歯槽膿漏の症状や歯周病との違い!原因と人にうつるのか?
歯槽膿漏の口の臭いの対策や治療では抜歯する?
いろいろと注意喚起がなされているのになかなか減らないのが歯槽膿漏や歯周病です。
ちなみにこの二つに症状の違いなどはあるのでしょうか?
また、それぞれ、うつるのかどうかといった情報もあやふやな人が多いでしょう。
本記事では歯槽膿漏の症状や歯周病との違いなどの情報をまとめて記載いたします。
歯槽膿漏とは?症状は?
歯槽膿漏とは一般的には歯周病がより悪化した状態であり進行した状態のことと言われています。
歯周病と同じように考える人がいますが、あながち間違いではなく歯周病の度合いがより深刻になったものと考えればいいでしょう。
具体的な症状は歯茎の組織が破壊されることで腫れたり膿(う)んだりするようになり、やがて歯茎の状態がかなり悪化してしまうので歯が支えられなくなって次々と抜けていくようになったりします。
この歯が抜けるというのがポイントで、現代の40代以降の方々は虫歯よりもこちらの歯槽膿漏が原因で歯が抜けるケースの方が多いと言われております。
悪化する前段階で歯茎からの出血や口臭の悪化、歯のぐらつきや痛みといったものが現れたりもしますが、最初のうちはこれらの症状も小さいもので、気付けないケースが多いようです。
従いまして、定期的に歯の健診を行っていないと悪化してようやく気が付くということになってしまいがちです。
歯周病との違いは?
先ほど記載したように、歯周病がより悪化した状態を歯槽膿漏とされていますが、今では歯槽膿漏が歯周病の一種であるという考え方も多いので、同じものと考えてもいいかもしれません。
実際に、歯医者の方が開いているホームページでもそのような記載があります。
引用「歯槽膿漏と歯周病はほぼ同じ意味で使われています。専門的には歯周病の方がよく使われているといえます(南浦和・東浦和の若島歯科医院より(http://www.e418.com/topics/news/110/))」。
歯周病の進行度合いによって「歯肉炎」「歯周炎」「歯槽膿漏」と呼び方を変えるという記載もありますが、医師の見解も統一されていないので、同じものという認識をしでもいいかもしれません。
原因について
歯周病菌が口の中に移されてしまうことが最大の原因ではありますが、これを回避することはほとんど無理でしょう。
箸の使いまわしなどを制御したところで咳やくしゃみからうつってしまう恐れがありますので、完全なる防御は現代社会では困難です。
そのため、その菌が悪化する原因を取り除く必要があります。
その原因はいくつかありますが、最も多いのは磨き残しによるプラークの存在でしょう。
歯と歯茎の境目などにいるプラークには細菌が繁殖するので、歯茎が炎症を起こし歯肉炎にしてしまい、歯槽膿漏になってしまいます。
また、タバコを吸う人も唾液の分泌を抑えられて血液循環効率が落ちるので、吸わない人よりも口内環境は悪化しやすいです。
ストレスが多い人も抵抗力が低下しますし、寝ている時の歯ぎしりが増えて歯の負担が増える傾向にあるので、歯槽膿漏などの歯の病になりやすくなります。
人にうつる?
「歯周病や歯槽膿漏はうつるから気を付けたほうがいい」というお話を聞いたことがある人も多いでしょう。
おそらく、親からそのように習ったという子供も多いと思います。
結論から言えばうつります。
しかし、あらゆる人がすでにうつされている可能性が高いのです。
この病気のもととなる菌はカンジダというカビ菌なのですが、食べ物の回し食いやくしゃみなどでも簡単にうつってしまいますし、箸の使いまわしでもうつります。
しかし、そこまで症状が深刻化していない大人から子供にうつされるケースも非常に多いので、子供のうちからこの菌はすでに口の中にいると思ったほうがいいでしょう。
感染したとしてもすぐに発症するわけではないので、その部分を理解することが大切になります。
いかにして発症させないようにするかがカギなのです。
歯槽膿漏の臭いの対策は?
