結核の咳の特徴は痰が絡む?感染しても咳が出ない事もある?
湿性や乾いた咳など結核の咳の特徴について
結核の特徴と言われると咳や痰を想像する人が多いですが、より詳しくその症状を知りたいと思っている人も多いと思います。
いったい、どのような咳や痰が出るようになるのでしょうか?
あるいは感染しても症状が出ない時もあるのでしょうか?
本記事では結核の特徴について調べてまいります。
結核の咳の特徴は痰が絡む?
結核の症状は微熱が2週間以上続き、それに合わせて咳や痰が出るようになるのです。
結核は基本的に肺で炎症を引き起こすので、肺がダメージを受けやがて呼吸が困難となってしまうのです。
他にも結核菌が脳・リンパ節・気管支・骨・腎臓などで増殖して炎症による悪影響を与えることもあるようですが、日本ではこういった肺外結核の割合は約7%と言われているのでかなり少ないようです。
そのため、結核の基本症状は咳や痰そして微熱と言えるでしょう。
この咳症状をより詳しく分析すると痰が絡むのが基本なので、乾いた咳にはならないようです。
湿った感じの咳になります。
感染しても咳が出ないこともある?
基本的には結核になると喉周りの症状が多く発生するようになります。
咳はもちろんですが、喉がイガイガするとか、痰が出るとか、息苦しくなるなど基本的には色々な症状が出てくるのです。
しかし中には咳が全く出ない人もいるとのことです。
結核になったのに咳が全く出ない人はまず考えられるのが発症していない人のことでしょう。
発症していないと症状が表に出てこないので、咳や微熱の症状は出ません。
感染している人と発症している人は違います。
感染しているだけの人は体内に細菌が入り込んではいますが、免疫力で抑え込んでいる状態なので症状が出てこないのです。
発症している人は免疫力で抑え切れなくなって症状が表に出てくるようになった人となっております。
つまり、咳が出ている人は発症している人であり、出ていないけど結核と診断された人は感染のみした人だと考えられると良いでしょう。
結核の咳の出方は?
結核の咳の出方は風邪の咳と非常に似ています。
しかし、2週間以上咳が出続けるのでいつまでたっても治らないことでおかしいと気が付けるでしょう。
頻度も発症してから時間が経てば経つほど増えていくようになるので、2~3週間目には血痰が出るようになるとのことです。
ただし、人によっては咳があまり出ないこともあるとのことなので、個人差が非常に大きいようです。
Yahoo!知恵袋などでも咳の頻度について質問が良く出てきますが、個人差があるので具体的な回数や頻度を説明することはできないと思います。
咳が一旦治まることもある?
基本的に結核になって咳が出始めた後は治療をしないと咳が治まることはありません。
治療を行わないと結核菌を抑え込むことができないので、症状が治まることは普通にはあり得ないことだからです。
人によっては風邪薬を使うことで症状が軽くなった人もいるとのことなので、いったんマシになる人もいるかもしれません。
しかし、結核菌は風邪薬でどうにかなるものではないので、症状が悪化していき再びぶり返してしまうでしょう。
仮説になりますが、結核菌は免疫力が低下することで発症するものとなっているので、いったん症状が出てから体調を回復するように生活を整えた場合、もしかしたら咳の症状も少なくなる可能性があるかもしれません。
基本的には発症したのなら病院に行かないと治らないと思った方が良いでしょう。
人にうつる?
結核は空気感染でうつるものなので、咳をすることでうつってしまうでしょう。
結核患者の咳から結核菌が空気中に漂うようになるので、他の人に次々と感染していきます。
感染してから4週間ぐらいたつと免疫ができるようになるので、そうするとツベルクリン反応が陽性になり、感染したことに気が付けるでしょう。
基本的に発症者から空気感染するのが結核ですので、発症が確認された場合は病院で隔離されることになります。
結核の疑いがある方はすぐにでも呼吸器内科を受診して検診を受けた方がいいでしょう。
薬で症状を抑え込めるレベルまで改善すれば、咳も出なくなるので人にうつすことはなくなるでしょう。
結核以外で咳が続くケースは?
