十二指腸潰瘍は死因に?症状や原因・治療・食事法について
十二指腸潰瘍の症状や原因および治療について
十二指腸潰瘍は死因になることがあるのか、具体的な症状や原因はどういうものなのか、また治療するために何をすればいいのか、食事法は?など分からないことがたくさんあるかと思います。
本記事ではこれらのことを中心にお伝えしたいと思います。
十二指腸潰瘍は死因になる?
十二指腸潰瘍や胃潰瘍はよく聞く病気で身近にあるものなので、命に関わることはないと思われているかもしれませんが、症状が出ているのに放置し続けて穴が開いてしまったら死に至ってしまう可能性はあります。
実際に穴が開いてしまったら、腸にある汚物が色々な内臓に散らばってしまうことになるので内臓が汚染されてしまいます。
この状態が放置されてしまうとショック死する可能性があるのです。
たかが潰瘍と思って放置しているのは大変危険ですので、空腹時のおかしな痛みを感じるようになった場合は必ず十二指腸潰瘍を疑って検査してもらうようにしてください。
症状について
十二指腸潰瘍の症状はいくつかありますが、まとめて記載すると空腹時のお腹の痛み・口臭の悪化・胸焼け・食欲不振といったものがあります。
それ以外には下痢や便秘と言ったものもあります。
症状が胃潰瘍と似ているためよく間違われるのですが、具体的な違いは空腹時の痛みでしょう。
例えば朝起きてお腹が痛かったり、深夜寝ている時にお腹が痛くなったりする場合は潰瘍の位置が十二指腸にあるケースが多いです。
逆に食後の痛みがひどいなら胃潰瘍の可能性が高いと言われています。
十二指腸潰瘍の場合は食後に痛みが引いてくるようです。
ここから潰瘍が大きくなっていくと背中の痛みが出始めて、吐血や下血と言った出血が見られるようになります。
さらに悪化すると十二指腸に穴が開いてしまい激痛が生じて動けなくなるでしょう。
こうなった場合は救急車で運ばれて手術を行うことになります。
原因について
十二指腸潰瘍の原因として大きなウェイトを占めているのは間違いなくピロリ菌です。
実際に十二指腸潰瘍の患者を検査した結果、ほとんどの人がピロリ菌に感染しています。
ピロリ菌に感染すると十二指腸潰瘍にならなかったとしても慢性的な十二指腸の不調になりやすいことろがありますので、胃腸の働きが急激に弱くなったと感じた人はピロリ菌を疑うのがいいかもしれません。
また過剰なストレスや暴飲暴食による胃酸過多によって引き起こされることもあるので、食生活が乱れ気味な人やストレスが溜まりすぎている人も注意する必要があるでしょう。
もちろんそれぞれが単体では発症する確率は低いですが、原因となり得るものが重なっていた場合、高確率で発症してしまいます。
その他にも大量のアルコールやコーヒーといった刺激物も胃酸と相まって十二指腸の粘膜を傷つけたりすることもあります。
たばこも粘膜の血液を低下させて潰瘍を作りやすくしてしまうのでこれらの原因を重ねないようにしてくださいね。
治療方法について
治療の基本は薬物療法と生活習慣や食生活の改善になりますが、あまりにも症状が重い場合は先に手術を行うことになります。
まず薬物療法はピロリ菌除菌と並行して行われます。
使われる薬物は十二指腸の防御機能を強める薬や、胃酸の分泌を抑える薬です。
注意点としてはそれらの薬を渡されたときに必ず飲む期間を定められるのでその期間の間は絶対に飲み続けるということです。
たいていの場合は期間が終わる前に症状がだいぶ改善されていくことになるので、目立った症状が出なくなっていきます。
ここで薬の服用をやめてしまうと再発する可能性が一気に高くなるので絶対に服用期間は守るようにしてください。
食事について
十二指腸潰瘍の患者が病院にて指摘されることは、食生活の改善と日常生活の改善になります。
食生活の改善で求められるのは消化の悪い食べ物及び胃を刺激する食べ物は避けることです。
例えば歯ごたえがあって硬いものの代表としてイカ・タコ・干物などは消化が悪いため良くありません。
どうしても食べたい場合はゆでるなどの調理法で少しでも柔らかくして消化しやすい状態にする必要があるでしょう。
他にもきのこ・海藻類・根菜類は食物繊維が豊富すぎるので食べるのは避けた方がいいです。
食べたい場合は消化しやすいように細かく切ったりしてください。
胃を刺激する食べ物は胃酸の分泌が促進されてしまうので、やたら辛い食べ物や熱すぎるもの、冷たすぎるものも良くありません。
それ以外にも大量のアルコールやコーヒーも刺激物の類に入るので注意してください。