歯槽膿漏になっている人は口臭がかなり悪化します。
それこそ人がいる場では確実に分かってしまうレベルです。
揮発性硫化物のメチルメルカプタンが原因なのですが、この臭いがとっても強烈なので距離がそこそこ離れても臭います。
恒久的な対策は歯医者でしっかりと歯のケアをしてもらって匂いの原因を除去してもらうことでしょう。
歯ブラシなどの対処法もありますが、歯槽膿漏にまで悪化した場合は歯ブラシによるケアでも追いつかないことが多いです。
それでも、しっかりと歯磨きをすれば臭いは大分マシにはなります。
歯と歯の隙間の汚れなど取りにくいところもありますので、歯間ブラシを使ってしっかり磨きましょう。
薬効成分を含むデンタルリンスを使うことで臭いを落とすこともできます。
ただし、デンタルリンスだけではプラークは落とせないので注意してください。
歯槽膿漏になったら抜歯する?
歯槽膿漏は歯を支える歯茎の状態がかなり悪化するので、その上にある歯にも影響が出ます。
そういったことから高確率で抜歯することになるのです。
状態が悪化してしまった歯槽膿漏のケースでは抜歯が普通と思われた方が良いでしょう。
確かに、原因の除去が完全にできた場合や歯の固定を行った人、骨の再生治療をした人は抜かなくてもよくなりますが、こちらの法がまれでしょう。
虫歯が進行して根っこだけになってしまった歯も抜くのが基本なのですが、歯周病が進行してしまい歯槽膿漏になると、歯を支えている骨が溶けるので歯が動いてしまい、さらには周囲の歯の骨も溶かすようになってしまうので被害を抑えるためにも抜歯は概ね必須となるのです。
治療方法について
歯槽膿漏の治療も他の病気と一緒で進行度によって異なります。
症状が重くなってしまった場合は、先に記載の通り他の歯への影響を減らすために抜歯をすることになるのですが、その段階まで進んでいないのならプラークの除去が基本となるでしょう。
他にも炎症を抑えるのが一般的なやり方となります。
初期段階ならばプラークを除去して歯磨きの仕方を徹底すれば発症することは少ないです。
ただ、どうしてもプラークは自然と溜まってしまうものなので、必ず定期的にプラーク除去をしてもらうようにしましょう。
歯槽膿漏に効く歯磨き粉
歯周病は日本人の多くを悩ましている症状であり、高齢者のように抵抗力が落ちてしまっている方は高確率で発症します。
そこから悪化して歯槽膿漏になるかならないかはケアの仕方次第なのですが、このケアの仕方というのは日常での歯の磨き方にかかっているので、歯磨き粉などのケア用品も歯槽膿漏向けに作られたものが売られているのです。
具体的にお勧めできるのは殺菌成分や抗炎症成分が入っているものでしょう。
口の中をケアするのと歯周病ケアでは目的が異なるので、有効成分も変わってくるのです。
そのため歯周病菌の原因となる菌を除去する効果があり、炎症している状況から解放してくれるものを選びましょう。
具体的には研磨剤が少ないもので、フッ素が入っており、塩酸クロルヘキシジンやイプシロン-アミノカプロン酸やβ-グリチルレチン酸が入っているものを選ばれると良いでしょう。
歯槽膿漏に関しましては次のページやサイトも参考にしてみてください。
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では歯槽膿漏について、歯周病との違いを含め、色々と情報を記載してきました。
歯槽膿漏は歯周病における最終段階まで悪化した状態なので、そこまで悪化する前に対応するのがベストです。
しかし、前歯などの鏡に見やすい場所ならいいのですが、奥歯などの見えにくい位置にある歯周辺というのは炎症などの諸症状が出てこないと分からないものなので発見が遅れることもしばしばあります。
気付いた時は、すぐに歯医者に行って診てもらうようにしましょう。
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