カサンドラ症候群の症状やカウンセリングなど治療法
カサンドラ症候群の離婚や子供への影響と関連する本
世の中には聞いたことのない病気というのはたくさんあります。
今回紹介するカサンドラ症候群も多くの方にとってその一つでしょう。
実際に症状が出て悩む立場になった場合、子供への影響や役立つ本、カウンセリングなど治療方法について情報を集めようと行動されることでしょう。
本記事ではカサンドラ症候群についてできる限り分かりやすくお伝えしたいと思います。
カサンドラ症候群とは
カサンドラ症候群とはウイルスや細菌によって感染する病気ではありません。
最近話題のアスペルガー症候群になっている人が身内にいた場合にその人とコミュニケーションがうまく取れないことで発生する二次障害です。
具体的には結婚した夫が実はアスペルガー症候群で、結婚生活を送るようになってから意思疎通がうまくできないことが発覚し、色々と精神的にも肉体的にも追い詰められてカサンドラ症候群になってしまうということです。
アスペルガー症候群は男性のほうが女性よりも4倍ほど発症者がいると言われているので、カサンドラ症候群になる人の割合は自然と女性の方が高くなっているようです。
ただし、これは2003年に心理学者がカサンドラ症候群と名前を付けているかなり新しいものであり、障害名としては確立されていないので、カサンドラ症候群以外にもカサンドラ情動剥奪障害やカサンドラ愛情剥奪障害などと呼ばれることもあります。
これらはすべて同じものとなります。
症状とチェック診断法
このカサンドラ症候群になってしまっているのかの簡易チェックは以下の通りです。
1.親族に他人の感情を理解して自分の感情をコントロールする心の知能指数であるEQが低い人がいる。
2.その人とコミュニケーションがうまくとれていないと感じることが多く、そのことで悩んでいる。
3.悩んでいる期間が長く、精神的な苦痛と肉体的な苦痛があり、体調に何らかの不調が見られる。
4.偏頭痛・パニック障害・体重の増減・自律神経失調症・うつ病・自己評価の低下・夜眠れないなどの具体的な症状が出ている。
これらが当てはまる場合は要注意です。
4番のみなら別の病気も考えられますが、それに他の1・2・3がセットとなってしまう場合は、カサンドラ症候群を疑った方が良いでしょう。
原因について
カサンドラ症候群は一言で言ってしまうと身内にアスペルガー症候群の人がいるのが最大の原因です。
このアスペルガー症候群になってしまうと、どのような行動が原因でカサンドラ症候群になってしまうのかを解説します。
まず、アスペルガー症候群の人はコミュニケーションを取るのが非常に苦手です。
日常の会話程度はできるのですが、会話の裏側を理解するとか空気を察することが難しいので、その場の雰囲気を悪くしてしまうことが多々見受けられます。
また、人の言葉を捉え違いすることも多く傷つきやすいという面もある他、言葉を発した側からするとなかなか理解できない部分で喧嘩になってしまうこともあります。
そして、社会のルールやその場のルールを守らないことも多く、振り回されることも非常に多いです。
こういったことが積み重なって、そこからストレスが溜まりやつれてしまうことがあります。
いったん物事に興味を持つと異常なまでのこだわりを持つようになり、それにのみ集中するようになるので、話題や生活がそれ一辺倒になってしまうことがあるのです。
自分が全く興味がないそぶりを見せているのに、その話題のみ振られてしまうことでコミュニケーションがとれないと感じてしまい、精神的にまいってしまいます。
治療方法は?カウンセリング?
