網膜剥離の失明の危険性は?前兆や検査・治療・再発について
失明の危険のある網膜剥離の症状や治療など
網膜剥離は視力に多大な影響を与え、場合によっては失明する可能性がある危険な疾患です。
そのため前兆を正しく理解して、検査を受けてなっていた場合には治療を行い、治ったら再発に気を付ける必要がります。
本記事では網膜剥離の失明の危険性はどの程度なのか、また前兆や検査・治療・再発についてお伝えします。
網膜剥離の失明の危険性は?
網膜剥離の最悪な状態は視力低下ではなく失明です。
網膜には再生能力が無いため修復することができません。
そのため傷ついた状態で放置されてしまうと栄養素が行かなくなってしまうので細胞が死亡してしまいフィルムの機能がなくなってしまいます。
カメラもそうですがフィルムそのものが無ければカメラとしての機能を果たすことができなくなるので、眼も同様にその機能を果たすことができなくなってしまい見えなくなってしまうでしょう。
そうならないようにするためにも、早期発見による治療が大切になるので飛蚊症や光視症といった症状が出てきたら眼に異常があると考えてすぐにでも眼科に行くようにしましょう。
網膜剥離の前兆や症状
網膜剥離は失明する恐れのある危険な症状です。
網膜は眼球の内側にある膜でフィルムの役割を果たしてくれているのですが、そこが剥がれてしまうことによって視野や視力に影響が出るようになります。
また失明まで至らなかったとしても、視力が低下してしまい、治療しても治らない後遺症として残ってしまうこともあります。
基本的に網膜は剥離してしまうと光を感知する機能を失っていき、さらには再生することも無いので後遺症が残ってしまうのです。
この網膜剥離の前兆や初期症状は、蚊が飛んで見えるようになる飛蚊症や目の前に閃光が走る光視症が出てくるようになるので、これらの症状が出たのなら後遺症が残るレベルまで悪化する前に眼科を受診するようにしてください。
検査方法について
網膜剥離は外見上は、はっきり言ってわからないものなので、特別な検査方法が必要となります。
それは眼底検査という眼底鏡を使っての検査で、光を瞳孔からに入れて観察する方法です。
稀に硝子体出血があってわからないといった事もあるので、その時は超音波検査など他の検査を行うことになります。
人間ドックでも眼底検査が行われることはありますが、基本は眼底カメラを使っての検査になるので、網膜剥離は見逃されることが多くなっています。
そのため、人間ドックで異常なしとでたとしても、前兆症状が出ているのなら眼科医を訪ねるようにしましょう。
手術など治療について
網膜剥離の症状がまだ初期段階であったり、軽症の範囲にとどまっているのであれば、レーザー治療のみで済むことがあります。
これは主に網膜剥離の前段階である網膜裂孔の治療に使われるものなのですが、穴が空いている部分の周りにレーザーを当てて瘢痕(はんこん:傷跡)を作り網膜剥離にならないようにすることができます。
もちろんレーザーによる治療なので痛みはほとんどなく30分くらいで終わらせることができ、通院しながらの治療が可能となります
ある程度症状が進行していた場合は眼内に手術器具を入れないバックリング手術か眼球内に手術器具を入れる硝子体手術のどちらかになるようです。
どちらも一長一短があるので、患者の状態次第によってどちらになるかは変わってくるでしょう。
再発について
網膜剥離は手術を行うことで90%以上、予後は良いと言われていますが、他に目の病気を抱えていたり、眼球の状態が他の人よりも悪い場合は再発する可能性が上がります。
糖尿病などになっている人は要注意で再発リスクが高まっていると言えるでしょう。
それでも実際に再度網膜剥離が起きる確率は10%くらいになりますが、ゼロではないため起こる確率はあります。
実際に再発する場合は術後2~3か月になっているので、再発を気にしている人は半年ほど経過していればほぼ安心と考えていいでしょう。
手術してから2~3か月は剥離した網膜が安定していないため、この時期が最も再発する可能性が高くなっています。
それ以外にもこの期間の眼の酷使も再発するリスクを上げる要因となるので、3か月間はパソコンやスマホから距離を置いて目に優しい生活を心がけましょう。
手術にかかる費用は?
