乳児の下痢は母乳が原因?緑や黄色・血便の時は?離乳食は?
母乳やミルクなど乳児の下痢の原因について
子供は下痢になりやすいものではありますが、乳児の場合は特に下痢になりやすい状態にあると言えます。
その原因は母乳やミルクにあるとも言われていますが、実際のところはどうなのでしょうか?
本記事では乳児の下痢の原因が本当に母乳にあるのかと、便の色や血便が出るケースについてもお調べしてお伝えしていきたいと思います。
乳児の下痢は母乳が原因?
基本的に赤ちゃんの便はゆるいです。
それは健康の状態であっても同じであり下痢かどうかの判断が非常に難しいと言われております。
実際に専門家の間でも、定義が曖昧になっていて明確な判断基準がありません。
赤ちゃんによって個人差は当然あるのですがある小児科の医師によると「異常に水分が多く、一日に6回以上の便」を下痢としており、そこを判断基準と考えております。
しかしながら、正常でありががら、母乳で育てられている赤ちゃんがこのような状態に当てはまるケースがあります。
これはビフィズス菌が正常に働いている証拠ともいえるのでミルクの赤ちゃんより便が多くなるのは当たり前のことなのです。
そのため心配なしと言えるでしょう。
ただし、あまりにも長い期間続く場合は乳糖不耐性(消化器系統で乳糖の消化酵素が減少して生じる諸症状のこと)の可能性があるため完全に乳糖を除去したミルクを飲ませるといいと思います。
ミルクが原因のケースも?
赤ちゃんが下痢を起こしている原因にミルクが該当することもあります。
まず考えられるのが風邪をひいてしまって体力が落ちている時に粉ミルクに含まれる乳糖が消化できなくて下痢になるパターンです。
その場合にはミルクを薄めることで乳糖の量を調節しましょう。
あるいは薄めるのではなくてミルクを飲ませる量を減らすのもいいでしょう。
下痢の状態では水分を増やして下痢が良くなったらミルクの量を増やしてください。
とにかくポイントはミルクの成分となります、成分の中に乳糖が含まれている場合は下痢となる可能性があるため下痢が続くなら量や濃さを調整してくださいね。
乳児の下痢で緑や黄色の便の原因は?
簡単に下痢を引き起こしてしまう赤ちゃんですが、便の色が緑色や黄色になってしまうと焦りますよね。
ではまずこうなる原因が何なのかを検証しましょう。
まず下痢が緑色や黄色になるのは消化器官で分泌される胆汁のビリルビンが原因となります。
このビリルビンは黄色い色素をもつ成分が含まれており、この色素がそのまま出てしまうため黄色くなってしまうのです。
緑色の場合もビリルビンが腸内環境の変化によって酸化することによって出てきます。
この緑色や黄色の下痢に言えることは健康に害はないということです。
病気が原因ということではないため一般的には下痢が治まると同時になくなりまります。
もし1週間以上も続くならば小児科に行って受診するようにしてください。
その他の下痢の原因について
ミルクや母乳以外の下痢は急性のものであるならほとんどがウイルスや細菌による胃腸炎が原因です。
お腹の風邪と言われているこの病気になると、ウイルスや細菌が胃腸で増殖してしまい下痢となってしまいます。
その他にも肺炎・中耳炎・突発性発疹・扁桃腺炎などがあります。
これらの病気にかかっている場合でも下痢の症状が出るでしょう。
急性の下痢は病気に合った治療を受けることで、たいていの場合3~5日で良くなります。
また、乳幼児の場合は抗生物質を飲むことで下痢になることもあるので覚えていたほうがいいでしょう。
乳児が下痢の時の離乳食について
乳児は食事が原因で下痢になることも多いので、下痢になった場合、離乳食にも気を付ける必要があります。
ここで難しいのは下痢になった場合に離乳食を止めるかどうかなのですが、昔は下痢になったら離乳食を止めるべしという説が強かったのですが、今ではWHO(世界保健機関)のもと下痢の時でも離乳食を続けることを推奨されているようです。