ウイルスや細菌が原因なら、それに伴ったものを投与することで治るのですが、カサンドラ症候群はそういった類の病気ではないので通常の治療法では治りません。
あくまで現象のようなものなので、睡眠導入剤や精神安定剤を処方されるかも知れませんが、医師か心理療法士によるカウンセリング主体となるでしょう。
医師がカサンドラ症候群について知っているのなら、家庭環境や生育歴などからある程度推測してくれますので、そこからカウンセリングを行っていくようになります。
ただし、いくら睡眠導入剤などをもらってカウンセリングをして気持ちが楽になったとしても、そもそもの原因はアスペルガー症候群の人と接する事でのストレスであり、アスペルガー症候群の治療は容易ではないところもあり、身内にいるアスペルガー症候群の方と一緒にカウンセリングを受けてお互いが前向きになれる環境を作るしか解決策は無いのかと思われます。
カサンドラ症候群の親の子供への影響
アスペルガー症候群の親を持ち、カサンドラ症候群の親を持っている家庭は基本的になかなか上手くいかず、夫婦円満な家庭状態とはいかないことが多いようです。
夫がアスペルガー症候群で妻がカサンドラ症候群になってしまっている場合は、おそらく夫婦間での会話は最小限になってしまうでしょう。
あるいは夫側が一方的に妻に構って、妻は可能な限り無視をするとか避けようと努力するといった感じになったりします。
こうなるとアスペルガー症候群の親は子供を必死に構うようになります。
つまり、親の負担が子供に行くようになるということです。
また、カサンドラ症候群になってしまっている人は精神的に辛い立場にあるため、八つ当たりのように子供につらく当たってしまうことがあり、子供の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。
カサンドラ症候群と離婚について
夫がアスペルガー症候群でカサンドラ症候群になってしまった場合、今まで説明してきた通り、カサンドラ症候群になってしまった側の改善は、なかなか困難なものとなってしまいます。
かなり精神的な開き直りが無い限り苦しめられることになると思われます。
そのため、カサンドラ症候群の解決方法には離婚が必ず挙げられるのです。
一緒にいなければ苦しめられるわけではないのでどうしても有力な解決策の1つになってしまいます。
実際に、仕事熱心だと結婚前は感じることも多いようですが、アスペルガー症候群の人は興味がないことや相手への関心が極端に薄かったり、感情の起伏が異常に激しいので、一緒にいても気持ちが分かり合えずに苦痛に感じるようになってしまうのです。
逃げることと感じてしまうでしょうが、離婚も選択肢になるのはやむを得ないことかもしれません。
カサンドラ症候群に関連する本について
カサンドラ症候群で悩んでいる人はかなり多く、それに関連した本はたくさん出されております。
「マンガでわかるアスペルガー症候群 & カサンドラ愛情剥奪症候群」「夫がアスペルガーと思ったとき妻が読む本 誰にもわかってもらえない“カサンドラ症候群”から抜け出す方法」「カサンドラ症候群でした アスペルガーな夫との生活と、これから」などなど、調べるとかなり多く出てきます。
これらの本は自分がカサンドラ症候群かどうかが分かるようで、幸せな生活を送るための助けとなることも多いようなので、是非とも活用していただけたらと思います。
支援する機関ってあるの?
アスペルガー症候群は発症している本人を苦しめますが、それよりも周りの人への被害が甚大になることが大きく、最終的にはアスペルガー症候群の周りにいる人が心身の不調に陥ってしまったりします。
この二次災害がカサンドラ症候群なのですが障害名としては確立していないので、カサンドラ症候群以外にもカサンドラ情動剥奪障害やカサンドラ愛情剥奪障害とよばれることもあるのです。
これは支援機関があるのかどうかを調べてみましたが、カサンドラ症候群に対する専門支援機関は見つかりませんでした。
しかし、発達障害に対する支援センターに相談することは可能なので、ここが支援機関とも言えるでしょう。
カサンドラ症候群につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
LITALICO 発達ナビ カサンドラ症候群とは?アスペルガー症候群の家族がいる人が注意したい症状・対処法まとめ
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事ではカサンドラ症候群についてお伝えしてまいりました。
カサンドラ症候群になってしまった方は身近にアスペルガー症候群の人がいるということになります。
この症状は非常に大変なものであり、自分がいくら努力をしてもなかなか解決するのは容易ではないものとなっています。
様々な情報やデータを集めてみると、結婚したパートナーがアスペルガー症候群だった場合は8割の人が別れているという情報もありましたが、それは仕方のないことなのかもしれません。
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