網膜剥離の手術費用は様々な病院のホームページを見た限りでは硝子体手術となった場合は10~18万円程度3割負担で発生するという記載になっております。
これが網膜裂孔や円孔のみの場合は3~4万円程度なのですが、網膜剥離裂孔になっていた場合は6~7万円程度とのことですので、どこまでの手術が必要になるのかで変わってくるのでしょう。
レーザー手術で対応できないレベルになっていた場合は、入院も必要になりますので、手術費用以外に入院費を考えることになります。
この場合は20~30万円程度かかってしまうでしょう。
網膜剥離の原因について
画像を見てもらうと網膜がどこにあるかわかっていただけると思いますが、硝子体を覆っている膜となっているのです。
そのため、眼に強い衝撃をうけてしまうことで生じるダメージは網膜にも受けるようになっているので亀裂が入ってしまうことがあります。
それ以外にも年をとってしまうと硝子体が委縮してしまうので、自然と網膜の変形が起こってしまい、場合によっては収縮する硝子体に引っ張られて網膜が破れてしまうこともあるようです。
それ以外には強い近視の人は眼球の奥行きが他の人よりも長い傾向にあるため、加齢と同じく網膜が変形してしまいその反動で穴が空いたり破れてしまうこともあります。
つまり、原因となるのは大きく分けて外傷・加齢・近視になるということです。
予防法について
網膜剥離を予防する方法はかなり限定されています。
具体的には目への衝撃を可能な限り減らすこと、そして近視にならないように目の健康に良いものを摂取するようにしたり、眼精疲労を残さないようにすること。
または、網膜剥離を予防するために定期的に目の検診を受けて異常が無いかを一定周期ごとにチェックしてもらうことです。
網膜剥離を完全に予防する方法はないので、できる限り眼の負担になることは避けるしかありません。
またファッションでコンタクトレンズを使っている方は眼の負担となっていることも多いので、眼を強くこすったりしていないか確認するのも大切になってくるでしょう。
レーシック手術を受けると網膜剥離に?
今では定番になりつつある視力を改善させるレーシック手術ですが、網膜剥離になりやすくなるという噂が流れた時期があります。
この噂は今でも結構根強く残っていて、レーシック手術を受け持っているところのQ&Aとかにはたいてい「レーシック手術をすると網膜剥離になりやすくなるのは本当ですか?」のような記載があるでしょう。
確かに、レーシック手術によって網膜剥離になる可能性はゼロではありませんが、実際には非常に稀なので過度な不安は不要だと思われます。
実際にレーシック手術を行っている側の見解としては、角膜に「フラップ」というフタ状のものを形成する過程において目にストレスがかかるのでこのストレスで発生する可能性は非常に少ないけれども存在するとしています。
つまり、レーシック手術を受けることで起きる網膜剥離は頻繁に起こるものではなく、確率は相当低いものなのでそこまで過敏に反応する必要はないと言えるでしょう。
網膜剥離につきましては次のページも参考にしてください。
網膜剥離につきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
医療法人 王子総合病院 放置すると失明にいたる網膜剥離について
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では網膜剥離の失明の危険性はどの程度なのか、また前兆や検査・治療・再発についてお伝えしました。
網膜剥離は放置していたら失明する危険性のあるものですが、前兆の症状や症状が軽い時に起きる症状があるのでそれを正しく理解して発生したらすぐにでも眼科で検査を受けることが大切であるということでした。
また、初期段階であればレーザー手術のみで終わることもあるので通院で治せる可能性もあるということでしたね。
そして再発する危険性が術後2~3カ月の間は高くなっているので、この期間は特に気を付けるようにすることが大切であるということでした。
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