低ナトリウム血症とは?症状や原因と治療方法
低ナトリウム血症の症状や原因と検査・診断・治療法
夏場に気を付けなければいけない病気や症状はいろいろとありますが、2018年夏のようにものすごく暑い夏の場合は低ナトリウム血症に注意すべきです。
近年の夏は気温が高くなっている傾向があり、これからもこの症状には気をつけていく必要があります。
このような状況ではありますが、低カリウム血症の原因が分からない為に、予防や万一かかった時の治療法について把握していない方は多いでしょう。
この低ナトリウム血症は良くわからないまま対処すると危険が伴いかねません。
本記事ではこの低ナトリウム血症について、原因や治療方法を中心にお伝えしたいと思います。
低ナトリウム血症とは?
低ナトリウム血症とは名前から想像がつくかもしれませんが、体内にあるナトリウムの量が少なくなってしまうことで、様々な症状が出てきてしまっている状態のことです。
現代日本人は塩分摂取量がとっても多いので、塩分が多すぎることで発症する高血圧などを気にする人はかなり多いのですが、健康に気をつけ過ぎて塩分摂取量を削り過ぎてしまい、さらに他の要因が重なってしまうことで発症してしまうというケースが多々あります。
特に危険なのが急速に塩分が失われてしまうことで急性低ナトリウム血症になってしまうことで、急激に失われたナトリウムによって様々な症状が突然襲い危険な状態に追い込まれてしまうことです。
ちなみに、この低ナトリウム血症は「体内のナトリウムが少なくなってしまう」ことが原因なのですが「体内のナトリウムが少なくなってしまう原因」を探ると様々な要素が絡み合っていたりするので、簡単に見つからないケースもあるのです。
症状について
低ナトリウム血症でみられる症状は脳に出ます。
具体的には反応の鈍化や錯乱といった症状が出たりします。
何となく反応が鈍いと感じるようになりますので、スポーツをしている方ならば顕著に実感されることでしょう。
脳に影響が出るのでパーソナリティの変化が出てしまうケースもあります。
これが重くなると痙攣・ひきつり・昏迷・昏睡・頭痛・神経筋の興奮性亢進といった症状が出てしまい、最悪のケースでは死亡する恐れがあるのです。
たかがナトリウム不足と考える方もいるかもしれませんが、死亡する恐れがあるという時点で侮ってはいけない症状であるということが良く分かります。
また、症状については血清ナトリウム濃度によってある程度区分けされているのでそちらも記載しておきましょう。
130 (mEq/l)以上では一般的には無症状で、120〜130 (mEq/l)では軽度の虚脱感や疲労感が出現、110〜120 (mEq/l) では精神錯乱・頭痛・悪心・食欲不振が、110 (mEq/l)以下では痙攣や昏睡といった症状が出ると言われております。
虚無感や疲労感、そして反応速度の低下は初期段階と言えるでしょう。
原因について
先に説明したように、低ナトリウム血症は「体内のナトリウムが少なくなってしまう」ことが原因なのですが「体内のナトリウムが少なくなってしまう原因」を探ると様々な要素が絡み合ってしまうので、簡単に見つからないケースもあるのです。
この「体内のナトリウムが少なくなってしまう原因」は副腎機能低下・アジソン病・やけど・肝硬変・大量の水分摂取・下痢・一部の薬剤・心不全・発汗過剰・腎疾患・甲状腺機能低下症・嘔吐・腹膜炎・調整足などが考えられるのです。
要するに、大量にナトリウムが失われてしまうような病気や状態、大量に水分を摂取してしまうような行為が危険ということなのです。
このように色々な原因が当てはまりそうなので、どうしてそうなってしまったのかを探っていくことが大切になります。
夏の暑い時期は汗として一気に水分が失われていきますが、この汗によってナトリウムやカリウムといったミネラルも失われることでも症状が出やすくなってしまいます。
検査・診断方法について
低ナトリウム血症の診断方法は基本的に血液検査となります。
それ以外にも尿中のナトリウムの値を見たり浸透圧から測定することもあります。
血液中のナトリウム濃度を測定すれば、数値として低ナトリウム血症かどうかが分かるので、診断は簡単なようです。
問題は、先ほど提示したように原因の特定となります。
この原因の特定のために、上記以外の検査を行うことも多々あります。
体液量・血液の濃縮度・尿の内容をチェックして、何らかの病気を発見した場合、その病気を特定するための診断および検査を行うことになるでしょう。
この病気の最も厄介なところは、色々な病気が潜んでいる可能性があることなので、そこを特定するために検査や診断で苦戦するケースがままあるようです。
治療方法について
低ナトリウム血症の治療方法はこれ以上体内のナトリウム濃度を落とさないようにすることが最優先です。
低ナトリウム血症はナトリウムが失われることでも重症化しますが、ナトリウム濃度が低下してしまうことでも重症化してしまうので、間違えて脱水症状だと判断して水を飲ませた結果、ナトリウム濃度が低下して、悪化してしまうというケースが非常に多いと言われております。
低ナトリウム血症は水を飲み過ぎた時によく起こるため、治療中は水分摂取量をあえて抑えるといった対処法が行われます。
利尿薬などの薬が原因だった場合は用量を減らすか使用を中止する必要がありますし、何らかの病気によって低ナトリウム血症になってしまったという人はその病気の治療を行う必要があるでしょう。
状況次第ですが、ナトリウム溶液の静脈内投与を行うケースもありますし、薬剤を使っての治療を行うこともあります。
基本は水分摂取量を減らして塩化ナトリウムを補充するというスタイルになりますので、応急的な治療そのものが難しいわけではありません。
大変なのは原因をしっかりと特定して、その原因を取り除く治療を行うことでしょう。
運動誘発性低ナトリウム血症とは?
運動誘発性ナトリウム血症とは運動によって引き起こされる低ナトリウム血症です。
ナトリウム血症は体内のナトリウム濃度が低下することと、ナトリウムが体外に排出され過ぎてしまうことが原因なのです。
スポーツをすることで発汗すると、ナトリウムが排出されていってしまいますが、喉がすごく渇くので水分補給を一気に進めてしまい、体内のナトリウム濃度がどんどん低下していきます。
この低ナトリウム血症は先に記載の通り水分の過剰摂取によっても引き起こされるので、運動をしている人は発症確率が高いのです。
この低ナトリウム血症はマラソン選手のような長時間動き続けるスポーツ選手が発症することがかなり多く、過去20年間で低ナトリウム血症により死亡したマラソンランナーが7人はいると言われているのです。
熱中症対策は夏に大量に汗が出る状況の対策として推奨されるのは、ただの水分補給ではなく「0.1~0.2%の食塩と糖質やミネラルを含んでいる飲み物の補給」となっています。
例えば、アクエリアスの経口補水液は汗によって流れ出てしまうナトリウムやカリウムが補給できる飲み物となっているので、水分補給にはうってつけなのです。
低ナトリウム血症につきまして次のページも参考にしてみて下さい。
MSDマニュアル家庭版 低ナトリウム血症(血液中のナトリウム濃度が低いこと)
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では低ナトリウム血症に関する色々な情報をお伝えしてまいりました。
低ナトリウム血症は運動をしている人が特に気を付けるものですが、経口補水液といった汗によって失われてしまう栄養素を補給できる飲み物を使うだけで簡単に予防できるのです。
もちろん病気によって発症してしまうものは、なかなか防ぐことは出来ませんが、対策方法を知っていれば意外とどうにかなるものだったりするので、お医者さんの指導をしっかり守りましょう。
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