梅毒の検査方法【stsやtp】と費用!結果は即日?
梅毒の検査は病院の何科かと保健所でもOKか!キットは?
梅毒になってしまった人は、できる限り知られないようにしたいという心理が働くようになります。
そのため迅速に済むような検査方法を模索するようになります。
その検査方法にはstsやtpと呼ばれるものがあります。
これらの検査の具体的な方法や費用の他即日に結果が出るのかといったところは知りたいところかと思います。
本記事ではこの梅毒の検査方法についてお伝えしたいと思います。
梅毒の検査方法【stsやtpなど】
具体的な検査方法はSTS法とTP抗原法が主体となります。
梅毒の原因は梅毒トレポネーマに感染することにありますが、これが体内に入ると細胞を破壊し始めて、この破壊活動によって細胞からリン脂質のカルジオリピンというものが現れます。
このカルビオリピンに対する抗体が存在するのかを調べる検査となるのです。
この抗体はカルビオリピン抗体といわれており、感染後2~4週間で血中に出てきます。
ただし、梅毒トレポネーマに対する抗体ではないので、まれに梅毒以外の病気で引っかかる可能性もあるようです。
TP抗原法とは梅毒トレポネーマが体内に侵入することで作られるTP抗体ができているのかをチェックする方法です。
こちらの方がより正確ではありますが、梅毒に感染後3ヵ月以降でないとこの抗体は発見できないと言われており、期間が長すぎるという欠点があります。
sts法はカルジオリピンが血清の中の抗体と反応するかどうかを調べる方法でワッセルマン反応のほか、ガラス板法といったものがあり、感染から4週間前後で発見できるとされています。
ただしstsは擬陽性があるといった欠点があるようです。
両者とも血液検査によって調べる方法ですが、基本的にどちらもメリットとデメリットが存在しているので、この2つの方法を組み合わせた検査を行って感染しているのかどうかを判断するようです。
検査の費用は?
病院で検査を行う場合の費用はだいたい8000~1万円くらいでしょう。
内訳は診察料が3000~5000円程度で、検査料が2000~4000円といったところでしょう。
ここで薬を処方されているのなら薬代がプラスされます。
これは保険が利かない場合の金額ですので、保険が利くのなら3000円程度と考えて下さい。
保険が利かない場合というのは明らかに症状が出ていないというケースです。
症状が出ている場合は保険の適用がOKとなります。
だからといって、感染の可能性があるのにわざと行かないで症状が出るまで待つということはしないようにしましょう。
できる限り早く検査をして、陽性だと判明したのならすぐ治療を開始した方が治療期間も短くなりがちで、完治までの期間も短くなり、結果的に安くなるケースも多いのです。
検査結果は即日わかる?
梅毒の検査は基本的には1週間程度かかるのですが、即日検査を選べば1時間程度で結果が出るので、行ってすぐに感染しているかどうかをある程度は調べることができるようになります。
この即日検査はクイック検査とも言われておりますが、病院では15分とかなり速く検査結果を出してくれるのです。
この即日検査は先ほど記載したSTS法とTP抗原法を実行するのですが、精度は高いので安心して受けることができるでしょう。
ただし、即日検査では最近感染したものなのか、過去に感染した結果できた抗体なのかまではわかりませんので、過去に発症したことがあるという方は即日検査に不向きであると言えます。
検査における数値は?
梅毒の検査における数値として見るべきものはSTS法によるカルジオリピン抗体値と梅毒トレポネーマを抗原とした抗体数がいくらかを検出するということです。
ここでの抗体値の相互関係はRPRラッテクス凝集法やRPRカード法、TPHAといったものから見るのですが、はっきり言って専門分野における知識が必要になるので、非常に理解が難しく専門家でないと難しいものとなっております。
なので、考え方の基本はSTS法やTP法で陰性か陽性かで判断されると考えればいいでしょう。
両方とも陰性と出たのなら問題ないでしょうし、両方ともプラスなら活動期の梅毒だと判断されるようです。
STS法で陽性でTP法で陰性ならば初期の梅毒の可能性がありますし、STS法で陰性でTP法で陽性ならば梅毒治療後の抗体保持者の可能性があるとされています。
検査は病院の何科で受ける?保健所でもOK?
