糖尿病の症状や予防法は?足でチェックする方法は?
糖尿病の症状や予防法及び足でチェックする方法について
日本人の糖尿病人口は720万人を超え、これから益々増えることが懸念されています。
糖尿病になった場合、様々な合併症が出る恐れがありますので、早く気づくことが大切です。
このページでは糖尿病とはどのような症状をなのかという点や予防法、そして比較的確認しやすい足でチェックする方法について記載致します。
糖尿病とは
最初に簡単に糖尿病について触れておきたいと思います。
糖尿病というのは本来人間の膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが十分分泌されないが為に血液中のブドウ糖(血糖)がしっかり細胞に運ばれず、多くなってしまっている状態を言います。
インスリンは血液中の糖を体全体の細胞に運び届ける働きをしてくれているのです。
糖尿病は生活習慣病と言われていますが、動脈硬化もその1つです。
動脈硬化につきましては次のページを参考にしてください。
糖尿病の種類
糖尿病には1型と2型の2種類あります。
1型糖尿病
1型糖尿病はインスリンが全く、あるいはほとんど出ない症状を言います。
糖尿病患者さんの3~5%がこの1型になります。
インスリンがほとんど出ないので、インスリン注射をしないとブドウ糖が細胞に運ばれなくなるので生命の危機に陥ります。
インスリンというのは膵臓にあるランゲルハンス島のβ(ベータ)細胞で作られますが、このβ細胞が何らかの原因で破壊されることで、インスリンの分泌が全くあるいはほとんど行われなくなります。
2型糖尿病
糖尿病患者さんの95%が2型になります。
2型には更に次の3種類あります
Ⅰ.インスリンの分泌量が少ない
1型ほどではないですが、インスリンの分泌量が少ないために血液中の血糖値が高くなります。
ランゲルハンス島のβ細胞が正常化することで、回復する可能性があります。
Ⅱ.インスリンの働きが悪い
インスリンはしっかり分泌されているが、働きが悪いが為にブドウ糖が十分細胞に送られません。
Ⅲ.インスリン受容体の働きが悪い
人間の体の細胞の周りに細胞膜があります。
そしてこの細胞膜上にはインスリン受容体と呼ばれるものが備わっていてインスリンとインスリン受容体が結合することで、細胞への通路ができ、ブドウ糖が細胞の中に取り込まれていきます。
つまりインスリン受容体の働きが悪くなると、プドウ糖が十分細胞に取り込まれなくなるということです。
糖尿病と同じく生活習慣病の1つに高血圧があります。
高血圧に関しましては次のページを参考にしてください。
糖尿病の検査方法について
現代病となり多く方を苦しめている糖尿病は血液中にどの程度のブドウ糖があるのかで調べられます。
基本は血液採取による血液検査だと思ってください。
血糖値は食事によって上がったり下がったりするものですので、空腹時の血糖値を測定する方法もあれば、一定量のブドウ糖を水にとかして摂取し、血糖値の上昇量がどうなっているのかをチェックする「75g経口ブドウ糖負荷試験」を行うこともあるようです。
基本的に後者の「75g経口ブドウ糖負荷試験」は糖尿病の疑いがある方に実行される試験ですので、特に疑いがない人は10時間以上食べない状態で採血をする空腹時の血糖値検査だけで終わりになります。
この検査で、正常なのか、糖尿病予備軍に該当するのか、糖尿病に該当してしまうのかが分わかります。
たとえ糖尿病ではなくても糖尿病予備群であった場合は、限りなく赤い色に近い黄色信号ですので、食生活や日常生活を気にする生活が必要となるでしょう。
診断基準について
糖尿病の検査は病院で行います。診断基準は次の通りです。
①朝食前血糖値126mg/dl以上または、ブドウ糖負荷試験2時間値200mg/dl以上、または食後血糖値200mg/dl以上のいずれかがある場合
②HbA1c(NGSP)6.5%〔HbA1c(JDS)6.1%〕以上の場合
一回の検査で①と②が認められれば糖尿病と診断されます。
二回の検査で①が2回、または①と②が確認されれば糖尿病であると診断されます。
糖尿病が原因で、頻尿の症状が出る場合があります。
頻尿につきましては次のページを参考にしてください。
糖尿病を足でチェックする方法
糖尿病の診断基準が明確化されているので、病院の検査を受けるべきですが、自分で糖尿病の可能性を大まかな目安として判断する方法があります。
それは足の状態を見て、チェックする方法があります。
そのチェック項目について記載したいと思います。
①足がすごく冷える