検査方法について
十二指腸潰瘍の検査はいろいろありますが、一番有名なところではバリウム検査です。
これはバリウムを飲んでレントゲンを撮るという一定の年代を超えた人たちなら概ね行ったことがある検査で、げっぷをしてしまったために撮り直しをしてしまった人も多いでしょう。
この検査の目的は食道・胃・十二指腸の病気の発見と診断になっていて、胃がんや食道がん、または胃潰瘍や十二指腸潰瘍の診断には欠かせないものとなっています。
この検査はバリウムと発泡剤を飲むことで胃や十二指腸が膨らみ内面にバリウムが塗り付けられて撮影しやすくなるので胃腸の病変を早期の段階で捉えることができます。
この検査で何らかの異常が見つかった時には胃カメラ検査を行うことになるでしょう。
現在の医療では電子内視鏡が主流となっていてこれを口から入れて胃や十二指腸の内部を確認します。
入院期間や治療期間
現代医療では十二指腸潰瘍や胃潰瘍は薬物療法と生活習慣改善などで治すことができるため、入院することはかなり減ってきています。
入院が必要となるケースは手術が必要な時ですが、思ったより症状が重かった場合は入院期間が延びることもあるでしょう。
仮に外科的治療が必要になって入院することになった場合は平均入院期間は約2週間から3週間となり他の病気とあまり期間は変わらないことになります。
現代医療では胃潰瘍や十二指腸潰瘍の患者は約1%ぐらいしか入院することにならないといわれているので、入院することは稀になっているということを覚えておいてください。
再発しやすい?再発率は?
十二指腸潰瘍や胃潰瘍は非常に再発率が高いと言われている病気です。
とあるデータでは十二指腸潰瘍の全体的な再発率は35.6%で、そのうち治癒後1年以内に再発する人は十二指腸潰瘍44.5%、2年以内で再発する人は十二指腸潰瘍75.5%となっておりましたので、発症する人はたいていの場合2年以内に発症するということもわかっております。
ただし、再発の原因を高めているのはピロリ菌の存在であると多くの医師が指摘しておりますので、ピロリ菌の除去がしっかりとできた状態で治療を施すことができれば再発する確率も下がっていくと言われております。
そのため、ここで提示された再発率も、未来には下がるだろうという見通しなのです。
予防について
十二指腸潰瘍や胃潰瘍は生活習慣と食生活次第で発症する確率が上下します。
そのためこの部分をいかにまっとうなものにするかが予防できるかどうかに直結します。
まず最初に出てくるのがストレスを溜めすぎないことでしょう。
ストレスが溜まりすぎるとどうしても胃酸過多になりがちになるので、ストレスを解消する自分独自のテクニックは必ず身に付けてください。
また、たばこは病気のもとになるとよく言われますが、胃潰瘍や十二指腸潰瘍になる確率を間違いなく上げる要因となるので、可能ならやめたほうがいいでしょう。
同時にお酒が大好きな人はアルコール摂取量を抑えるようにしましょう。
それ以外にもバランスの良い食事が大切になりますが、噛む回数を増やしたり腹八分目を心がけるようにして胃や腸にやさしい食べ方をしてあげるのも大切です。
十二指腸潰瘍に関しましては次のページも参考にしてください。
十二指腸潰瘍の原因は?ピロリ菌・お酒・ストレス?子供も危険?
十二指腸潰瘍の症状【背中の痛み・吐き気・下痢】死因にも?
十二指腸潰瘍穿孔は緊急手術が必要?腹膜炎の危険がある?
十二指腸潰瘍の手術方法は内視鏡?時間や入院期間・費用は?
十二指腸潰瘍の治療【薬・食事・入院】と期間や費用
十二指腸潰瘍につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
守口敬仁会病院 胃・十二指腸潰瘍とは
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では十二指腸潰瘍は死因になるのか?ということの他、症状や原因・治療・食事法についてお伝えしました。
十二指腸潰瘍は放置されすぎると最悪死因になることがあるので、症状に気が付き次第すぐに病院に行って検査を受けるようにしましょう。
幸いにも現代医療が発達したおかけで手術以外でも治る確率が跳ね上がっています。
わざわざ手術をしなくても治るのですから、発症してしまったら早い段階で治してしまいましょう。
本記事が十二指腸潰瘍の参考として皆様のお役に立てるものになれば幸いに思います。
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