サルコイドーシスの症状【心臓・肺・目・皮膚】と検査・治療法

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サルコイドーシスの症状【心臓・肺・目・皮膚】と検査・治療法

サルコイドーシスの原因や診断基準・重症度および治療について

今回紹介するサルコイドーシスはあまり世の中には知られていないので、症状をはじめ検査方法治療方法をご存じない方も多いでしょう。

心臓皮膚などに影響が出ると言われていますが、どのような影響なのでしょうか?

本記事ではこのサルコイドーシスという病気の症状や治療法を中心に触れてみたいと思います。


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サルコイドーシスとは?症状は?

サルコイドーシスは全身に肉芽腫ができる難病です。

このサルコイドーシスという言葉も、ラテン語の「肉のようなもの」に由来しており、体中に肉芽腫、つまり細胞が集まって固くなった結節(しこり)ができるようになるのです。

場所は本当に様々で心臓・肺・目・皮膚・神経などいろんな部位にできます。

肺の場合は自覚症状がほとんどなく進行し、「肺線維症」になると咳や息切れなどの症状が出ます。

目に発生すると目のぶどう膜という部分に炎症が起きるようになるので、蚊が飛んで見える飛蚊症になったり、物がかすれて見えるようになったりするでしょう。

皮膚の場合は痛くも痒くもない赤い斑点ができてしまったり、皮膚の下にコリコリとしたものができるようになります。

顔にもできますので、赤くなってしまい美容上困るということもあるでしょう。

心臓にできてしまった場合は刺激伝導系が侵されて不整脈が発生するようになるとか、心臓を収縮させる筋肉に悪影響が出て心臓の拍出力が低下し、息切れが起きやすくなって慢性的な心不全になってしまったりします。

このように発症部位によって症状が異なるのですが、発症部位で症状のあらわれ方が違うのは「臓器特異的症状」と言われております。

しかし、この病気は説明のつかない全身症状が出ることもあるようです。

具体的には息切れ・疲れ・胸の痛み・発熱・手足のしびれ・耳鳴り・難聴・自律神経障害などの症状が挙げられます。

これらの症状は原因特定がなかなかに難しく、長い間原因が分からないままこれらの症状で悩まされる人も多くいるようです。

医師に咳や痰が出ていないから自然と治まると言われて放置していても、息切れや疲れが一切抜けないという人もいるのです。

胸の痛みについても同じで、サルコイドーシスの症状で胸の痛みがあると知らなければ気が付かないことがよくあるとのことです。

 

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検査方法や診断基準は?

診断方法や検査方法についてお伝えします。

基本的な検査方法は胸部レントゲン検査から始まって、サルコイドーシスの疑いがあると診断されるようになり、そこからさまざまな検査が行われるようになるでしょう。

症状の発生範囲が広すぎるのでどこの部位で発生しているのかを突き止めるにはいろいろと検査が必要になってしまうのです。

肺や胸門部の腫れているリンパ節から見つかる可能性が高いので、呼吸器系の検査を行うことで判明することが日本では多いようです。

具体的にはレントゲン以外にも胸部CTスキャンなどで調べられます。

それ以外にも、血液検査・ツベルクリン反応・組織検査・気管支鏡検査・心電図・心臓エコーなどの検査を行うようになるでしょう。

治療方法について

治療方法は投薬によるものとなるのですが、具体的に使われる薬は副腎皮質ステロイドホルモン剤と免疫抑制剤になります。

免疫抑制剤にはメソトレキセートなどがありますが、これは関節リウマチの治療に用いられる治療薬で海外ではこれをサルコイドーシスの治療薬として一般的に用いられているようです。

サルコイドーシスには保険適応していない薬ではありますがステロイドと比べると副作用が弱いことから、こちらの薬を用いている人が増加しているようです。

ステロイドも効果がある治療薬で炎症やアレルギーなどの異常な免疫反応を抑え込む力が強く、使い勝手がよいのですが、長期使用が副作用の観点からできないことが難点となっております。

