大人のアスペルガーの治療法や症状の特徴は?向く仕事は?
大人のアスペルガーのチェック・診断法と対応・接し方
アスペルガーであることに子供の頃は気が付かず、大人になってから気が付くケースもあります。
本記事ではアスペルガーの症状の特徴や治療法、そしてどのような仕事が合う傾向にあるのかなどについてお話ししたいと思います。
また加えてアスペルガーの方への対応・接し方に関しても触れてみたいと思います。
大人のアスペルガーの治療法は?
アスペルガー症候群の治療方法は子供の場合は専用のプログラムやトレーニングを組んで行うようになりますが、大人の場合は対応方法も異なってきます。
まず最初にご認識いただきたいことは、このアスペルガー症候群を治す決まった方法は無いということです。
薬も一応ありますが、精神安定剤などを処方される程度なので一時的な解消にしかならないでしょう。
改善させるための対処法としては脳を活性化させることや外に出るトレーニングが必要とのことです。
他には病気と向き合って受け入れていくことも重要と言われております。
このようにあやふやな回答になってしまうのは確立されているものがなく、これを行えば改善するという明確な対処法が無いからです。
病院に行って心理教育と環境調整療法を行い、薬物療法を行うことで症状も少なからず改善されるとのことなので、アスペルガー症候群の診断テストを行って該当する項目が沢山あったのなら、まずは病院に行くことから始められると良いでしょう。
インターネット上で仮に「アスペルガー症候群の治療はどうしたらいいでしょうか?」と質問をしたとしても「ありません」とか「アスペルガー症候群と思っている人はアスペルガー症候群ではない」と言われる傾向が見受けられますので、まずはアスペルガー症候群の治療ができる病院に行かれると良いでしょう。
症状の特徴は?
今まで気が付いていなかったが実はアスペルガー症候群だったと大人になってから気が付く人は世の中にそれなりにいます。
その特徴は下記になるでしょう。
・基本的に指示待ちになる
・人付き合いがすごく苦手
・あいまいな表現で言われると困る
・その場の空気を感じ取るのが上手くない
・直接的な表現が多い
・距離感が解らない
・細部にこだわることが多い
・社交辞令が通用しない
・急な予定変更や状況の変化に対応できない
・優先順位といったものをつけるのがとっても苦手
・整理整頓が苦手でデスク周りが散らかっている
・短期的に記憶することが苦手で名前と顔が一致せず、人の名前を覚えるのが苦手
・自分のルールが強い
男性と女性とでは違う?
アスペルガー症候群の特徴は男女では違うと言われております。
具体的には男性の場合は社会性の低さがかなり出てしまいますが、女性の場合は男性ほど顕著には表れないというものです。
他には、女性の場合、原因不明な体調不良になることがあり不眠・めまい・頭痛・下痢・便秘などの症状に悩まされるようになるようです。
しかし、人間関係に苦しむとか、社会性にうまく馴染むことができないというのは少なからず出てしまうので、社会に出てあまり適応できずに苦しむことは多々あると言えるでしょう。
社会性は女性の方が幾分かはマシな傾向はあるようですが、反面、女性の方が人間関係に苦しみやすいとも言われているので、特徴は多少異なりますが男女とも社会に馴染むことに悩まされやすいという点は同じと言えるでしょう。
向いている仕事は?
アスペルガー症候群の方が向いている仕事は専門職で、人との接触が少ない仕事です。
人間関係の構築が非常に苦手なので人との接触は少ない仕事がベストとなります。
つまり、研究職・デザイナーといったものから、自分の専門知識を有効に使えるプログラマーといったものもいいでしょう。
逆に絶対に選んではいけないものは、人間関係が複雑に絡んでイレギュラー対応が多いもの、そして相手の表情から心を読み解く必要があるものといったものでしょう。
つまり、営業・クレーム対応・サービス業・接客業・ショップ店員といったものは不向きとなります。
原因と発症時期は?
