犬の腎不全の余命は?点滴治療や食事・末期症状について
犬の腎不全の症状や治療・食べ物について
現代人を苦しめる腎臓の機能低下である腎不全ですが、これは犬も苦しめられる病気の1つとなっています。
治療にあたっては点滴によるものや食事によるものがあるようですが、具体的にはどのようなものなのでしょうか?
末期症状になると余命を告げられることもあるというこの腎不全。
本記事ではこの犬の腎不全について触れてみたいと思います。
犬の腎不全での余命について
腎不全は症状がなかなか出てくるものではなく、発覚した時にはすでに手遅れの状態になっているということが多いと言われております。
腎臓は沈黙の臓器とも言われており、異変に気が付いた時には尿毒症と呼ばれる余命が宣告される状態になっていることも多いのです。
尿毒症の症状が現れている犬は腎臓の機能がほとんど果たされていなく、細胞がほとんど破壊されている状態なので、すでに手遅れになってしまっているのです。
その中でも、末期と言われている症状は痙攣や昏睡状態であり、この症状があると数時間のうちに死亡してしまうこともあるでしょう。
腎不全になると、症状の進行を遅らせることしかできずに余命を告げられてしまうことも多いのですが、食事療法を続けることで悪化を遅らせたりできるので、余命を伸ばすために全力をあげる形になります。
治療方法は?点滴で行う?
犬の腎不全の治療方法の基本は食事療法ではありますが、慢性の場合はあくまで症状の悪化を抑えることに重きを置くようになります。
なぜなら慢性の腎不全となると完治する病気ではなくなってしまうからです。
基本的には対症療法で症状を軽減しながら一生涯病気と付き合っていく必要があります。
一度破壊されてしまった細胞は回復するものではないので、進行を抑える程度しか方法は無いのです。
食事療法は症状の悪化を食い止めることにもつながりますが、腎臓の機能が低下しているということは老廃物を排泄する機能も低下していることになるので、食べられる食材も制限されるようになります。
タンパク質が分解されると老廃物が蓄積されるようになるのでタンパク質も制限されます。
カルシウムを補うことも重要ですが、リンを減らすことも重要なので、食事の内容については色々とアドバイスをもらうことになるでしょう。
それ以外には透析治療や点滴などの内科的治療によって症状の緩和を促すこともあるでしょう。
食事について
腎不全になってしまった犬はリンの摂取量を気にする必要がありますし、タンパク質摂取量も注意されることがあるでしょう。
注意されている栄養素はリン・タンパク質・脂肪・炭水化物といったところなので、主力の栄養素全てとなります。
いくつかの穀物はリンの含有量が高いので避けるべきと言われております。
リンの含有量が低い炭水化物は白米・ジャガイモなど選定する必要があるので、ドッグフードをただ単に与えるのは腎不全の犬には危険を伴いかねないので、獣医の指導をしっかり受けて食事レシピを考えて手作り食にしてあげた方がいいでしょう。
りんごがおすすめ?
腎不全になってしまった場合、人も犬も食事の内容には注意が必要になります。
腎臓の機能が低下していることでろ過機能が正常に働かなくなるので、今まで通りの食生活はできないのです。
その中でも犬に推奨されることが多いのがリンゴとなっております。
人間の場合はカリウムを多く含んでいるので腎不全の人は推奨されることはほとんどないでしょうが犬と人間は異なるので、勧めている獣医もいるとのことです。
リンゴにはペクチンやポリフェノールの作用によって犬にもプラス作用をもたらしてくれるものなのですが、腎不全にならないようにするためにもカリウムを含むリンゴを食べて老廃物を除去しやすい状況を作ることが大切と言われているのです。
犬の腎不全の症状について【嘔吐する?】
腎不全とは腎臓の機能が低下してしまうことで腎臓に備わっている機能が発揮されなくなってしまい、様々な悪い症状を引き起こすようになってしまう状態のことです。
具体的には腎臓の3/4の細胞が死んでしまった時に慢性の腎不全と言われているのですが、ある程度の症状が発覚しないと分からない厄介なものとなっているのです。
具体的な症状は食欲がなくなる・尿の回数が増えるか減る・痩せる・水分摂取量が増える・吐く回数が増える・口臭が悪化する・便秘になる・腎臓に痛みが出るといったものです。
尿の回数が増えることもあれば減ることもあると言われているのですが、急性の場合はほとんど排尿することが無くなり慢性の場合は頻尿になるとされております。
また、急性の場合は慢性とは違い腎臓への痛みが酷いので動く量が極端に減るようです。
犬の尿毒症【腎不全末期】の症状は?
