耳鳴りが低音で響く症状や原因!治療法は?
耳鳴りが低音で聞こえる理由と治し方について
耳鳴りには【ブーン】や【ボー】【ゴー】といった低音のものや【キーン】や【ピー】といった高音のものなど色々あります。
高音は勿論ですが、低音で常に鳴り響く耳鳴りも気になって物事に集中し辛くなるなどストレスになるかと思います。
本記事では耳鳴りが低音で響く場合の具体的な症状や原因及び治療法を中心に記載したいと思います。
低音で響く耳鳴りの症状
低音で響く耳鳴りの症状は音については先に記載した通り、【ブーン】や【ボー】【ゴー】といったようなものです。
音はあまり大きくなったり小さくなったりせず、一定である傾向があります。
そして感覚として耳の穴が詰まったような感じを伴うケースが多いようです。
ずっと鳴り続けているケースもあれば、寝る時や目覚めた時だけ感じるというケースもあります。
耳鳴りのことにつきまして、次のページもご参考にしてみて下さい。
耳から音が伝わる仕組み
画像出典:http://www.m-gluck.co.jp/hocyoki/2.html
耳鳴りの原因に触れる前に、音が聞こえる仕組みについて触れておきましょう。
耳の構造は耳の外側から外耳、中耳、内耳と3つの部分で構成されています。
外耳には鼓膜、中耳には耳管の他、耳小骨(つち骨、きぬた骨、あぶみ骨)という骨があります。
内耳には蝸牛(かぎゅう)というカタツムリの殻ような形をした器官があります。
外から入ってきた音は空気の振動によって伝わります。
外からの振動で鼓膜が振動し、その振動が中耳のつち骨、きぬた骨、あぶみ骨に伝わります。
各骨が振動し、内耳の蝸牛に伝わります。
蝸牛の中には水があり、水の中には有毛細胞というワカメのようなものがたくさん存在しています。
蝸牛の水が振動すると、その振動が有毛細胞に伝わります。
有毛細胞は低い音や高い音など色々な音に反応し、振動を電気信号に変換します。
この電気信号が蝸牛の下にある神経を通って脳に伝わり音として認識します。
耳鳴りに伴い「めまい」が起こる方もいるかと思います。
めまいにつきましては次のページをご参照下さい。
低音で響く耳鳴りの原因
低音の耳鳴りが起こる原因は色々あります。
耳管狭窄症
画像出典:http://snalime.com/health/jikan-kyousakusyou/
中耳には耳管という管があります。
この管は喉に繋がっています。
この耳管は耳の外と中の圧力を一定に保たせる働きをしています。
例えば昇りのエレベータに乗った時に耳が詰まって聞こえにくくなったりしますが、あれは低い位置より高い位置の方が外の気圧が下がるので鼓膜が外に押されることによって起こります。
唾を飲みこんだり、あくびをしたりするとまた元に戻るのは、その時に耳管が開いて、耳の中に空気が入り、耳の外と中の圧力が一定になるからです。
このようなエレベータの場合は急な気圧の変化なので、耳管がついていけず、耳が詰まった感じになったりしますが、普段の地上にいる時の気圧の変化に対しては耳管が自然に開閉されることで、圧力が一定に保たれています。
ところが、この耳管狭窄症になるとこの自然な開閉がうまくいかなくなり、鼓膜が押され、音を正しく捉えることができなくなります。
この時に低音で響く耳鳴りが起こったりします。
メニエール病
画像出典:http://kousin242.sakura.ne.jp/arakawaoki/ccc/先進医療/メニエール病/
メニエール病の症状としてはめまいや吐き気、難聴、閉塞感、耳鳴りなどがあります。
メニエール病は内耳の内リンパのリンパ液が滞り、リンパ管が膨らむことで蝸牛と前庭(上の左画像参照)が影響を受け起こるとされています。
そのうち、耳鳴りが低音で響く耳鳴りが起きるのは蝸牛によるものです。
蝸牛が膨張してしまい、蝸牛内の有毛細胞の振動が少なくなり、低音が捉えにくくなってしまいます。
耳鳴りは聞こえない音域で起こると言われており、それで低音で響く耳鳴りが聞こえてくることがあります。
吐き気につきましては次のページをご参考にして下さい。
低音障害型感音難聴
急に起こる感音難聴で、低音だけに障害が起こります。
低音障害型感音難聴は、蝸牛に内リンパ液が増え過ぎて起こると考えられています。
メニエール病の場合は平衡感覚と関係する前庭でもリンパ液が増え、めまいも起こしたりしますが、低音障害型感音難聴は蝸牛だけでリンパ液が増え、基本的にめまい症状はありません。
突発性難聴
毎日何の問題もなく過ごしていたのに、ある日突然、朝起きると片側の耳が聞こえなくなっていたり、詰まった感じがしたり、耳鳴りがあったりする病気です。
夕方に急なめまいと一緒に難聴を感じたりすることで始まる場合もあります。
このような突発性難聴により、低音で響く耳鳴りが起こったりします。
突発性難聴は有毛細胞の働きが妨げられることで起こります。