日本において咳がいつまでたっても治らない場合は結核を疑うのが基本ですが、他の病気でも可能性はあるようです。
まず2週間程度なら感染症の咳の疑いがあるので、咳の症状を抑える薬で対処療法が可能とのことですが、それでも続く場合で結核以外なら肺炎が考えられるでしょう。
そして、3週間以上咳が続く場合は、アレルギーや感染症の確認をすることになりますが、結核以外なら喘息や慢性閉塞性肺疾患が考えられます。
この慢性閉塞性肺疾患は長期にわたってタバコを吸っていた方がなる病気で肺がダメージを受けている証拠とも言われているのです。
日本人ではだいたい500万人以上と推察されているので、非常に身近な症状と言えるのではないでしょうか?
喘息・気管支拡張症・副鼻腔気管支症候群・肺炎・アレルギー症状など意外と考えられるものは多いので、結核以外の病気の可能性も考えられます。
結核で出る痰の色とその色によって考えられる病気
結核は咳が多く出るようになり、痰もよく出るようになってしまいます。
この結核における痰の色は血が混ざるようになりますので、基本は赤色や赤褐色となるでしょう。
いわゆる血痰です。
ただし、血が混じる咳というのは肺梗塞・肺真菌症・気管支拡張症・肺癌等も該当するので、痰のみでは判断できません。
たとえば、痰に膿が混ざっている場合は、その色は白や緑色やさび色になります。
白や黄色のような痰が出る場合は、気管支炎や急性肺炎が考えられますし、緑色だった場合はびまん性汎細気管支炎や慢性気管支炎が考えられるでしょう。
さび色だった場合は肺炎球菌性肺炎や肺膿瘍や肺化膿症が考えられます。
これが粘液性の白っぽい透明な痰だった場合は、非細菌性感染症やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の可能性があります。
泡沫性のピンク色となっている痰ならば肺水腫が考えられます。
このように痰の色だけではなく、粘りけはどうなっているのか、膿が含まれているのかも重要な要素であり、普通の人では判断は難しいかもしれませんので、お医者さんに診断を仰ぐのが最良でしょう。
結核の咳はどのくらいで治る?
結核の咳の症状は個人差があるため、どのくらいで症状が出なくなるのかも差が大きいでしょう。
基本的に言えることは結核の治療の期間は最低でも半年はかかると言われているので、半年間は咳が続く可能性があると思われた方がいいでしょう。
薬の服用期間は基本が6ヶ月となってはいますが、個人の病状や経過観察次第で長くなったり短くなったりするものなので、一概に期間を定めることはできないようです。
例外として、医師から言われた期間にしっかりと薬を飲まない人は結核菌が薬に対して耐性を持ってしまう可能性があるので、治療期間もかなり伸びてしまい、咳の症状が長く続いてしまうでしょう。
症状が悪化してしまった方は通院生活から入院生活に切り替わってしまうので集中して治すよう心がけましょう。
入院となった方は、咳・発熱・痰などの臨床症状が消失するまでは退院できませんので、いつまでたっても咳が治まらないと感じた方はすぐに病院で診てもらってください。
結核につきましては次のページも参考にしてください。
咳・痰と結核につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
OMRON 咳や痰が続くときは「結核」の可能性も
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では結核の咳について特徴を紹介してまいりました。
結核は痰が絡む咳となるので、乾いた咳ではなく湿った咳となります。
湿った痰が絡む咳が2週間以上続くのなら必ず病院で診てもらってください。
風邪薬などで咳や痰といった症状を一時的に抑えることもできるようですが、結核菌は市販されている風邪薬で抑え込むことはできないので基本的にはまた症状が出てきます。
ただ感染した人全てが発症するわけではなく、発症しないで一生を過ごす人の方が圧倒的に多いのがこの結核です。
結核は一度感染してしまうと完全に細菌を除去することはできないので、発症しないように免疫力を維持し続ける生活をする必要があります。
しかし、年をとることで免疫力は必然的に低下していってしまうので発症のリスクは何もしないでいても上がっていってしまうのです。
そのため、発症したかも?と感じた方は他の人たちにうつさないようにするためにも、早々に病院で診てもってください。
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