子供の情緒不安定の症状や原因は?薬など対策や親の対応は?
情緒不安定に子供がなる原因と対策について
情緒不安定は大人であっても子供であっても生じるものですが、子供の場合は大人よりも感受性が高いため影響を受けやすく些細な原因でもなってしまうことがあります。
従いまして、症状を理解し、なってしまった時の対策や子供への対応を知っておく必要があります。
本記事では子供が情緒不安定になる原因や具体的な症状を中心にお伝えしたいと思います。
子供の情緒不安定の症状や兆候は?
小学生くらいの子供の情緒不安定の症状は感情・体調・行動といった3つの観点で出てくるようになるでしょう。
感情の場合は突然泣くようになったり、非常に暴力的になってイライラするようになって笑わなくなったりします。
体調においては腹痛や下痢といった症状が出るようになって、場合によってはおねしょやめまいといったものが出る時もあるでしょう。
行動としては学校に原因があった場合は学校に対しての忌避感(嫌って避けようとすること)が発生するようになるので学校に行きたくなるでしょうし、朝が起きられなくなったり暴れだして何かを破壊することもあります。
それ以外にも過剰に周りを気にするようになって、気を使ったり良い子ぶるようにもなるでしょう。
実際に情緒不安定になってしまった子供は予期せぬ行動をとるようになるので何らかのキーワードで突然暴れだし包丁を投げつけてくることもあるので、非常に危険と言えます。
勉強についていけなかったり、いじめといったものがあったり孤立気味であったりした場合も情緒不安定になりやすいので気を付けましょう。
家庭内の問題以外に学校における人間関係が原因となるケースもあるので、学校を拒否する傾向があったら兆候だと判断したほうがいいでしょう。
原因について
原因は一つではなく複合的な要因が絡み合うことで発生しやすくなります。
いくつか例を下記に記載します。
・プレッシャーが強くかかるイベントがある、運動会とか学芸会など
・学校における人間関係がうまくいっていない、孤立やいじめが発生している
・学業がうまくいっていない
・引っ越しなどで突然環境が変化する、それ以外にも妹や弟の誕生によって構われることが減少することでなりやすくなることもある
・親の教育が度を越していて過干渉になっている
・親が子供に暴力を振るっている
これ以外にもまだまだありますが、子供が情緒不安定になるのは安心できる環境にないのが原因です。
学芸会や運動会といった一過性のストレスならばまだ救いはありますが、家庭環境や学校における環境が悪かった場合、非常に悪影響になることを把握しておかれると良いかと思います。
離婚は子供の情緒不安定の原因になりやすい?
上記原因の中に挙げていませんが、離婚は子供への影響が非常に大きく、心理的にも深い傷を残すことが多いです。
最近の研究では父親がいない場合、子供は精神的な適応がより悪化しやすくなって、学業がはかどらなくなり、情緒不安定になる確率が上昇すると言われています。
それ以外にも父親が不在の場合の母子関係の場合は、普通の家庭に比べて争いが絶えなくなるといったものや、それ以外の直接的な記述として「親の離婚が児童の集団内での行動に及ぼすこととして、不安や抑うつ、衝動的な行動、暴力などの攻撃などの陰性の心理的な影響がみられた」というものもあるので、離婚による悪影響は確実にあると多くの方が提唱しております。
ただし、その後のフォローや対応いかんでは子供への影響度が大きく変わるので、子供を引き取った親御さんは真剣に子供の心情を察しながら最善を尽くして対応することが望まれます。
対策として薬が効果的?
薬の種類だけのお話をした場合、情緒不安定の場合は抗不安薬や睡眠薬といったものを用いることになるでしょう。
しかし、「長期的に考えると成長によい影響を与えず逆に悪化する」といった説明をされる方もいます。
そのため、病院によってはそのような薬ではなく漢方薬を使うことがあるようです。
また、仮に抗不安薬が必要となった場合も軽いものを用いる方が良いとされているようです。
また、別の医師からのお話では精神安定剤では大人が服用しても依存してしまう傾向にあるのに、子供の場合、少ない服用で依存に至る可能性があるので精神安定剤のようなものを飲ませるのは絶対に良くないと説明されている方もいました。
医師によって見解がかなり別れている部分ではありますが、薬を使うのは危険だという意見が多数あるのは事実なので、使わないで治す方法を医師と共に模索する必要があるのでしょう。
薬以外の対策につい
子供の情緒不安定の対策にはいくつかありますが、最も多く説明されているのが精神安定に効く栄養を可能な限り摂取することです。
即効性があるものではありませんがじわじわと効いてくるものと言えるでしょう。
具体的にはカルシウム・マグネシウム・ビタミンB6・トリプトファンといった成分が含まれている食べ物が該当します。
乳製品・レバー・納豆・豆腐・バナナ・アーモンドなどの食べ物ですね。
あとは夜更かしが続いている場合は睡眠と食事のリズムが狂いやすいので可能な限り避けるようにしてください。
自律神経の乱れはそれだけ精神に悪影響をもたらすので、しっかりとした睡眠と食事ができる環境を作ってあげましょう。
あとは、可能な限りスキンシップをとるようにして優しい言葉で語りかけるようにしてください。
くつろげる空間を提供することが何よりの薬となります。
かといって、気を使いすぎるのも良くありません。
親としての対応は?
