虫歯で神経が死ぬとは?神経を抜く治療法と費用は?
虫歯で神経が死ぬケースや治療法について
虫歯において神経が死ぬケースがあり、抜く必要性が生じることがあります。
これは体験した人があるならある程度のことは理解しているでしょうが、体験したことが無い人はどいう治療なのかや費用はどのくらいのものなのか分からないことでしょう。
本記事では虫歯で神経が死ぬとどうなるのか、治療法や費用はどういったものなのかを中心にお伝えします。
虫歯で神経が死ぬとは?
かなり虫歯が進行していると、まれに「神経が死んでいるので抜く必要があります」と言われることがあるでしょう。
この神経が死ぬとはどういう状態なのかというと、虫歯によってできた穴が歯の神経・血管に到達して原因菌が神経を食べつくしてしまった状態だそうです。
原因菌にとって神経や血管といったものは栄養源になってしまうようです。
要するに病原菌の餌ということですね。
そして、ある程度痛みがある時は原因菌と戦っている証拠なのですが、痛くない状態になると戦いが終わってしまい菌が勝利した状態になっているということなのです。
こうなると菌にやられてしまって神経が正常に機能できなくなるので死んでしまうとい表現が使われるようになっています。
つまり、痛い時はまだ神経が生きていて、痛みが無くなったら完全に死んでいると思われると良いでしょう。
神経を抜く治療法について
神経を抜くときの治療の流れについてちょっと解説します。
これは医師によって異なることもありますが、だいたいは下記の流れになるようです。
1.部分麻酔をして虫歯を削る
2.神経が入っている場所を開く
3.神経を除去する専用の針で除去を行う
4.神経があった場所を太い針を使って大きくして薬を入れる
5.ふたをして消毒を行う
これらの流れが基本ですが、最新治療においては使う器具が異なることもあるので、ところどころ工程が異なることもあるでしょう。
また、痛みが残っていたり根の中が掃除しきれていない場合は何度かこの工程を繰り返すことがあるようです。
費用について
虫歯で神経を抜く治療を受けた場合の治療費は、保険適用でだいたい一回2000円程度になるでしょうが、部位によって値段が変わってきます。
これ以外にもレントゲン撮影料金とか初診料といったものを含め、さらに5回程度通う必要性も考えるとだいたい完治するまで1万円以上はかかると思った方がいいでしょう。
ここまでくると金額的にもかなり高くなってくるので、ある程度、覚悟しておいた方がいいかと思います。
ちなみに、軽い虫歯だったら一回で終わることも多いのでかなり安くすみます。
虫歯で神経を抜くかの判断基準は?
基本的な判断基準の話になる前に、多くの歯医者さんは可能なら神経を残す方向で考えるようにしているということを理解しておいてください。
つまり、神経を抜くと言われた時は、もはやそこまで症状が進行しており、それ以外の方法では駄目だろうという結論に達しているということなのです。
この判断基準は医師によって異なり、その判断をしなきゃいけない状況というのは虫歯が歯髄(しずい:歯の神経)に達していて炎症が続いて痛みがひどくなっている時とされています。
ここで抜く必要がある場合というのは神経がすでに腐敗していて歯肉の腫れが発生しているとか、神経の炎症がひどすぎて鎮痛剤が効かない状態になっているとか、感染症になるリスクがあるといったケースです。
可能なら残す方向で医師も検討はしますが、どうしようもない状況に陥ったら抜くことになるようです。
神経を残す治療の内容
虫歯で神経を残す治療法はいくつかあるようですが、代表的なものを紹介します。
まず、最近話題のヒールオゾン治療ですね。
これは塩素の約7倍の殺菌力があるオゾンで虫歯菌を殺菌するというドイツ初の治療法で、これなら歯の神経を取る確率を減らすことができるとのことです。
ただし、これは保険治療認可が下りていないので費用が割高になってしまうとのこと。
だいたい一つの歯で3000円はかかってしまうようですね。
こちらも保険適用外の薬が使われるのですが、Mix-MP法というものもあります。
これは3種類の抗菌剤を用いて治療する方法なんですが、無菌化に成功すれば神経を除去する必要が無くなるということで行われているようです。
ただしこの3種類のうち2種類が保険適用外なので、通常の治療よりも割高になります。
だいたい一つの歯で2000円だそうです。
神経を抜いたのに痛いのはなぜ?
