くも膜下出血の症状・手術・リハビリ・記憶障害などの後遺症
くも膜下出血の前兆や手術・後遺症など
くも膜下出血は死亡率の高い危険な症状であり、手術が必要で後遺症として記憶障害や運動障害が起こることは多くの人が知っていることだと思います。
ですので日頃から発症させるのを防ぐような生活スタイルをとる必要があります。
本記事ではくも膜下出血の症状や手術、リハビリの他、記憶障害などの後遺症についてお伝えし、くも膜下出血の怖さを理解していただきたいと思います。
くも膜下出血の前兆となる症状
くも膜下出血は発症してしまうと異常な痛みが発生し、殆どの人が身動きが取れなくなり、気を失ったり嘔吐を起こしたりするでしょう。
そして治療が遅れたら高確率で死亡してしまいます。
そうならないためにも、初期症状ではなく前兆症状を把握する必要があるのがこのくも膜下出血です。
具体的には頭痛・めまい・血圧の乱れ・目の異常・首の痛み・強い眠気といったものがあります。
この前兆についていくつか解説すると、くも膜下出血は前段階で動脈瘤から少量の出血や動脈瘤が神経を圧迫することがあり、そこから頭痛などの症状が出てくることがあるようです。
また、目の異常として片目だけ急激に視力が低下したり、見たものが二重に見えるようになることもあります。
くも膜下出血の手術について
くも膜下出血が発症した場合は、脳神経外科にて緊急手術が行われます。
あまりにも状態が良くない場合は再破裂予防の手術が行われるでしょう。
これは手術が成功しても重症化していたら痛んだ脳が元に戻ることはないためと言われているからです。
ほとんどのくも膜下出血の原因は脳動脈瘤なのですが、この場合、最も危険なのがもう一度出血することであるため、再破裂を防止する手術は必須となるのです。
再破裂してしまうと、くも膜下出血が増えてしまうので脳のダメージが増えて生命の危機に繋がります。
リハビリについて
くも膜下出血になってしまった場合、手術後高確率でリハビリを行うことになります。
そのリハビリの内容はどの程度の障害が出ているかで変わってきますが、一般的に発症後4~14日はベッド上でのリハビリテーションが中心となるでしょう。
治療後すぐは全身状態が変化しやすく、危険な状態になる可能性があるので、リハビリよりも生命維持が最優先されます。
この寝たきりのリハビリを終えたら、日常生活を行えるようになるための機能障害を克服するリハビリにうつります。
代表的なリハビリは運動障害・嚥下障害・言語障害・視覚障害・認知障害・行動障害に対してのものとなり、それぞれの症状がどの程度なのかをはっきりさせた上で訓練を行います。
くも膜下出血による記憶障害など後遺症は?
くも膜下出血の後遺症は障害を受けた部位によって異なりますが、運動機能障害・発声や嚥下の障害・言語障害・認知障害・人格や精神面の変化・記憶障害といったことが起こります。
記憶障害はくも膜下出血の手術や脳内への出血によって神経を損傷してしまうことで起きる症状の一つで、これらを「神経後遺症」と呼んでおります。
また、それ以外にもくも膜下出血によって脳脊髄液の流れが鈍くなってしまうことがあり、それが原因で脳の外側や脳室に脳脊髄液が蓄積されるようになってしまい、水頭症になってしまうこともあります。
水頭症の症状とは?
水頭症とは脳の部屋で作られる髄液が吸収されなくなってしまったことで脳室が肥大化してしまい、脳に圧力がかかってしまうようになる病気です。
この吸収されなくなる原因がくも膜下出血による髄液の循環障害によるもので、発症してからだいたい1~2ヶ月程度で症状として出てくるとは言われておりますが、未だにわからないことも多いようです。
症状としては頭痛・吐き気・意識障害・歩行障害・認知症・尿失禁など、日常生活においてもかなり大きな支障が出るものが多いです。
あまりにも短い期間で大きくなり過ぎている状態の時は脳室に管を挿入して髄液を外部に逃すという特殊な対応が必要になりますので、非常にやっかいな症状と言えるのです。
髄液が何度も増える場合は後脳室と腹腔内を管で結ぶシャント術という対応がとられるようになるでしょう。
くも膜下出血での生存率は?
くも膜下出血の生存率は高くありません。
一般的に、くも膜下出血発症して退院される人はだいたい60%となっていて、残りの40%のうち30%は意識不明などになって1ヶ月以内に死亡して10%は重い後遺症に悩まされることになります。
また、発症する年代によっても生存率は異なっており、若い人が発症した場合は高確率で生存し、高齢者が発症した場合は高確率で死亡してしまう傾向にあります。
さらに70歳以上の高齢者の場合はリハビリにて歩行可能な状態に戻ったとしても5年後自立して生活できる人は40%以下と言われていて、さらに深刻な状況に陥っているようです。
くも膜下出血の原因について
くも膜下出血の原因は脳動脈瘤の破裂や外傷によって頭を傷つけられることが原因なのですが、この脳動脈瘤ができる理由は先天的なものが多く発生原因が定かではないことが多いのです。
しかし、ある程度の危険因子が何であるかは指摘されているのでそちらについて解析しましょう。
まず多く言われているのがストレス・飲酒・喫煙・高血圧といったところになります。
これらの要因が当てはまる人はくも膜下出血になる可能性が高いようです。
また、脳動脈瘤の発症原因は定かではなく年代を問わずに発生するので、若年齢層でも発症する可能性があるのです。
確かに、ある程度高齢の方のほうが発症するリスクは高い傾向にありますが、若い人でも発症することがあるのでそのことは覚えておいてください。
くも膜下出血は遺伝する?
くも膜下出血は遺伝するわけではありませんが、くも膜下出血の原因となる「脳動脈瘤」と呼ばれる動脈のコブができやすいかどうかは遺伝に関係しているようで、これができやすい人というのは中にはいるようです。
最も防ぎようのない原因である遺伝は、自ら行動を起こしてその遺伝部分を解決することはできないので、発症しないようにひたすら健康に気を付けて、くも膜下出血の前兆を人よりも深く知る必要があるでしょう。
つまり、家族や親戚でくも膜下出血になったことがある人がいるかどうかが強く関係しているので、親戚の中に発症した人がいるかを一度はチェックした方がいいでしょう。
予防法について
くも膜下出血を防止するためには、シンプルに危険因子と言われる「ストレス」・「飲酒」・「喫煙」・「高血圧」を止める、あるいは解消することから始める必要がります。
くも膜下出血は様々な要因が重なることで発症しやすくなるので、どれか一つだけ行動を改めれば防げるようになるものではありません。
とにかく、生活習慣の見直しを全面的に行うことが一番であるため、危険因子に該当する項目が多い人は自分なら大丈夫と考えないで、自分の体を健康にしていく活動を行ってみてはいかがでしょうか?
くも膜下出血に関しましては次のページも参考にしてください。
くも膜下出血につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では、くも膜下出血の症状・手術・リハビリ・記憶障害などの後遺症についてお伝えしました。
くも膜下出血は発症してしまうと高齢者では高確率で死亡してしまう危険な病気なので、発症そのものを防ぐ必要があります。
しかも、もどかしいことに、その原因となる脳動脈瘤ができる理由に遺伝が関係していると言われていますが、その場合、明確に防ぐ方法が確立されていません。
ただ危険因子が何であるかはわかってきているので、その危険因子からは離れるように行動しましょう。
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