腎臓が正常に機能しなくなると老廃物に対してのろ過機能が低下するようになるので、体外への老廃物の排泄や毒素の排泄が不十分になります。
こうなると正常な尿が作り出せないので、体の中に毒が巡るようになってしまうのです。
このような状態は尿毒症と言われており、末期まで進むと治療が不可能となってしまいます。
末期の尿毒症症状はいくつかありますが、すでに昏睡状態や痙攣が多く発生してしまっている場合は余命数時間の危機的な状態にあると言われておりますし、体温低下や尿が出ないという段階でも余命は数週間と言われております。
いわゆる末期症状とはこのような状態を指しますが、嘔吐・下痢・脱水症状・むくみ・腹部への塊・食欲不振・大量の水の摂取など、様々な症状がまとめていっぺんに発生することもあるでしょう。
検査における数値について
犬の腎不全の検査も人と同じで血液検査や尿検査となっております。
腎臓がしっかり働かなかなると、窒素やアンモニアの量が増えるようになり、血液中の尿素窒素やクレアチニンの量も変わってくるのです。
慢性腎不全の犬は血中尿素窒素やクレア陳の値が約10~25 mg/dlと1~2 mg/dlという正常な値から大きくずれるようになるので、どちらの検査も並行して行うことで高確率で発症しているのかどうかが分かってくるのです。
原因について
犬の腎不全の原因は急性ならば腎臓そのものに何らかの異常が発生し、尿路に損傷が発生して尿の排泄が阻害されることが原因となってきます。
一説によるとリンの過剰摂取が進んでカルシウムが不足するようになることで腎結石ができ、腎機能に障害が出るようになるとのことです。
腎臓が効果的にリンを除去できないような食生活が原因の一つと考えられております。
それ以外には、歯周病や遺伝性疾患、自己免疫疾患などの他の疾患から腎不全になってしまうこともあるようで、食生活にも気を配っていたとしても何らかの病気が原因で腎不全になってしまうこともあるのです。
予防方法について
この腎不全には原因が特定できるケースもありますが、特定できないケースもありますので、完全な予防は困難となっております。
それでも腎臓の機能を低下しにくい状況は作れますので、それが予防となってくれるでしょう。
その1つが歯磨きです。
というのも歯周病の犬は腎臓病になるリスクが高いと言われているので、定期的に歯磨きを行われると良いでしょう。
そして、腎機能は脱水状態が長いほど低下しやすいので、きちんと水を補給できる状態は整えてください。
水を絶やしてはいけません。
また、これは犬特有のものではありますが、犬にとってブドウやレーズンは腎臓にとっての毒となってしまうので食べさせないようにしましょう。
そして、タンパク質と塩分、そしてリンの過剰摂取は腎機能低下に繋がってしまいますので、栄養素はきっちりと確認してペットフードを与えるようにして下さい。
これらを守るだけで腎不全になる確率は下がってくるようです。
犬の色々な症状につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
猫の腎不全につきましては次のページを参考にしてください。
犬の腎不全につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では、犬の腎不全についてお伝えしてまいりました。
犬の腎不全は人間の腎不全よりも厄介な病気と言えるかもしれません。
人間でも腎不全の症状は気が付きにくいのですが、「なんか変だな?」と異変を悟ることもできるでしょう。
しかし、ペットの体調不良は飼い主が察する必要がありますが、この「なんか変だな?」と犬が感じている段階で察することができる人はいないと思われます。
そのため、気が付いた時には手遅れということが多いのです。
従いまして、できる限り発症しないように食事など健康面に気を付けるようにしてあげましょう。
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