低音障害型感音性難聴の症状や原因・治療方法!完治する?
低音障害型感音性難聴は入院しないと治らないのか?
現代における厄介な症状に難聴がありますが、その中に低音障害型感音性難聴というものがあります。
若い女性に発症することも多く症状や原因といったものの他、治療方法についてや入院することで完治するものなのか?など、この難聴に関しての全般的なことを知りたいと思っている方も多くいらっしゃっています。
本記事ではこの低音障害型感音性難聴について触れたいと思います。
低音障害型感音性難聴の症状は?
この病気は突発性難聴と同じように急に発生する感音難聴(音が小さく聴こえるだけでなく、(特に騒がしい環境で)理解しにくくなる)の一種で、低音だけに障害が発生する特殊なものとなっております。
メニエール病の一種で「蝸牛型メニエール」とも呼ばれているのです。
この病気の症状は低い音が急に聞こえなくなるとか、耳が詰まったような感覚がするとか、低い音の耳鳴りが発生するといったもので、音が聞こえなくなるというよりも耳鳴りといった違和感や詰まった感覚の方が多いと言われております。
低音が聞こえにくくなるといった症状も出るようですが、聞こえ難さはそこまで重度ではない難聴とは言えるでしょう。
そのため、低音が聞こえなくなるといった症状ではなく耳に感じる耳鳴りといった異常によってこの難聴に気が付いた人の方が多いという意見もあるのです。
名称については「蝸牛型メニエール」以外にも、急性低音障害とも呼ばれているので、同じものとして考えていいでしょう。
頭痛やめまいを伴うことも?
これはめまい症状のないメニエール病という説を主張する方がいます。
この説の根拠は平衡感覚と関係する前庭でもリンパ液が増えずに、蝸牛だけで増えるからめまい症状が発生しないというものです。
低音障害型感音難聴は、蝸牛に内リンパ液が増えすぎることで発生すると考えられているのでそのような主張が行われるのでしょう。
ただし、現実的にはめまいを伴っている方もいるようで何とも言い難いところはありますが、この難聴と似たものに突発性難聴というものがあり、この難聴との違いにめまいの有無があるという意見もあり、基本的に低音障害型感音性難聴ではめまいが起きないという説が有力となっております。
頭痛といったものについては発症するという説としないという説があり、確定情報が見つかりませんでした。
実際にこの難聴を指摘された人たちの中には頭痛症状を訴えている方も多くいるようで、頭痛が出る方がいれば出ない方もいて個人差があるというところかと思います。
原因について
この難聴の原因は耳の中にある蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる器官に異常が発生することにあります。
しかし、なぜ異常が発生するのかについてははっきり分かっていないようです。
今のところ有力となっている説は、精神疲労の積み重ね、大きすぎるストレス、睡眠不足、肉体疲労といったところでしょう。
この中でも有力視されているのが精神疲労とストレスでこれらが積み重なることで発症しやすくなるとされています。
蝸牛の水の出し入れのバランスが崩れてしまうことでこの難聴が起きるとされておりますが、水が出てゆく経路に異常が出ることも解明されておらず、やはり真実は解明されていません。
ただ一つ言えることは、ストレスと精神疲労が多い方が発症しやすいということです。
治療方法は?ステロイド?
この難聴を治す方法は薬物療法が主流のようです。
基本的に治療の考え方は神経の修復を促す薬を内服していただくことにあるとのことなので、神経の障害に一番効く薬を処方されることになります。
その薬がステロイドホルモンになっており、多くの方がこのステロイドを服用されることになるのです。
ただし、低音障害型感音性難聴の場合は突発性難聴よりも症状が軽く比較的治りやすい部類に入るとのことで、ステロイドのような副作用が強いものはあえて避けるようにして、ビタミン剤や循環改善剤、そしてイソソルビドや場合によっては漢方薬といったものを使って治療を行うことになります。
つまり、症状の重さによって使われる薬の種類も変わってくるということかと思います。
入院しないと治らない?完治する?
この低音障害型感音性難聴は比較的治しやすい難聴と言われているので、入院する必要性は低いものとなっております。
原因は確定的ではありませんが、ストレスや肉体的精神的疲労が蓄積されたことで発症されやすくなるので、このストレス除去といったものを行いつつ、薬物治療が行われていくことになるでしょう。
ただし、放置することで回復するまでにかかる期間が延び、治療が成功する確率も低下するとのことなので、耳に異常が発生したのならすぐに病院に行って症状を説明し、医師の判断を仰ぎましょう。
生活リズムといったものも確実に関係しているので、ストレスが溜まり難い環境で生活する方法を自分なりに見つけてくださいね。
この病気はかなり多くの方が知っている難聴なので、耳鼻咽喉科の医師の方々も対処法については熟知しているでしょう。
町医者の先生も対処法を高確率で理解しているでしょうから、最寄りの病院に直ぐに向かうようにしてくださいね。
自然治癒することも?
低音障害型感音難聴は非常に軽いものであれば、2~3日で治っていることもあるので、発症したことすらよくわからないうちに治っている方もいるでしょう。
このようなことから、自然治癒する可能性はあると言えそうです。
しかし、再発することもありますので、完治したのかどうかの判断が難しい病気となっています。
そして、自然には治らないケースももちろんありますので、違和感を覚えたらまずは医者に診てもらうことを考えてましょう。
再発しやすい?
この難聴は再発確率が高いと言われており、再発するたびに聴力が低下しやすくなるので、症状が悪化していってしまうようです。
再発率についても諸説ありますが、それらの意見を統合するとだいたい20%の人が再発するようで、治ってから1年半以内にまた難聴になってしまうようです。
このように再発率がそれなりに高いのも特徴なので、再発をしないためにも生活習慣をしっかりと見直して、睡眠時間の見直し、適切な運動、バランスの良い食事を心がけるようにしましょう。
突発性難聴との違いは?
突発性難聴の特徴は、低い音の耳鳴りがするという共通点もありますが、めまいといったものや片方の耳が聞こえなくなるといった重い症状があり、音が反響して聴こえるといったものもあります。
それに対して、低音障害型感音性難聴は低い音が聞こえにくくなり、耳が多少詰まった感覚が生ずるといったもので聴力低下のレベルはこちらの方が低いのです。
突発性難聴の場合は音の周波数が全体的に低下し聞きにくくなるのに対し、低音障害型感音性難聴は低い音が聞きにくくなるものなので、その部分が違うと言えるでしょう。
それでも、自分自身でこのように細かく難聴の種類を確定できるものではないので、耳に違和感がずっと続いているという方は治療を開始するために病院に行くことを検討してください。
放置するほど治りにくくなるようですので早めの対処をおすすめいたします。
低音障害型感音性難聴につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
にじいろ補聴器 低音障害型感音難聴の特徴・原因・治療について
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では、低音障害型感音性難聴についてお伝えしてまいりました。
20~40代の若い女性に多くなっているこの低音障害型感音性難聴は、原因がいまだに明確になっていない不可解な難聴です。
それでも、ストレスや疲労から発生しやすくなるというデータはすでにあるので、これらが溜まりすぎている方は要注意と言えるでしょう。
現代社会はストレスと疲労が溜まりやすい社会であり、人間の体に優しくない社会と言えるかと思います。
自分の身を守るためにも今一度生活習慣の見直しやストレスをいかに低減させるかの検討を行ってみてはいかがでしょうか。
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