理由として離乳食から栄養や水分を摂取させることで体力を回復させることが大切であるためとされています。
例外としては食事をする気力もないほど体調が悪い場合です。
そのような時は無理に食べさせる必要はないでしょう。
ただし、水分補給だけはまめに行い脱水症状にならないようにしてください。
また、下痢の時の離乳食の目安は「便と同じ硬さの食事を与える」ことであるため、下痢の状態によって食事の内容も考えるようにしましょう。
乳児の風邪の時の食事に関しましては次のページを参考にしてください。
乳児の下痢の見分け方
幼児の下痢のひどさを確認する方法として、機嫌の良しあしがあります。
例として、下痢をしている・機嫌が悪い・食事をとらないという状態であった場合、その幼児はかなりおなかの調子が悪いと言えるでしょう。
このような状態が続くのは好ましくないのですぐに小児科を受診しましょう。
また、下痢の定義を「異常に水分が多く、一日に6回以上の便」としても、赤ちゃんによっては1日6回うんちをしても不思議ではないため下痢以外の症状が出ていない場合はそんなに心配する必要はないでしょう。
ただし、下痢ではなかったとしても便の色だけは常に気を付けるようにしてください。
特に、白・黒・赤色の便は下痢でなかったとしても注意が必要です。
血便が出るのは大丈夫?
赤ちゃんの調子を見るために便の色を見ることは大切なことではありますが、このとき気を付けなければいけないのは血便が出ている時です。
まず安全な血便は肛門が切れて出血することで生じる血便です。
これは便秘がちな赤ちゃんによくみられる光景で、固い便をすることで肛門が切れて出血することがよくあります。
特徴としては血の色が鮮やかなことであるため、鮮やかな赤い色の血便はそんなに心配する必要はありません。
また、臓器の粘膜が傷つくことで生じる血便の場合でも心配する必要はないでしょう。
これは赤ちゃんの臓器は発達していないことで起きる、よくある症状であるため病気ではないのです。
血便の様子は少し赤黒いものとなるでしょうが、発熱や食欲不振といった様子が無く元気であるなら問題なしと言えるでしょう。
注意が必要なのはねっとりと粘り気のある血便・下痢状の血便・ジャムのような血便です。
下痢上の血便の場合、菌やウィルスに感染して腸炎が引き起こされている恐れがあります。
これはO-157の大腸菌群の可能性もあり命にかかわる危険性があるためすぐに病院に連れていってください。
薬など対策は?
以上の点を踏まえたうえで、乳児における下痢は気にする必要のある時と気にする必要のない時があります。
大切なことは下痢に伴う症状があるのか、血便の状態はどうなのか、便の色はどうなっているかなので、ここで一つでも引っ掛かる部分があるなら必ず小児科に行くようにしてください。
市販の下痢止めには乳酸菌製剤などがありますが、効き目の強い薬は基本的に市販されていないため症状が重いまたは長引いている場合は必ず医師の診察を受けてください。
下痢に関しましては次のページも参考にしてください。
乳児の下痢に関しましては次のサイトも参考にしてみて下さい。
マイナビウーマン 子育て 【医師監修】赤ちゃんの下痢の原因と症状!注意すべき危険なうんちとは?
最後に
本記事では赤ちゃんにおける下痢についてお伝えしてまいりました。
赤ちゃんは下痢になりやすいのですが、意思を伝える手段に乏しいため親の判断能力がどうしても必要になってしまいます。
そのためにはどのような下痢がまずいものなのか、便の色で危険なのはどのような場合なのか、下痢に伴った症状があるのかを理解する必要があると言えるでしょう。
赤ちゃんにとって守ってくれる一番の存在は母親なのです。
そのためにも知識の幅を拡げましょう。
この記事が赤ちゃんの下痢に対しての参考になれば幸いに思います。
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