その明確な原因は分かっていませんが、何らかのウイルスあるいは血行不良が原因と考えられています。
その他
その他に聴神経や脳の障害、糖尿病・高血圧症・動脈硬化症などの全身疾患、薬の副作用などによって起こる場合があるとされています。
糖尿病につきましては次のページをご参照下さい。
低音で響く耳鳴りの治療法や治し方について
病院での治療
耳鳴りに悩まされた場合は、割合は低いですが脳の障害の可能性もあり、この場合や突発性難聴によって起こっている場合は早期治療が必要なので、早くに病院で診察した方が良いでしょう。
まずは耳鼻咽喉科を受診すれば良いですが、脳神経外科などのある総合病院がお勧めです。
ストレスの解消
病院を受診して、重大な原因がなく、また病院の治療を受けてもなかなか改善がみられない場合はストレスが原因になっている可能性が大きいです。
耳管狭窄性やメニエール病、低音障害型感音難聴、突発性難聴にしても、その根本にはストレスが関わっている可能性が大きいと言われています。
ですので、ストレス解消に努めましょう。
ストレスのある状態とはイライラや怒り、不安・恐怖、緊張、焦り、妬み、悲しみなど精神面においてマイナスの感情が頻繁に出てくるような状態を言います。
一度、日常での心の状態を見つめ整理してみるといいでしょう。
どのようなマイナスの感情が頻繁に出てくるのか?を洗い出し、何故その感情が出てくるのか?どうすればそのマイナスの感情をより和らげることができるか?などについて整理してみるという感じです。
マイナスの感情を和らげる方法としては、物事を楽観的に考える、人の目を気にし過ぎない、自分や人に厳しくし過ぎない、できる限り自分に起こっている出来事を良い面から考える(その出来事が起こったことで自分にどのようなプラスに繋がるかなど)という考え方をするというものがあります。
また頑張り過ぎて疲れを感じた時は休息を取りましょう。
今の自分には休息が必要であると信じましょう。
生活習慣を整える
体に不調がある場合、概ね生活習慣のどこかに問題があるものです。
ここで言う生活習慣とは食事、睡眠、運動と先に挙げたストレスです。
ある意味、耳鳴りは「今ある何かしらの問題を改善したらもっと良い生活を送れますよ!」というメッセージとも言えるのかもしれません。
自律神経の働きを整える
自律神経は私たちの体の様々な部分をコントロールしています。
ですので、自律神経の働きが乱れると、様々な部分をコントロールすることが出来なくなり、色々な症状が表れたりします。
先にストレスが耳鳴りの大きな原因とお伝えしましたが、その流れとしてはストレスがかかると自律神経の働きが乱れ、内耳周辺の器官の働きを上手くコントロールできなくなるという感じです。
従いまして、自律神経を整えることも低音の耳鳴りを改善させるための大きな要素の1つです。
自律神経を整える方法など自律神経に関する内容につきましては次のページをご参照下さい。
低音で響く耳鳴りの予防方法について
耳鳴りの予防法は上記【低音で響く耳鳴りの治療や治し方】で挙げたストレスの解消と生活習慣を整える、自律神経の働きを整える、の3つが主なものです。
日々の生活では仕事や人間関係などにおいて、なかなか自分の思い通りにはいかないものですが、やはり体の不調を改善するには、体にとって良い生活習慣にすることが本質的なものとなります。
100%完璧ではないにしても少しでも良い生活習慣と言えるものに近づけようと、努力することは出来るのかと思います。
もしかしたら、「生活習慣を変えることなどできない」と思っていることを変えることが体調の改善だけではなく、自分自身の人としての成長に繋がるのかもしれません。
耳鳴りからやる気が起きず「うつ」傾向になっている方は次のページもご参考にしてみて下さい。
鼻づまり、せき、頭痛などに関する内容は次のページを参考にして下さい。
耳鳴りにつきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
最後に
低音で響く耳鳴りの症状は【ブーン】や【ボー】【ゴー】といったようなものです。
原因としてはストレスの他、耳管狭窄症、メニエール病、低音障害型感音難聴、突発性難聴などがありますが、こういった症状が出る根本的な要因としても、ストレスがあることが十分考えられます。
その他の原因として脳の障害などの可能性もありますので、まずは異常な耳鳴りがあると感じたら、病院で診てもらうことがお勧めです。
病院で原因が分からなかったり、なかなか治らない場合は、ストレスがないか整理し、ストレスがある場合は解消に努めましょう。
そして生活習慣や自律神経が整うよう意識しましょう。
予防方法は
①ストレス解消
②生活習慣を整える
③自律神経の働きを整える
という3つが主なものです。
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