治療後の痛みの度合いはかなり個人差があるようです。
通常なら神経を抜けば5日くらいで痛みは治まると言われているのですが、人によっては1年くらい痛みが続いてしまうこともあると言われています。
これらの治療後に生じる違和感は全部取れる時もあるのですが、痛みなど違和感が残る方もいるとのことなので状況次第では専門医を紹介してもらって検査してもらう必要もあるでしょう。
この治療後の痛みは人によるようなので、あまりにもひどいなら専門医に相談するしか、方法はないようです。
神経を抜くデメリットは?
歯の神経を抜くのは虫歯があまりにもひどくなっている場合の最終手段ですが、もちろんデメリットもあります。
まず、歯は神経によって栄養が与えられ、補修されているので、神経がなくなると歯が死んでいる状態になります。
こうなると古い組織がそのまま残り続ける状態になりますので、グレーっぽい色に変色していったりします。
そうなると白い歯にはなりません。
また、修復されない歯になってしまうので、どうしても健常な歯と比べるともろくなってしまい、傷みやすいです。
最悪のパターンはあまりにも虫歯が悪化して、根の部分に膿がたまっているケースです。
この状態で神経を抜いたとしても、他の歯に痛みが広がってしまうことがあるようです。
もちろん、虫歯を進行させない最終手段なので、日常的な痛みからは解放されるでしょう。
しかし、このように大きなデメリットがあることを認識しておかれると良いでしょう。
虫歯における神経の痛みへの応急処置は?
普段はほとんどいたくないのですが、思い返したかのように痛むといったことが人によっては起きるようです。
その時の応急処置的な対応は、市販の痛み止めを飲む・冷水や氷などを口に含んで歯を直接冷やす・歯に強い力が加わらないようにできる限り軟らかいものを食べるといったところでしょうか。
この中で、おそらく多くの方が実行しているのが痛み止めを飲む方法でしょう。
歯の痛みははっきり言って痛みの中でもかなり強いものなので、そこそこ強力なものでないと効果が薄いことが往々にしてあります。
なので、歯科で出される痛み止めと似た成分でつくられている「ロキソニンS」といったものを使うといいでしょう。
ただし、子供の場合は大人の鎮痛剤は使えないので気を付けてくださいね。
何れにしましても痛み止めを購入する際は歯医者さんか薬剤師さんに相談されるのが無難かと思います。
ちなみに、冷やす方法ですが歯の中で血液が多くなり神経を圧迫することで発生しているので、血液の流れを遅くするためにほほ側から冷やすのも効果的でしょう。
虫歯を放置した場合の危険性は?
虫歯を放置した場合の危険性はまずシンプルなものだと、神経を抜く必要性が出てしまい、いろいろと痛みに悩まされることになるといったものでしょう。
それ以外に放置しすぎると、虫歯が原因で様々な病気を引き起こす危険性もあります。
虫歯を放置しすぎた結果、病気になる例はたくさんあって最悪の場合、命に関わることもあるので、たかが虫歯と思って放置するのは避けた方が良いでしょう。
特に虫歯で神経が死ぬと痛みが感じなくなってしまうので、稀にずっと放置している人がいますが危険ですので絶対に止めた方が良いと思います。
具体的な病気は、骨髄炎・敗血症・動脈硬化・肺炎といったものです。
今あげたのは発症したら特に危険なものとなっております。
虫歯に関しましては次のページも参考にしてみてください。
親知らずの虫歯の放置は危険?口臭やリンパの腫れ・頭痛だけでない!
虫歯で神経が死ぬことにつきましては、次のサイトも参考にしてみて下さい。
いぬい歯科クリニック 歯の神経はなぜ死ぬの?死んだらどうなる?
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では虫歯で神経が死ぬとどうなるのか、治療法や費用はどういったものなのかを中心にお伝えしました。
虫歯で神経を抜くケースというのはかなり症状が進行した段階ということです。
実際にその状態というのは痛みがあまりにもひどくてどうしようもならない時が多いので、そうなる前に歯医者に診てもらうようにしましょう。
また、虫歯にならないように歯磨きや普段の食生活には特に気を付けるようにしましょう。
LEAVE A REPLY