乳糖不耐症の治療は薬?赤ちゃんへの母乳やミルクは中断?
赤ちゃんの乳糖不耐症の症状や治療について
乳糖不耐症は赤ちゃんによく起きる症状で母親の方々においては治療方法について模索されている方が結構いらっしゃっています。
自然治癒するものなのか、薬を使えばよいのか、最初のうちは分からずどうすれば良いのか困ってしまうかと思います。
本記事では乳糖不耐症の治療方法を中心にお伝えしたいと思います。
はたしてミルクや母乳はそのまま与え続けていいのでしょうか?
赤ちゃんの乳糖不耐症の治療は薬?対処法は?
症状が出た場合、まず第一に乳糖を含む食物をできる限り制限して腸の粘膜の回復を早める必要があります。
あとは下痢が緩和するまで乳糖不使用のミルクを使ってひたすら回復を待つという選択肢もあるでしょう。
それ以外に治療には乳糖をグルコースとガラクトースに加水分解することができる有効成分のガラクトシダーゼを使う乳糖分解酵素薬が開発されているのでこちらを用いることもあるでしょう。
この乳糖分解酵素薬は治らないと言われていた先天性乳糖不耐症にも効果があると言われているので期待されている薬となっているようです。
母乳は赤ちゃんの栄養素として最適なので、可能な限り飲ませる必要がありますので少しでも早く治すことが大切になります。
母乳やミルクはやめるべき?
ここで問題なのが先天性乳糖不耐症でも後天性乳糖不耐症でも乳糖を摂取すると下痢になってしまうので、ミルクや母乳の扱いはどうしたらいいのかですよね。
結論としてそのまま授乳させるのは避けたほうがいいでしょう。
そのまま摂取させ続けるのは消化器官系に負担をかけ続けることになるのでおすすめしないとされているようです。
なので、ミルクや母乳に乳糖分解酵素薬を混ぜたり、乳糖を含まない治療用ミルクを使うといった対応をするのが良いでしょう。
市販の薬局では無乳糖のミルクも取り扱ってはいるのですが、無乳糖のミルクには大豆アレルギーに対するケアも考える必要もあるので自己判断で買うのではなく医師と相談してからミルクの扱い方はどうするべきかを判断してもらうといいでしょう。
先天性のものだったら乳製品との付き合い方も考える必要がありますが、後天性のものなら粘膜さえきっちり治ればまた授乳させることができるようになるので、ケアを優先しましょう。
症状について
赤ちゃんの乳糖不耐症の症状は腹痛や酸っぱい臭いのする下痢が起こるようになるでしょう。
この乳糖不耐症の下痢は通常の風邪とは違ってすぐに治るものではないので、長引く傾向にあり栄養不足や水分不足を引き起こす可能性があります。
なので、1週間以上たっても下痢が治らない場合はこの乳糖不耐症を疑ってみるといいでしょう。
原因について
乳糖とは母乳や牛乳などに含まれる栄養素ですが、摂取されることで小腸粘膜に存在している乳糖分解酵素によって分解されて吸収されるのです。
しかし乳糖不耐症の方はこの乳糖分解酵素に欠陥があったり分泌量が少なすぎるためうまく分解することができなくなってしまうのです。
こうなると消化できない状態で腸内に留まることになり、腸内細菌によって発酵するようになって炭酸ガスと脂肪酸と水になってしまいます。
このガスや脂肪酸は腸を刺激するようになるので下痢になる確率を上昇させてしまうのです。
個々でのポイントは乳糖分解酵素で、この乳糖分解酵素が無い人は先天性乳糖不耐症に該当し、乳糖分解酵素が生成される小腸粘膜の先端部位が傷つくことでなる場合は後天性乳糖不耐症に該当します。
乳児の場合は腸炎で腸の粘膜が負傷することが多いのでこの後天性乳糖不耐症になる確率が高いのです。
検査方法について
診断方法で確実なのは腸粘膜を採取して酵素の活性を調べることなのですが、簡易的なものとして乳糖をのませて吸収されているかをチェックするものもあるようです。
正常に働いていれば血糖値が上がるのですが、働いていなければ血糖値が上がらずに便中に糖が排泄されることになるでしょう。
また、他の病気によって引き起こされている可能性もあるので病歴によって確認することもあるでしょうし、乳糖除去ミルクを使って症状が出るかを試すこともあるようです。
乳糖不耐症における離乳食は?ヨーグルトは大丈夫?
