胃潰瘍の原因【ストレス・ピロリ菌・薬・酒・食生活・喫煙】
ストレスやピロリ菌など胃潰瘍の原因
胃潰瘍の原因はストレスやピロリ菌のせいであると色々なところで叫ばれているため、詳しい仕組みが分からなかったとしても何となく原因はこの2つにあると思っている人は多いのではないでしょうか?
ただ、それ以外にも原因となるものはあるようです。
本記事では胃潰瘍の原因がストレスやピロリ菌、さらには薬・酒・食生活などの他のものにもあるのかを検証してお伝えしたいと思います。
胃潰瘍の原因について
まずは胃潰瘍の原因として考えられるものを挙げてみたいと思います。
ストレス
胃潰瘍の原因はいくつかありますが、ストレスによって胃潰瘍になるケースがあります。
この時の胃潰瘍はストレス潰瘍と呼ばれ古くから定着している呼び名となっています。
なぜストレスが胃潰瘍の原因となっているかというと胃液から胃粘膜を守る働きと食べ物を消化する胃液のバランスを崩してしまうからです。
ストレスが溜まりすぎると自律神経が刺激され続けて交感神経と副交感神経の機能が過剰に働くようになってしまい、胃液の分泌が増加し胃粘膜の防御機構が弱まってしまいます。
そうなると胃の中のバランスが狂いだしてしまい胃潰瘍になりやすくなってしまいます。
ストレスのみが原因で胃潰瘍になることは稀ですが、ストレスを多く受けている人は他の原因と合わさって胃潰瘍になりやすくなるのです。
ピロリ菌
ピロリ菌は1983年に発見された胃の中に好んで住みつく菌です。
それまでは胃の中は強い酸性になっているため細菌が住めないと言われ続けたため発見まで時間がかかってしまったようです。
このピロリ菌は粘液の下にもぐりこむことで胃酸から逃れることができ、さらにはウレアーゼと呼ばれる胃粘液の成分である尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解する酵素をまき散らします。
このようにピロリ菌が発生させる毒素が胃粘膜に障害をもたらしてしまいます。
こうなると胃粘膜の修復が間に合わなくなってしまい、胃潰瘍になりやすくなってしまうのです。
薬
胃潰瘍にはピロリ菌やストレス以外にも薬の副作用でなる可能性があります。
それは解熱や痛みや炎症を抑えるために使われる非ステロイド性抗炎症薬(NASID)です。
この非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の副作用に胃酸の分泌を増やすことと胃粘膜の血流を悪くする作用があるため、胃炎や胃潰瘍になる確率を上げてしまいます。
もともとこの薬は鎮痛作用や抗炎症作用が期待されて使われるもので、変形性脊椎症や腰痛症などの痛みを伴う整形外科疾患で使われることが多いのです。
最も短期の服用なら副作用は特に気にする必要はないようです。
数週間~数か月など長期的に必要になった場合に副作用が出てくることがあります。
お酒
胃潰瘍になった場合、日常生活の改善を促されることが多いのですが、そこで禁酒や禁煙を言い渡されることが多いと思います。
何で禁酒を言い渡されるかというと、お酒は胃液の分泌を刺激する作用と、たんぱく質を固めて胃の粘膜を直接破壊する作用があるからです。
このようにアルコールは胃潰瘍になりやすくなってしまう要因を含んでいるので、胃潰瘍の傾向がある方は、基本的にアルコールは禁止となってしまいます。
もちろんお酒だけが原因となるわけではありませんが、お酒を飲む人が胃潰瘍になりやすいのは事実であるため、普段から意識するようにしましょう。
食生活
胃潰瘍の原因に食生活も関わりがあります。
具体的には刺激の強い食事の摂り過ぎや不規則な食事、暴飲暴食などさまざまなことが関係するのです。
とにかく胃に負担になることをし続けることが胃潰瘍を招き、食事の内容以外にもよく噛まないことや早食いすることも良くありません。
あまり関係ないように感じるかもしれませんが、よく噛まないで飲み込むことで胃の中での消化に時間がかかってしまい胃酸の分泌量が増加してしまいます。
早食いも同じく胃に負担をかけて胃粘膜を傷つけてしまうのです。