アスペルガー症候群の原因ははっきりとわかっていませんが、親の育て方や愛情不足によって悪化することや何らかの脳の機能障害が原因ではないかと考えられているようです。
環境的要因・遺伝的要因・出産や妊娠中に発生した何らかの事柄が影響したとかいろいろな説がありますが様々な事柄が複雑に絡み合って発症し、悪化していくと考えられています。
また、アスペルガー症候群は子供の時に発症して大人になっても治らないケースと、子供の時だけ発症するもの、そして大人になってから発症するものがあるので、時期も決まっているわけではないようです。
大人のアスペルガーを診断するのは何科?チェック方法は?
アスペルガー症候群の治療を始めるには発達障害外来といったものやアスペルガー症候群外来といったものを設けている大学病院や総合病院がベストと言われております。
しかし、これはそこまで多くないので、精神科に行くのが良いでしょう。
しかし、アスペルガー症候群の専門医がいる病院ははっきり申し上げて少ないので、精神科のある病院にアスペルガー症候群の治療も可能かどうかを事前に確認したほうがいいでしょう。
簡単なチェック方法は自閉症スペクトラム指数に基づくアスペルガーの診断テストを行うのが良いでしょう。
これは全部で50問となっており、4択となっているのでしっかりと確認することができます。
インターネットで「アスペルガー症候群 診断テスト」と検索するとすぐに出てきますので、見てみるといいでしょう。
URLも貼っておきます。
参考URL:http://asperger.nerim.info/diagnose/test.html
恋愛について
アスペルガー症候群の方はどうしてもコミュニケーションが苦手になってしまう所がありますので、恋愛についても同様なことが言えます。
対人関係への抵抗感も多く持ち合わせていますし、限定的なこだわりも圧倒的に強いため、これらの状況を理解した上でつきあえる人を見つけるのが最良となります。
これらのアスペルガー症候群の特徴を理解していない状況でつきあうことになった場合、高確率で上手くいかなくなりますのでお勧めできないのです。
アスペルガー症候群の人は相手の気持ちを察するところが不得手で、無意識のうちに相手を傷つけてしまう言動や行動をとってしまいがちですので、それらを理解して行動できるパートナーを見つけましょう。
また、相手への依存度もかなり高くなる傾向にあるので、ストーカーと思われてしまうこともあります。
「好きな人を独占したい」という考え方は大なり小なり多くの人が持っていますが、これが特別強いのです。
アスペルガー症候群の人は勿論、相手においても自分のこのような特徴を理解することが大切となります。
アスペルガーの方への対応・接し方は?
アスペルガー症候群の方は専門分野では非常に優秀で、その分野ではトップクラスの実力を発揮したりしますが、それ以外の分野は圧倒的に劣るということが良くあります。
そして、人間関係構築も苦手ですし、察する能力も高くありません。
また、予定が崩れるとその後の対処に戸惑ってしまうところがあり、緊急対応がとっても苦手です。
これらを理解して接する必要があります。
つまり、業務内容はわかりやすく一つずつ伝える・予定や業務内容を視覚化する・メモ書きして内容を伝える・必要なことを簡潔にする・自己嫌悪に繋がる否定の言葉を減らすといったことが必要になるのです。
また、怒鳴られることや怒られることが非常に苦手で大声で怒鳴られると普通の人よりも恐怖を感じやすく自己嫌悪に陥る可能性が高いので最悪の場合、退職する可能性があります。
このように、接する側も最大限考慮する必要があるのがアスペルガー症候群なので、周りの人の配慮もたくさん必要となってくるのです。
仮に、この部分を「面倒くさい」と感じてしまう人が職場にいるのなら、その職場は間違いなくアスペルガー症候群の方に向いていないと言えるでしょう。
アスペルガーにつきましては次のページやサイトも参考にしてみてください。
ひだまりこころクリニック “大人の発達障害(アスペルガー症候群)とは?“
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では大人のアスペルガー症候群についてお伝えさせて頂きました。
大人のアスペルガー症候群は気が付かなかったケースもありますが、大人になってから発症するものもあるので、気が付かないで苦しんでいる人が確実にいます。
この症状において最も大切なことは理解者を持つことなので、周りの人もこのアスペルガー症候群に対して理解を示すようにしてください。
そして、困難もあるかとは思いますが、この症状があるからと悲観的に考えるのではなく、その方の特徴の中でいかに過ごすことが、より幸せに過ごせるのかと前向きに考えるのが良いかと思います。
LEAVE A REPLY