梅毒の検査を受けに行くという方は、病院か保健所に行く必要があります。
病院の場合は、男性ならば泌尿器科・皮膚科・性感染症科、女性なら産婦人科・皮膚科・性感染症科となるでしょう。
この中のどれがいいというのはありません。
皮膚症状が出てしまったのなら皮膚科に行けばよいでしょうし、性器に発症しているのなら泌尿器科に行けばよいでしょう。
全国の保健所でも性病検査は行っておりますので、保健所に行くのもいいでしょう。
保健所ではHIVの検査を主に行っておりますので、検査項目が時間帯や日によって異なることもあるので調べてから行く必要があるでしょう。
それ以外にも検査キットを使って自宅で調べるという方法もあります。
検査キットとは?信頼性は?
梅毒の検査キットでも基本的な考え方は同じです。
器具を使って自分で血液や粘膜の一部を採取して、検査機関に送るというやり方になります。
非常にお手軽で家の中でもできるので誰にも知られたくないという方にとっては都合の良いキットと感じることでしょう。
実際に2000年初頭から売られてきたのですが、それ以来ずっと利用者数は増加し続けており、現在は当時より利用者数が数十倍にまでふくれあがっていると言われているのです。
ちなみに。この検査キットを推奨できない方は、すでに症状が出ている方です。
現実的には自覚症状が出ている人がこれらのキットを使うケースが多いでしょうが、そういった方はできる限り早く病院で診てもらって治療を開始した方がいいでしょう。
そうではなく、自覚症状が無く発症しているのか分からないという人たちには向いていると言えます。
検査キットの信頼性については登録衛生検査所として公式登録されている検査会社であれば検査制度は保証されていると言われております。
この登録衛生検査所は性病検査の信頼性を確保するため、都道府県知事又は市長の認可を受けた機関であり、保健所による定期的な立ち入り調査の実施が義務づけられています。
梅毒に感染してから検査可能になるまでの期間
梅毒の検査方法は血液を採取して行いますが、その血液検査で何を見るのかというと、血液中に梅毒の抗体がいるのかどうかを検査するのです。
つまり、この抗体がある程度存在するような状況になっていないと、検査をしたとしても結果が正常に出ない可能性があるのです。
この期間はだいたい1ヶ月といわれているので、感染の可能性があると思った場合は、その原因となったと思われる性行為から1ヶ月ほど期間をおいて調べてもらうのが正解となるでしょう。
検査を受けるにあたって、恥ずかしいと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、全国の保健所の多くが匿名で行っているので検査を受けるための、抵抗感はかなり低いかと思います。
また、梅毒は症状が出ない潜伏期間がだいたい3週間と言われており、もし症状が出たら性行為を行った日を確認し1ヶ月以上の間隔が空くタイミングで検査に行きましょう。
梅毒に感染して表れる症状
では次に症状に関してですが、梅毒に感染した場合は初期硬結というおできができるようになるのですぐに気が付くことができるでしょう。
男性の場合は亀頭や包皮内板にできてしまうので間違いなく違和感に気が付きます。
誰かと粘膜接触をして3週間後に亀頭や包皮内板におできができてしまったら感染していると考えてよいでしょう。
女性の場合は子宮頚部といった分かりにくい部位にできてしまうことが多いので気が付くのが遅れます。
感染して3ヶ月が過ぎると原因菌のトレポネーマが全身に移行するようになるので、手足に赤い発疹がでるようになったり全身に梅毒疹といった発疹が出るようになってしまうでしょう。
陰部にもおできができますが、この段階では全身症状として出てくるので気が付かない人はいません。
さらに放置して発症から10年程度が経過すると結節性梅毒疹という硬いしこりが全身にできるようになって、最終的には大静脈瘤や痴呆などの症状が発生して死に至ります。
このように放置し続けると最終的に死に至る非常に怖い病気が梅毒なのですが、最初の段階でペニシリン系の抗生物質を投薬すれば治療は可能なので、今ではそこまで恐ろしいものではなようです。
発症者が近年増えているのが実状ですので、症状が出たらすぐに病院で診てもらって下さい。
梅毒の検査につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
あおぞらクリニック 梅毒の検査と治療について
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では梅毒の検査方法について色々と記載して参りました。
梅毒は性感染症の一種であるため、調べに行くのにちょっと抵抗を感じる方も多いでしょう。
しかし、放置していたとしても治ることは決して無いので、初期症状が出ているのならすぐにでも検査するようにして下さい。
昔は治らない病気という扱いでしたが、現代医療では普通に完治させることが可能ですので、きちんと検査を受けて治療を開始することが大切になります。
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