの気分の揺れ動きが激しくなり、あらゆるものを白か黒かで判断するようになります。
つまり0か100かしか無くなってしまうので、恋人がこの境界性人格障害の場合は幸せ状態なのでひたすら積極的に行動してくるのですが、ちょっとしたきっかけでマイナスになるといきなり攻撃的になってきます。
少しのマイナスで黒と判断するようになりますが、見捨てられることに極度に不安を感じるので暴言や暴力に発展することもあるのです。
境界性人格障害の治療はどのような病院で行う?
医療機関を受診する場合は精神科や心療内科が基本となりますし、無料で相談を受けたいという方は地域の精神保健センターや保健所を利用するのも良いでしょう。
企業によっては産業医がいらっしゃることもあるので、そちらを利用するのもOKだと思います。
しかし、会社側に知られたくないと考えている人は、精神科や心療内科を利用されると良いでしょう。
それ以外にはメンタルクリニックに行って相談をするのも有効となっております。
住んでいる地域にもよるでしょうが都市部ではメンタルクリニックも増加傾向にあるとのことなので、相談するところに困ることは少ないでしょう。
総合的な治療を本格的に受けたいと考える場合には医療機関を受診されるのが良いように思います。
境界性人格障害の診断方法は?
境界性人格障害の診断方法はアメリカ精神医学界が作成した「精神疾患の分類と診断の手引き」により具体的に提示されております。
内容は以下の通りです。
1.現実に、または想像の中で見捨てられることを避けようとする、なりふりかまわない努力
2.理想化とこきおろしの両極端を揺れ動くことによって特徴づけられる、不安定で激しい対人関係様式
3.同一性障害:著明で持続的な不安定な自己像または自己感
4.自己を傷つける可能性のある衝動性で、少なくとも2つの領域にわたるもの(例:浪費、性行為、物質乱用、無謀な運転、むちゃ食い)
5.自殺未遂、そぶり、脅し、または自傷行為の繰り返し
6.顕著な気分反応性による感情不安定性(例:通常は2~3時間持続し、2~3日以上持続することはまれな、エピソード的に起こる強い不快気分、いらだたしさ、または不安)
7.慢性的な空虚感
8.不適切で激しい怒り、または怒りの制御の困難(例:しばしばかんしゃくを起こす、いつも怒っている、取っ組み合いのけんかを繰り返す)
9.一過性のストレスに関連性した妄想様観念または重篤な解離性症状
(境界性パーソナリティ障害の診断基準より:http://bpd.nerim.info/diagnosis/dsm.html)
上記の1~9で5つ以上当てはまったら境界性人格障害と診断されます。
それ以外にもこのサイト(http://www.medical-heart.com/psycho%20check%20illness03.html)のように境界例の自己診断テストというものもありますので、病院に行くべきか悩んでいる方はまずは自己診断から始めましょう。
境界性人格障害の治療方法は?薬?
症状の出方次第でどのような薬を用いるかどうかは変わってきますが、基本は精神科医や臨床心理士によるカウンセリングからの行動療法となってきます。
薬は夜眠れないのなら睡眠導入剤が渡されるでしょうし、うつ病の症状が出ている人は抗うつ剤が用いられ、不安が強すぎる方は抗不安剤を使うようになるようです。
要するに、確定的に決まった薬は無いということです。
ただし、この障害はウイルス性の病気や細菌性の病気と異なりますので薬は治療というよりも症状の一時的な緩和にしかなりません。
必ず根本を取り除かないといけないのです。
必ず元となっている境界性人格障害を取り除く必要があります。
これは治りたいという気持ち次第のところも強いので、本人が本気で取り組む気概も重要になります。
境界性人格障害の治療期間は?
境界性人格障害の治療期間は人それぞれです。
発症するに至る環境も異なっていますし、何が原因なのかも治療期間に関係してくることでしょう。
実際に発症した人の例では2年半はかかったという人もいますし、6年ほどかかった人もいるようです。
大体の目安は3年から5年と言われているようですが、長い人では10年とか20年もを受けている人もいるのではっきりとした期間を告げることはできない状況となっています。
境界性人格障害の治療費(目安)は?
健康保険の適用枠にならない自由診療、つまりカウンセリングなどになると保険がかからないので割高になります。
これは住んでいる地域によっても相場が異なるでしょうが、東京では1回1.2万円で大阪や名古屋では1万円とのことでした。
回数が増えれば負担も増えてしまうので、どうしても何回も治療を受ける必要がある人は医療
但しカウンセリングを受けられる場合は、基本的には保険が適用されないと思いますので、医療制度の対象外となり費用が掛かるという認識をして頂けたらと思います。
境界性人格障害の方への対応方法は?
境界性人格障害の人は両極端になっている人が多くプラスとマイナスの振れ幅が異常なまでに大きいのです。
この障害に苦しんでいる人にはできる限り手助けをしたくなってしまうかもしれませんが、周囲も振り回されてしまうので推奨されていないのです。
必ず、ラインを決めて接するようにしましょう。
例えば、昼間は相談に乗るけど夜は電話を受けないから不可と説明するとか、ここまでは助けるけどここからは助けないなどとはっきりと境界線を引いて接するようにしましょう。
ただし、一方的に決めると「見捨てられてしまった」とマイナスに捉えられてトラブルに発展することもあると言われているので、なかなか周りの人も付き合い方が難しいようです。
また、絶対にしてはいけない行動の一つに本人に人格障害者であると自覚していない人に告げることというものがあります。
一生恨まれてしまい危険な状況に追いやられてしまう可能性があるので避けましょう。
同僚や第三者として接する人は、被害を受けないために淡々とした態度で第三者でいることが大切でしょう。
境界性人格障害に関しましては次のページも参考にしてください。
境界性人格障害の方への対応方法【家族・ママ友・職場・恋人など】
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では境界性人格障害について、治療期間や治療方法を中心に記載してまいりました。
境界性人格障害は治療に非常に長い期間がかかってしまうこともありますが、治療を継続することで治る可能性は高まるので長い目で見守ることが大切です。
問題のある行動に関してはそれが間違った行動であるということをはっきりと伝えて接するようにしましょう。
中途半端が一番危険ですので、対応には明確なルールを決めるようにしましょう。
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