脊柱間狭窄症の手術の方法と失敗やリスクは?手術後の後遺症は?
失敗など脊柱間狭窄症の手術のリスクについて
年を取ることで発生する腰や足の痛み。
日常生活にも支障をきたす「脊柱間狭窄症」による症状かもしれません。
その場合、治す方法として必ずあげられるのが手術ではありますが、失敗に伴うリスクが懸念されます。
本記事では「脊柱間狭窄症」の手術にはどのようなリスクや後遺症があるのか、入院期間や費用はどのくらいなのかなど気になる点をまとめて紹介します。
脊柱間狭窄症の手術の方法
脊柱間狭窄症には腰部脊柱間狭窄症と頸部脊柱間狭窄症の2種類があります。
腰部脊柱間狭窄症の手術は大きく分けて二つあり神経の圧迫を取り除く、除圧術と、不安定な背骨を神経の圧迫を取り除いた後に金属の棒とねじで固定する除圧固定術です。
脊柱管狭窄症の手術は高い技術が要求される手術と言われておりますが、その理由は神経付近をずっと触ることにあります。
頸部脊柱間狭窄症も手術方法は大きく分けて2つあります。
1つ目は椎弓形成術です。
これは脊髄を圧迫から解放するために椎弓を切開して別の部位の骨や人工骨を入れて脊柱管を拡大します。
もう一つは頸椎前方固定術というもので、脊髄や神経根を圧迫している原因を除去した後に金属製のネジや骨などで摘出した空間を埋めて脊椎を固定します。
手術の失敗やリスクについて
手術によって一番心配なのはそれに伴うリスクになるでしょう。
実際に手術に失敗した場合どうなるのかは患者さんにとって非常に気になるところであります。
まずこの脊柱間狭窄症の手術におけるリスクは大きな神経の付近で行われることがあるため神経に傷をつける可能性があるということです。
過去にはそのような失敗事例もあったようですが、現代医療ではそのようなケースは稀であるようです。
ただ手術によって完全に痛みやしびれが取りきれないということもあるということを認識しておく必要があります。
人によっては手術による合併症が起こる可能性があるため、麻酔の影響や合併症について、手術を行う前に必ず医師と話し合う必要があります。
手術後の後遺症について
脊柱間狭窄症の手術では安静時に無症状であるものはほぼ改善すると言われております。
つまり、歩いたり立ちっぱなしである時に腰や足の痛みやしびれが出るといった、何らかの動作を行うことで生じる症状は手術でなくなるケースがほとんどであるということです。
逆に安静にしている時も足や腰がしびれるという症状がある場合、後遺症としてしびれや麻痺が生じることが多いと言われております。
これは脊髄や、神経が回復できないほどダメージを負ってしまっていることが原因で、圧迫の原因を取り除いたとしても後遺症として残ってしまいやすいようです。
また、症状が悪化することが多い手術は腰椎固定術と言われております。
神経の圧迫が完全に取り除かれていないのに固定してしまい他の箇所にしびれが生じるというケースがあるようです。
手術後は痛みは残る?
基本的に脊柱間狭窄症の手術後は痛みが生じることは少ないようですが、半年たっても痛みが取れないというケースは実際に存在します。
ただ原因は千差万別であるとされており、手術の種類によっても異なるようです。
例えば固定手術だった場合、固定がゆるくなってしまい腰骨の位置が悪くなってしまい痛みが生じることも考えられます。
この場合は手術してすぐは痛みもなく生活に支障はないのですが、半年ぐらいのある程度期間を置いた後に痛みが生じるでしょう。
また、最初から痛みの原因が脊柱間狭窄症ではないことも考えられます。
この時に考えられるのが仙腸関節の機能障害です。
これは症状として足の痛みや腰痛が生じることもあるため脊柱間狭窄症の原因を取り除いても痛みが消えない原因となります。
手術後のリハビリについて
では手術における内容と後遺症について記載したので、ここでは手術を無事終えた後に行うリハビリについて触れていきます。
術後に行われるリハビリ期間は退院後のリハビリも含めて3ヵ月~半年程度とされております。
ただ期間は症状によって左右されるので具体的な日数は医師と相談のうえ決めることになるでしょう。
ではリハビリ内容がどのようなものになるかというと、これも人によって異なってきます。
まず手術前に患者の症状を細かく評価していきます。
そして手術後に再び筋力・姿勢・知覚の状態を確認します。
手術後と手術前の状態を細かく確認した後にリハビリのプログラム内容を決めていきます。
具体的なリハビリの内容としてはストレッチ・筋力トレーニング・バランストレーニングというものがあります。
それぞれ目的があり、ストレッチは柔軟性の回復と血行を改善、筋力トレーニングは腰への負担軽減、バランストレーニングは筋力をつけて姿勢のバランスを維持することです。
手術の費用や入院期間は?