また、原因不明の難病であるため、まだまだ分からないことも多く、ビタミンDが悪化させるという噂もありますが、定かではないようです。


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このような厄介な病気ではありますが、約90%の方が日常に支障を及ぼさないレベルで生活できるようになっていると言われている他、発症したことも気が付かないで、そのまま治癒している人もいるようです。

原因について

日本では「特定疾患」つまり難病に指定されているのがサルコイドーシスですが、難病に指定されているだけあって原因の特定ができていません

発見はなんと130年も前といわれているのですが、それだけの時が経っても原因特定ができていないのです。

遺伝が関係あるのかと疑われることもありますが、遺伝する病気ではないと言われておりますし明確な原因とはなっていません。

東京医科歯科大学の江石義信教授の研究グループ2012年に新説を発表したのですが、その中身によるとニキビの原因菌であるアクネ菌が病変部の肉芽腫の中に存在していることから、アクネ菌が原因ではないのかと言われており、今のところ最も有力な説はそれになっております。

重症度の分類について

原因不明の多臓器不全であるサルコイドーシスの重症度の分類は3つのスコアから判定します。

その判定の仕方は罹患臓器数・治療の必要性の有無(全身ステロイド治療、全身免疫抑制剤治療)・サルコイドーシスに関連した各種臓器の身体障害の認定の程度の3つから点数をつけるという方法です。

もう少し詳しく解説すると、罹患臓器数は1または2臓器病変だと1点となり、3臓器病変以上または心臓病変合併では2点となります。

治療の必要性では治療無しならば0点必要性はあるが治療無しならば1点治療ありならば2点です。

サルコイドーシスに関連した各種臓器の身体障害の認定の程度は身体障害なしならば0点身体障害3級または4級で1点1級または2級で2点となります。

ここで出てきた合計スコアによって、重症度Ⅰ~Ⅳと認定されます

もちろん、スコアが大きいほど重症度は高くなります。

完治する?

気が付けば完治する人もいれば、悪化してペースメーカーの植え込み手術が必要になるという人もいますが、難病認定されている病気の割には完治する確率は高いとされています。

自然治癒を期待した治療になりがちですが、薬が処方されているのなら飲み続ける必要があります。

自然に治る可能性が高い病気ではありますが、再発することも多い病気なので、薬を飲む時期なども指定されているのなら医師の指示に従って行動した方がいいでしょう。

具体的な機能障害を含む症状が出ているのなら治療を優先する必要がありますが、無症状ならば治療はせずに病気の自然治癒が優先される病気ですので、医師の判断に従うのが最良かと思います。

サルコイドーシスは難病?医療費補助は受けられる?

世界中にある病気でありながらも発生する原因の特定ができず、難治化する危険性もあるので、厚生労働省の特定疾患、つまり先にも記載しましたが難病に指定されているのです。

重症度Ⅲ、Ⅳの認定がされれば公費から医療費補助を受けることも可能でしょう。

診断が終わりサルコイドーシスと特定されれば、特定疾患申請用の診断書を主治医が準備するとのことですので保健所もしくは役所の保健課に申請手続きをして重症度認定をもらいましょう。

 

サルコイドーシスにつきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。

Medical Note  サルコイドーシス

 

最後に

以上、いかがだったでしょうか?

本記事ではサルコイドーシスについて紹介してまいりました。

原因不明で気が付いたら発症している非常に厄介な病気ですが、発症者は少なく人口10万人あたり2~3人と言われておりますので、珍しい病気ともいえるでしょう。

発症者が少なく発症していたとしても気が付かないうちに治っているような病気ですので、これからもおそらく知名度が上がることは少ないと思われます。

これから先の未来で研究が進めば原因特定ができる日も来るでしょうが、それよりも先にもっと効率的な治療薬などが登場する予感がします。

ちなみに遺伝するものではないので、この病気に悩まされている人であっても子供に影響を及ぼさないようです。


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