アトピーの薬の種類と効果は?ステロイドの副作用は怖い?
ステロイドなどアトピーの薬の種類と効果について
アトピー性皮膚炎は日本人の20%くらいは悩まされていると言われている国民的な病気です。
本記事ではそんなアトピー性皮膚炎における薬の紹介と、その薬に副作用としてどのようなものがあるかを紹介します。
ステロイドは正しく使えば悪い薬ではないようです。
その辺りのことも触れたいと思います。
アトピーの薬の種類は?
冒頭で触れましたように、アトピー性皮膚炎のかゆみや炎症に悩まされている人は日本にはたくさんいらっしゃいます。
このアトピー性皮膚炎に効果がある薬にはステロイドやプロトピック軟膏があります。
このうちステロイドは病院で処方される外用薬としてとても有名です。
ただしこのステロイドはあくまで炎症を抑えるものであって保湿はしません。
そのため外用薬と保湿薬の両方をうまく使い分ける必要があります。
塗り方としては炎症部分に外用薬を用いて、保湿剤を重ねて塗りましょう。
少し乾燥肌が見られる部分には保湿剤だけで十分効果が期待できます。
ステロイドの効果について
前述したステロイドですが、アトピーの患者が病院で処方される薬としては一番知名度のあるものと言えるでしょう。
ですが90年代のマスコミによるステロイドパッシングによって「ステロイド=副作用のある怖い薬」という悪いイメージがついてしまいました。
なのでここでは正しい効果について説明していきたいと思います。
ステロイド外用剤の効果は皮膚に起こった炎症を押さえ込むことです。
つまりアトピー性皮膚炎の根本を改善するわけではありません。
そのためアトピー性皮膚炎を治すにはステロイド外用剤を用いるほかに適切なスキンケアが必要になるのです。
またステロイドには塗り方にコツがあるため、正しい塗り方をする必要があります。
病院の先生にしっかり正しい塗り方を教えてもらいましょう。
ステロイドの副作用は?
90年代のマスコミによる不本意なステロイドパッシングで叫ばれたのはこの副作用です。
ステロイドの副作用は大きく分けて2つあり、一つは皮膚が薄くなることでしょう。
そのことによって毛細血管が浮き上がって見えるようになります。
副作用が症状として出やすいのは頬部・前胸部・肘部・指先です。
これは適切な強さと量を使用目的に合わせて使っているなら起こらない症状と言われております。
ステロイドの副作用の二つ目は皮膚表面の免疫系の働きを抑えてしまい、ニキビやヘルペスといった症状を引き起こす可能性があります。
以前騒がれた骨がぼろぼろになることも膚の色が黒くなることも、皮膚に蓄積することもステロイド依存症になることもありません。
プロトピックの効果は?
アトピー性皮膚炎に対する治療薬としてステロイド以外に処方される外用薬として有名なのはこのプロトピック軟膏でしょう。
プロトピック軟膏の効果は皮膚の免疫を抑制することで、皮膚の炎症を静めることです。
もともとアトピー性皮膚炎とは免疫によって炎症反応が起こるために発生します。
日常生活において本来なら問題ないような刺激に対してもアトピー性皮膚炎の場合は過剰な免疫反応が生じてしまうのです。
ステロイドの項目で紹介した副作用ですが、実は同じことがプロトピック軟膏で起こります。
前述した「皮膚表面の免疫系の働きを抑えてしまい、ニキビやヘルペスといった症状を引き起こす」というところです。
プロトピック軟膏の効果は免疫系の働きを抑えることにあるため、この副作用は避けられないようです。
市販薬は大丈夫?
アトピーに対して処方されるステロイドに対するワルいイメージのためステロイドを用いたくない人もいると思います。
そのような人の味方が市販薬なのですが、果たして効果があるのかどうか……
結論として市販薬は軽度レベルのものであれば一定の効果が期待できると思います。
アトピーの症状には段階があり、軽度、中度、重度、最重度に分けられているのです。
この中で一番症状の軽い軽度のものである場合に市販の保湿剤でも一定の効果がみられるでしょう。
それ以上の症状がある場合は必ず病院に行って診察してもらうことをおすすめします。
薬でかゆくなることがある?