離乳食を始めたばかりなら、下痢の時は消化機能が低下している可能性が高いので一度止めたほうがいいかもしれません。
まずは赤ちゃんの体力回復を優先させましょう。
この時はできる限り栄養士や医師に判断を仰いでください。
ある程度離乳食が進んでいる場合で乳糖不耐症になった場合は乳糖を含まない離乳食を中心にされると良いでしょう。
またヨーグルトは乳酸菌が乳糖を栄養源として消費することで他の乳製品よりも乳糖の含有量が少なくなる傾向にあるため、ヨーグルトを選ぶのは正解といえます。
他の乳製品はチェダーチーズやパルメザンチーズなども乳糖が少ないので、使えることでしょう。
この辺りも栄養士や医師と相談しながらすすめられると良いかと思います。
大人の乳糖不耐症について
赤ちゃんがなる確率が高い乳糖不耐症ですが大人の方でもこの症状に苦しんでいる人もいます。
例えば、牛乳を飲むと下痢になりやすいとかお腹の調子が悪くなるといった症状に悩まされている人は身近に1人はいるのではないでしょうか?
先に原因について解説しましたが、小腸でラクターゼがしっかりと働いていれば問題なく消化できるのですが、日本人はラクターゼ活性が低い人が多くさらに加齢とともに減少していくので50代以降の方々は乳糖不耐症で悩む人が多くなっているのです。
ただし、北欧においては年をとっても小腸のラクターゼ活性は高い状態を維持できているようで人種によっても差があるようです。
乳糖不耐症の人はプロテインで下痢や腹痛に?
乳糖不耐症の人は高確率でプロテインを飲むと下痢や腹痛になってしまうでしょう。
プロテインの種類にもよりますが、ホエイから作られているものは乳糖が含まれていますので、乳糖不耐症の人はどうしても腹痛や下痢の症状が出てしまうのです。
牛乳アレルギーとは違ってアナフィラキシーショックを引き起こすわけではありませんが、牛乳そのものや牛乳で作られるプロテインを摂るのは諦めるしかないでしょう。
ただし、たんに胃腸が弱いという人もプロテインによって下痢になってしまう可能性はありますので、プロテインの種類を変えて試してみると良いでしょう。
個人的にはホエイプロテインがダメという人たちは、ソイプロテインという大豆を使ったものにしてもらうのがベストと感じております。
大人の乳糖不耐症の対策は?
乳糖不耐症でも乳製品を摂取したい場合は、子供の頃と同じくある程度の対策を行う必要があります。
牛乳を温めること、乳糖の含有量が少ない牛乳を飲むようにすること、乳糖の含有量が少なくなるヨーグルトやチーズなどの発酵乳製品を食べること、できる限りゆっくり飲むといったものもあります。
年をかさむことで小腸のラクターゼ活性が低下してしまうので、例え同じ人であっても今まで大丈夫だった量で腹痛や下痢といった症状が出てしまうことがあります。
なので、自分にとってどのラインが症状が出る量なのかを把握しておくことが大切になります。
下痢は長期間続くとつらいので、自分の体は自分で守るためにどうしたら悪化するのかを把握しておくといいでしょう。
乳糖不耐症につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では乳糖不耐症の治療方法についてお伝え致しました。
乳糖不耐症は無理やり母乳やミルクを与え続けると治らないもののようなので、下痢の症状が長く続いている場合はすぐに何かおかしいと気が付いてあげてください。
下痢は短い期間ならまだ耐えられるかと思いますが、長期間続くと大人でもしんどいので赤ちゃんの負担は相当大きなものとなってしまいます。
従いまして、できる限り負担を少なくさせてあげるために便の臭いが普段と違うといった症状を感じ取ったら医師に診てもらうようにしてくださいね。
赤ちゃんの守れるのは親だけなので、異変があったらすぐに気が付いて、対応できるようにしておきましょう。
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