特別厳しくした覚えもなく、暴力的な行動もとっていなかったのに子供が情緒不安定になってしまうと、親の方でも非常にストレスがかかるようになってしまって親がノイローゼになり、本当に親が子供につらく当たるようになるといった悪循環に陥るケースがあります。
特に問題なのが離婚をしてしまい片親となってしまったケースです。
離婚という事実が子供にとって非常に悪影響となっているので、他の環境の子供たちよりもメンタル的にマイナスから始まっていると考えた方がいいでしょう。
この場合は、「パパは死んだ」といった嘘を伝えるのは良くなく、さらにそのいなくなった親を子供の前で罵倒するのは避けた方がいいでしょう。
それ以外にも子供のせいで離婚したといった言葉を吐いてしまうと子供の心に深刻なダメージを与えて「自分は存在しないほうが良かった」と思われてしまうので絶対に避けねばなりません。
なので、親の方々は子供にとってできる限り家は安心できる環境として過ごさせることが重要になるのです。
あとは夜更かし防止と食事による栄養面に気を配りましょう。
子供の情緒不安定を病院で診てもらう場合は何科?
子供の情緒不安定を病院で診てもらう場合は小児科か児童精神科が良いでしょう。
ただし一説には精神医学の診断は、行動の結果から主観的に医師が判断するのできちっと症状を調べないで発達障害や情緒不安定で片づけられてしまうことがあると説明している人もいるので、まずは本当に今出ている症状が精神的なところからきているのかを調べてもらうために、最初は小児科に行くのがいいと思われます。
そこで、いろいろと調べてもらってから肉体的に悪い部分は何もなかったと分かれば精神的なものが問題となっているとはっきり分かるので、そこで改めて精神科に行くようにすると良いでしょう。
どんな子供が情緒不安定になりやすい?
環境的な問題としては、親が離婚しているとか親同士がしょっちゅう喧嘩をしているといったものがあると情緒不安定になる確率が高まります。
さらに、何度も転勤をしていて子供もいつも転校を余儀なくされていると頻繁に環境が変わるので非常に大きなストレスとなって情緒不安定になる確率が上昇します。
また、親からの愛情を全く向けられなかった子供は情緒不安定になりやすいと言われており、親から注がれる愛情からくる安心感を全く感じないで育った子供は要注意と言えます。
子供とのスキンシップは親の情緒も安定させる?
これは微妙なところです。
子育てや子供とのスキンシップにイライラしてしまう人もいれば、むしろスッキリすることができる人もいるので、その人次第としか言えません。
しかも、妊娠した女性は女性ホルモンが急激に減少する状態になるので、ストレスが溜まりやすくなってしまい攻撃的になってしまうことすらあります。
むしろ子供とのスキンシップは大人のストレス解消ではなく子供のストレス解消のためにも重要なことと考えて実行するようにしましょう。
スキンシップの取り方は様々ですが、人に触られることだけでもストレス解消効果が発揮されます。
そこに本当の愛情があるのなら、親の心もスッキリして情緒も安定することでしょう。
情緒不安定のことに関しましては次のページも参考にしてください。
子供の情緒不安定につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
幼児教育ぽーたるさいと 子どもの情緒不安 はやし浩司先生の子どもの問題・悩みQ&A
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では子供が情緒不安定になる原因や症状を中心にお伝えしてきました。
子供が情緒不安定になる原因は環境や親から子への対応によって発症するものなので、親は愛を持って子供に接するようにしてください。
ただし、構いすぎは良くないと言われているので何事もほどほどにしましょう。
もし、学校にうまく馴染めていなかった場合は怒鳴りつけるのではなく、どのような問題が発生しているのかを理解者として優しく問いかけ、聞いてあげるようにしましょう。
常に親は子供の最も頼れる味方であってくださいね。
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