アトピーの症状と言えば肌の炎症とかゆみでしょう。
そのため薬に期待されることは炎症とかゆみを抑えることです。
ここでたまにあることなのですが、医師に処方された保湿剤を用いることで肌がかゆいと感じる方がいるようです。
代表的な保湿剤と言えばヒルドイドがあげられます。
このヒルドイドが肌に合わない人が結構多いようです。
ヒルドイドの効果は水分の保持効果が期待される保湿剤でもあるのですが、実はそれ以外に血行促進という作用もあります。
この血行促進が逆効果となってしまいアトピーのかゆみ症状が発生してしまう方が人によってはいらっしゃるのです。
ヒルドイドを塗ることでどうしてもかゆみが生じる方は、皮膚科の医師と相談をしましょう。
また、保湿剤に含まれている成分自体が肌に合っていない可能性もあります。
その場合は血行促進とかではなく単純に相性の問題になるため別の保湿剤を用いるようにしてください。
次のアトピー性皮膚炎に関する内容も参考にしてみてください。
薬で皮膚が黒くなる?
アトピーの薬、例えばステロイド外用剤を塗り続けたことで皮膚が黒くなるという話をよく聞きます。
実際に肌が黒くなってしまい悩まされている方も存在します。
ここで気になるのが医師の説明によるとステロイドによる副作用として皮膚が厚く硬くなり、色素沈着で黒くなることはないと断言しているところです。
医師側の説明ではこれは逆にステロイドの使用量が不十分であったために皮膚の炎症が長く続いてしまいその結果であると申しております。
また、炎症・赤み・痒みが治まってくる過程で皮膚が黒ずんでカサカサになるためこれを副作用と勘違いしていると答えている医師もいます。
両方の医師からの話では必ず指示通りにステロイド外用剤を用いれば黒ずみが残ることはないということでした。
アトピー性皮膚炎に関しましては次のページもご参照ください。
薬は塗らないにこしたことはない?
どうしても副作用が気になる方は極論として薬を用いないという考え方をする方もいらっしゃいます。
たしかに生活環境や生活習慣を見直すことでアトピーの症状を抑えることは期待できますし、食生活を改善し動物性乳酸菌などをよくとるようにして3食バランスよくよく噛んで食べることでアトピー症状が治る方もいるでしょう。
前述したとおりステロイドなどの外用薬はあくまでアトピー症状をなくすのではなく抑えるものであるため、生活環境改善・食生活改善で自己治癒力を高める努力を行えるなら薬に頼る必要はないかもしれません。
ただその場合に気になるのは辛いかゆみを乗り越えられるかどうかになります。
かゆみが辛いとそれがストレスになり、そのことで症状の改善を鈍らせてしまうというデメリットもあるかと思います。
薬を使うことでほぼ間違いなく症状は抑えられるようになり、かゆみによるストレスは軽減されるため、外用薬を使用するという考え方も悪くはないと思います。
この辺りの正しい選択は個々人によって違うと思いますので、自分はどちらが合っているかを冷静に判断する必要があるかと思います。
ちなみに外用薬を使わず、かつ生活環境改善や食生活改善を考えないで過ごされた場合の症状改善の可能性は極めて低いと考えられます。
その他のアトピー性皮膚炎のことにつきましては次のページをご参照ください。
アトピー性皮膚炎の治療薬につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
maruho アトピー性皮膚炎の治療薬
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回はアトピー性皮膚炎に効果があるといわれているステロイドについて説明し、他の薬の紹介も行いました。
90年代のステロイドに対するバッシングは今でも人々のイメージにしつこく残ってしまっております。
そのため事情を知らない方は「ステロイドってあの副作用強いやつだよね?」と考えてしまう方も多いのです。
そのことにより医師も頭を抱えて、苦労されているようです。
今回のこの記事がアトピー性皮膚炎に悩まされている人にとっての参考になれば幸いに思います。
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