刺激物の過剰摂取も同じく胃粘膜を傷めてしまうので気を付けましょう。
このように胃に負担になる行為は豊富にあるので、何か一つでも当てはまるものがあるとしたら、なってからでは遅いので、今からでも改善していきましょう。
喫煙
たばこの価格が上昇したり、たばこは体に悪いという意見が非常に増えたりしたことで喫煙者は減りつつありますが、それでもたばこを吸う人は0ではありません。
そんなたばこですが、胃潰瘍の原因になることがあります。
どういうことかというと、喫煙はまず胃酸の分泌を多くしてしまうことと、たばこに含まれるニコチンが粘膜の血流を妨げて防御因子を低下させてしまうからです。
さらには喫煙者はピロリ菌の感染率が高くなるというデータもあるので、たばこを吸う人は間違いなく胃潰瘍になる確率を上げていると言えるでしょう。
そのため、胃潰瘍になった場合の生活改善に禁酒と並んで禁煙を指示されることが多くなっているようです。
胃潰瘍の症状について
胃潰瘍は文字通り消化器系の胃の病気です。
胃が胃酸で傷つけられる状態になってしまい、胃の粘膜が傷つき、胃壁も溶かされてしまいます。
この胃潰瘍の症状は軽いうちでは、
・食欲不振
・口臭
・腹痛
・吐き気
・嘔吐
・胃もたれ
このような症状が出てきます。
しかしある程度症状が重くなると、
・下血
・吐血
・黒色便
このような潰瘍が進行することによる出血によって引き起こされる症状が出てきます。
腹痛の原因に胃腸風邪があります。
胃腸風邪につきましては次のページを参考にしてください。
治す方法について
胃潰瘍の治療方法は内視鏡を使った手術が基本ですが、そこまで大きくなく出血が見られないレベルの胃潰瘍ならば薬を使っての治療でも治ることがあります。
たとえば胃酸の分泌を抑える薬や胃の粘膜を保護する薬等が医師から処方されますので、指定された期間、飲み続ける必要があります。
勝手に止めてしまうと悪化することもありますので、指示された期間は飲み続けましょう。
また、ピロリ菌が原因の可能性もありますので、胃の中にいるピロリ菌を抗菌薬を使って除去することも行われるでしょう。
抗菌薬とプロトンポンプ阻害薬を1週間ほど飲み続けることでピロリ菌は駆除されますが、人によっては7日間延長することもあります。
8割程度の方が除去治療に成功しているのでかなり一般的な方法となっております。
ただし、胃潰瘍から出血が見られる場合は手術することになりますので、そのことは認識しておかれると良いかと思います。
胃潰瘍が悪化や再発する原因は?
まず胃潰瘍が悪化する原因は、発症していたとしてもそれを放置することでしょう。
その上で暴飲暴食や喫煙・過度な飲酒を続けていた場合には悪化する可能性が上がってしまいます。
また再発する可能性として高いのがまだ治療中であったのに、渡された薬を途中でやめてしまうケースと、生活改善をしなかった場合でしょう。
以前は再発する理由にピロリ菌がありましたが、現代医療では根本的な治療はピロリ菌の除去となっているので体内に菌が残り続けて再発することはないでしょう。
胃潰瘍の原因が胃を傷める生活をすることにあるので、いくら治ったとしても、生活改善という最も根本的な原因を改善しなければ、いつまでも再発の危険性は残ってしまうことになります。
胃潰瘍に関しましては次のページも参考にしてください。
胃潰瘍の原因等につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
今回は胃潰瘍の様々な原因についてお伝えしてまいりました。
胃潰瘍は日常生活に密接に関係のある病気なので、気が付いたら発症している可能性もあります。
以前は「ストレスのせいストレスのせい」と叫ばれましたが、ストレスが軽い人でもピロリ菌に感染していたら感染する可能性が高くなっているということを覚えておきましょう。
また、喫煙者やお酒を飲む人、食生活が乱れている人も要注意ということでしたね。
今回のこの記事が胃潰瘍の参考の一つとして皆様のお役に立てるものになれば幸いに思います。
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