②足が妙に火照る
③足の感覚が鈍い感じがする
④足がしびれる
⑤足先が痛い
⑥足の皮が剥けやすい
⑦足がつりやすい
⑧足にいくつもたこができる
⑨足の爪が巻き爪になりやすい
⑩足が痙攣する
⑪足の皮膚がひび割れしやすい
これらの症状はインスリンの分泌が悪くなっている為に栄養が細胞に十分届かないという事と血糖値が高くなると血液はドロドロになり、細い毛細血管を通らなくなり、体の隅々に酸素や栄養が行き渡らなくなることによって起きやすくなります。
足のチェックで糖尿病かも?と思われる場合は早く病院で検査してもらいましょう。
「しびれ」に関しましては次のページを参考にしてください。
原因について
まず1型糖尿病の原因は、はっきりと解明されていませんが、自分自身の免疫の異常反応やウィルスによってインスリンを製造するランゲルハンス島のβ細胞が攻撃を受け破壊され、インスリンの分泌が悪くなり起こると考えられています。
以下に2型糖尿病の原因について挙げてみたいと思います。
肥満
肥満度が高いほど、糖尿病を発症する割合が高くなる傾向がみられています。
それは肥満になると血糖を処理する能力が弱ってしまうという点と肥満になって内臓脂肪がたくさん蓄積されると、この内臓脂肪から放出されるアディポカインという物質の種類や量が変化してインスリンの働きを妨げるためという点があります。
運動不足
運動をするとインスリンの効きを良くする効果があります。
逆に運動不足になるとインスリン抵抗性と言って、インスリンの効きが悪くなります。
その事で糖尿病になるリスクが高まります。
アルコールの摂り過ぎ
アルコールを摂り過ぎると、膵臓の細胞が破壊されてしまいます。
このことでインスリンの出が悪くなり、糖尿病になるリスクが高まります。
ストレス
ストレスがかかると暴飲暴食に走ったり、お酒を飲み過ぎたりしがちになります。
このことで、糖尿病へのリスクが高まります。
またストレスは内臓の働きを悪くしたりホルモンの分泌に悪影響を与えます。
例えば女性の場合、ストレスが強くかかると生理が遅れたりしますが、これは女性ホルモンの分泌に悪影響が出るからです。
膵臓は内臓でありストレスの影響を受けますし、インスリンもホルモンでありストレスの影響を受けると言えます。
生理に関する内容につきましては次のページを参考にしてください。
予防法について
糖尿病が世間一般的に言われるように生活習慣病と言われているように生活習慣を正すことです。
以下の点を心掛けることが予防になります。
①食べ過ぎない
食べ過ぎは肥満の元です。
1日2~3食で腹7~8分目を心掛けましょう。
②飲み過ぎない
アルコールの摂り過ぎは糖尿病の原因ですので、お酒を飲み過ぎないように注意しましょう。
③運動する
自分に合った運動をできれば毎日行いたいものです。
全身の筋肉の80%以上を使うと言われるウォーキングを毎日30分以上行うのがおすすめです。
④ストレスを解消する
糖尿病に限らずストレスは万病の元です。
できる限り考え方を変えることでストレスを受けないように心掛けましょう。
簡単ではないかもしれませんが「今自分に起きていることは全て自分にとってプラスに働くことだ」といったような思考パターンを身につけられるといいかもしれないですね。
自然の中を散歩したりサウナに入ったりと自分がリラックスできるようなストレス発散法を持つことも大切です。
ちなみにストレスをゼロにするというのは不可能でしょうが、ストレスをゼロにする必要はありません。
適度なストレスは健康にとって良いとも言えますので、頻繁に感じる強いストレスや長期期間に及ぶストレスはできる限り排除しましょう。
その他、糖尿病に関する内容は次のページもご参考にして下さい。
糖尿病につきまして、次のサイトも参考にしてみて下さい。
日本イーライリリー株式会社 糖尿病とは?原因と症状(初期症状)
最後に
糖尿病とは糖分を栄養として全身に運んでくれるインスリンというホルモンが出なくなったり、出が悪くなったりすることで血糖値が上がり起こる病気です。
糖尿病には1型と2型があり糖尿病患者さんの95%の人は2型です。
自分は糖尿病かも?と思った場合は比較的分かりやすい足に出る症状をチェックしてみるといいです。
もし糖尿病が疑われるようでしたら早めに病院で検査してもらいましょう。
糖尿病の原因としては肥満、運動不足、アルコールの摂り過ぎ、ストレスがあります。
糖尿病にならない為にも生活習慣を正しましょう。
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