まず入院期間について記載します。
入院期間は非固定手術の場合1週間~10日、社会復帰は2~3週間となっております。
固定手術の場合は入院期間は約3週間、社会復帰は約1カ月半となっております。
もちろん社会復帰してすぐは行動に制限が伴います。
長時間の座位、重量物運搬、中腰姿勢の維持など腰に負担がかかる行動は基本的に厳禁になります。
具体的な期間や行ってはいけない作業内容については医師と必ず確認してください。
手術費用は一般的な除圧術は30~40万円、固定手術は40~60万円、内視鏡を使用した手術の場合16万円程度となります。
また、手術費用以外にも入院費用は別にかかりますので注意してください。
手術後の生活は?
前述したとおり脊柱間狭窄症の手術を行い、退院した後には必ず行動における制限が伴います。
日常生活において腰に負担がかかる動作は基本的に行わないことを医師から指示されることになるでしょう。
長時間の座位、重量物運搬、中腰姿勢の維持などはしてはいけないと指摘をされるはずです。
その他にも筋力トレーニングを行うことやストレッチを行うことを医師から指示されることになります。
腰椎の安定と脊柱管狭窄症の再発を防ぐためには必要不可欠であるため、毎日少しずつでも続けて行うようにしましょう。
注意点として治療後に鍼灸や整体などに通う場合、知識のない治療院であった場合、悪化するケースがあるということです。
そのため安易に鍼灸や整体に行かないほうがいいと思われます。
手術で合併症は起こり得る?
基本的に、あらゆる手術は少なからず危険を伴っており、合併症が起こる可能性があります。
この脊柱管狭窄症の手術でも合併症が発生するかもしれないのです。
具体的に発生したことがある合併症は神経損傷による下肢麻痺や感覚が鈍くなるとか、下半身に力が入りにくくなることで排尿や排便がうまくいかなくなってしまうとか、インプラントが破損や変形をしてしまうとか、腹部の血管を損傷してしまうことで手術中に大量出血してしまうとか、切開した部分に血の塊ができてしまうことで神経圧迫が発生して下肢痛が発生するとか、神経を包んでいる膜が損傷してしまうことで脊髄液が漏出するようになって髄膜炎が発生してしまうとか、いろんな種類の合併症があります。
これらの合併症は手術をする上では発生する確率をゼロにはできませんので、ある程度念頭において挑むしかないでしょう。
手術をする前にどのような合併症が発生してしまう可能性があるのかは説明されるでしょうが、聞き逃さないようにしてください。
脊柱管狭窄症の手術につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回は「脊柱間狭窄症の手術の方法と失敗やリスクは?手術後の後遺症は?」と題しまして、脊柱間狭窄症の手術におけるリスクや費用、入院期間やリハビリ期間についてご説明してきました。
脊柱間狭窄症の手術を行ったにもかかわらず痛みが取れない!と相談される方は少なくなったとはいえいらっしゃるようです。
いろいろなデータを参考にしてきましたが、ある病院では「後遺症として痛みが残ることはほとんどない!」と断言されているところもありましたが、それとは逆に「手術後に痛みがあるとたくさんの相談をうけている」と明言されているところもあり、個人的になかなか判断に悩むところとなっております。
今回のこの記事が脊柱間狭窄症の手術についての知識を増やして頂けたならば幸いに思います。
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